【エビデンスなし】畑に、土に、野菜に感謝をする【自然農】

良い資材・すごい技術の前に土に感謝しよう

 まず、今回の話は完全に私の主観で、科学的根拠はいっさいない。見る人によっては不快感や拒絶感を覚える人もいるだろう。そのような方はその時点でブラウザバックして頂きたい。

 結論から述べると、「資材や技術の前に感謝をしよう」ということだ。こういったことを言うと、特に農業を生業とし、生きるか死ぬかレベルで営農されている方々からすると「そんなことよりいかに作るか、稼ぐかが重要だろう」と思われるかもしれない。
 私たちが採用している自然農、自然農法、自然栽培などのいわば「変わり種農法」は慣行栽培ほど安定した収量、見た目を確保できない一方で、スピリチュアルな方向に偏る場合も多く、そういった点から世間一般ではあまり受け入れられていない側面がある。

 だが、今回はあえてスピリチュアル、オカルト的な話題になることを覚悟して、3年間自然農で野菜を栽培してきた経験、自然農法で野菜を作って来られた方々から学んだことについて書いていこうと思う。

 私は土の上に立って、食べ物を作る農家、百姓に一番大切なのは土への感謝だと思っている。そして、そこで生きている全ての生物(虫、微生物、植物、もちろん作物も含めて)への感謝だと思っている。もちろん農家である以上、商品となる作物を消費者の元へ届けてくれる様々な業者、それらを買ってくれる消費者への感謝も忘れてはならないだろう。従業員がいれば、彼らへの感謝も大切だ。

 でも、一番大切なのは土だと思う。土があるおかげで作物が育つのだから。土はなければ野菜も果樹も米も育たない(近年、土を必要としない水耕栽培も一般的になってきてはいるが、一旦それは置いておく)。土をないがしろにして、ただただ野菜を作るための「土壌」としてしか見ていない様に見える今の世の中はちょっとおかしいと思っている。

土への感謝を忘れた現代農業

現代の農家は土への感謝を忘れている

 今の農家は土に感謝をしていないのか。偏見や決めつけを恐れずに言うと、多くの農業者が土への感謝の心は忘れ、土に住む微生物や虫、草への感謝を忘れてしまっている。
 心の中では感謝しているのかもしれない。それは表からはわからない。表に出ている部分からはそうは見えないのが私の意見だ。生きていくための食糧生産としての農業からは逆に離れていってしまっているように感じるのは私だけだろうか。

肥料・農薬の投入

 自然農、自然農法は土に一切の資材を投入しないのが原則である。場合によっては米ぬかや油粕などの有機物を肥料分として投入する場合もあるが、それに依存しない様な栽培を目指す。畔や空き地の草を刈って敷く、落ち葉を集めて敷くこともあるが、それに関しては実施者の裁量に任されている面も大きい。

 ではどうやって野菜が育つのか。毎年収穫をすればその土地の養分は減っていく。
しかし、自然農法は養分の循環も自然の循環に任せていく。生えてくる草を刈っては敷く。虫は敵ではなく、養分を循環させてくれている。草の中には空気中から窒素を固定し、土に循環させているものもいる。さらには雨もその循環の一部だ。
 こうした自然の循環の中で土は勝手に肥えていく。人間は循環の一部で、手を入れていき、その中で野菜をいただく。必要以上に収穫せず、最低限の収穫で循環を壊さないようにすることで、無肥料・無農薬栽培が可能になる。

 しかし、現代はそうではない。常に量・質ともに安定して供給することが求められている。農家は食べていかないといけないから、自然の循環が整うのを待つわけにはいかない。それらを解決するために化学肥料や農薬が開発され、品種改良も進み、現代の安定した食糧生産が可能になったのは事実だ。
 多くの問題は人間が対処できるようになった。自然、土の本来の力を頼らずとも、肥料・農薬を適切に使えば、望む収穫が得られる。こうして土への感謝は薄れ、いかに人間が手を入れるか、コントロールするかの方が大事になってしまったのではないだろうか。

虫・雑草は駆除すべき敵なのか

 虫や雑草は本来、その土地に生活していた、いわば先住民族だ。人間が食糧を作るために土を耕し、作物を植える。すると、食べ物がなくなった虫たちは作物も食べるようになるし、雑草は今まで通り、生きるために生えてくる。

 それだと困るから、殺虫剤を散布する。雑草は作物の邪魔になるから除草剤を散布する。抜いて、刈って、邪魔だから外にゴミとして持ち出したりもする。さらには作物の収穫後残渣もゴミとして外に持ち出す。

 虫も草も、敵視しない。敵視しなければ、悪さをしないと言うことではなく、虫も草も悪さをしなくても済む畑を作る努力をする。そのためには虫や草のことを知り、感謝をするのだ。まさにスピリチュアルだけど、虫に食べられてしまったら「ありがとう」「美味しかった?」と問いかける。虫に食べられてしまうような栽培をした自分が悪いのであって、虫が悪いわけではない。それを教えてくれたんだという気持ちを持つ。
 虫も野菜を食べつくすことがなくなり、多少虫食いがあるけれど、美味しく食べられるような栽培を目指すのが良いではないか。

 虫も草も駆除すべき敵でなくて、土と一緒に野菜を育てるパートナーとして付き合っていけば、駆除してやろうと言う気持ちはなくなるだろう。

土への感謝の心が土を良くする

「もうだめだ」と思うと本当に駄目になる

 2021年、私たちは自然農二年目の減収を経験した。初年度はそれなりに収穫できたものも殆ど採れなくなってしまった(→例えばミニトマトはひどかった)。初年度は残肥や地力を十分にあり、良く出来たものも一年後にはその効力も無くなり、自然の循環もまだまだなため、二年目三年目にうまくできなくて、「やっぱり自然農はだめだ」とやめてしまう人は多い。

 それはわかっていても、畑に行くたびに弱っている野菜をみるのは辛かった。ついつい、「こりゃだめだ」と口にしていた。そのうち、草は旺盛に茂りだしたが、野菜はいまいち良くなかった。本来なら、野菜の生育を妨げない程度に草を刈り、株元に敷いていくことで土が肥えていくのだがそれも怠る日々だった。

 今思うと、「ダメだ」と野菜に向かって言っていた言葉は土へのメッセージにもなっていたのだ。心の中では「まだ土がダメだから」と思っていた。その想念が土や野菜に伝わって、本来よりももっと出来が悪くなってしまったのだろうと思う。

 そうではなくて、励まさなければいけなかった。その時のありのままを受け入れて「ありがとう」と土に感謝するべきだった。その冬、私は土に感謝することが大事だと知った。上手く出来ないのは自分のせいで、土は最大限の力で野菜を育ててくれていると思うことにした。

 今年は自然農3年目、去年よりも野菜が良く出来た。どの野菜も、肥料もなにも入れていないけど良く出来るようになった。土が良くなったのもあるだろうが、一番の違いは感謝するようになったことだと思っている。

 文字にするとやばい人のようだが、畑に行ったらまずは歩き回って感謝する。土や草、虫にできるだけ声を出して感謝する。人に対して感謝をすることが苦手な私にとってはなかなか難しい。でも、少しずつだけど出来るようになってきた。

 今年野菜が良く出来たのは土への感謝のおかげだと確信している。

自然栽培実践者 今橋伸也さん

 私が無肥料・無農薬栽培をするうえで大いに参考にさせていただいているのが今橋伸也さんだ。この方はYoutubeで「自然栽培実施20年のノウハウ教えます」というチャンネルで自身の自然栽培の様子を発信している。
 元々日本で自然栽培を実践され、今はイギリスを拠点に世界中へ自然栽培を広める活動をされている方だ。Youtubeでの動画は非常に参考になり、私も良く見ている。

 今橋さんは土に感謝することが無肥料・無農薬栽培を実現するために最も重要な事だと考えている、と私は思っている。
 彼の動画を見れば、いかに土に感謝することが重要かがわかる。例えば、イネを植えて枯れてきてしまったときに声掛けをしたら、元気に復活した。病気が蔓延し、他の農家が見ても駄目だと終わったケールが病気を克服し、ちゃんと収穫できた。他にも様々なエピソードがある。
 正直な話、この話しを聞いた時、嘘じゃないのかと思った。でも、実際に自分の畑でも似た現象が起こっているのを見るとあながち嘘じゃないと、今では思っている。

 この話しを受け入れるのは難しいかもしれない。。あきれ果てている方もいるのは理解している。でも、少しでもありえるかもと思った方はぜひ、明日からでも自身の畑、プランターでも実践してみてほしい。今は科学的根拠はないが、絶対にありえないと科学的に認められているわけでもない。つまり、これに根拠がないのは確かだが、嘘や勘違いであるとも言い切れない。
 現代科学がこの世の全てを説明できているとは言えないのは皆が賛成することだろう。

【自然農】9月に行った作業とその考察【寒冷地】

秋冬野菜の収穫が開始

 8月から(早い物では7月から)種まきし始めた秋冬野菜が収穫し始めることが出来た。ある日の収穫は以下の通り。かなり色々な種類の野菜が収穫出来ている。自給分に十分な量だ。

220926 ある日の収穫物
9月下旬のある日。

 一番早かったのはもちろんはつか大根。種まきは8月19日で、初収獲は9月14日だった。いつもそうだが、はつか大根といえど、本当に二十日で収穫できたことは無い。今回はかなり惜しかったが、自然農というとを考慮しても良いペースで育ってくれた。

220914 はつか大根収獲
収獲したはつか大根
220914 はつか大根no
サラダに入れると見た目も華やかに


 品種はカラフルファイブというミックス種子で、一応固定種と言うことになっている。そのせいなのか、一般的な赤白の紡錘型よりもきれいにできたので重宝している。

 小松菜やルッコラなどの葉物類もすこしずつ収穫して、食卓に上っている。
 小松菜は慣行栽培用の品種ではなく、自然農法向けに育種された「新戒青菜」(自然農法国際研究開発センター)を栽培した。自然農3年目の圃場で、無肥料無農薬だが良く育ち、虫食いも比較的気にならなかった。

220926 小松菜収獲
新戒青菜。虫食いも少ない。

 秋冬野菜ではないが、特筆しておきたい野菜が鷹の爪だ。
 鷹の爪は栽培期間が長く、9月になってようやく赤く完熟してきた。通常、鷹の爪などの赤唐辛子は霜の降る前に一斉収穫するのだが、今年は一工夫した。簡単な事だが、真っ赤に熟したものから順次収穫にしたのだ。こうすると過熟になったり、日焼けたりして価値が落ちることが激減する。良品率が格段にアップするため、こまめに収穫すると良いようだ。

ひたすら草取りの日々

 夏はどんどん草が伸びるため、刈っては敷きを繰り返した。これは自然農において、養分の循環を促す重要な作業だ。
 一方、秋冬野菜は葉物や根菜のような芽が小さく、生長しても小さい野菜が多い。そのため、刈る高さになるまで待っていると草に負けて徒長したり、病気になってしまう。

 そこでまだ暑さが残る中、草取りに繰り出す日々だった。8月中旬から9月の初めまで順々に播いているため、毎日のように草取りをした。

 栽培量でも大きく違ってくるだろうが、基本的に秋冬野菜の草取りは真夏の作物の草刈りよりは楽にできる場合が多いと思っている。播き時はお盆からだが寒冷地の当地では一気に秋になる。近年は残暑が厳しい日もあることにはあるが、生えてくる草はすっかり秋使用だ。うちの畑では割とハコベやホトケノザが増えてきたこともあり、一度草取りもしてしまえば、そのようなやわらかで野菜の生育を邪魔しない良い草が生えてくれる。

 写真は7月終わりに播いたビーツだが、地表をハコベが覆っているのが見える。このおかげで地表面が太陽や雨から守られ、耕さずして土が肥えていってくれるのだ。

22092 ビーツと共生する草
ビーツと共生するハコベやホトケノザ

 毎年のことだが、この時期は夏草の種が付く。普通に考えると種が一杯落ちて、来年は大変だと思ってしまうので刈り払っておきたくなる。しかし、自然農ではなるべく草も本来の循環の中で生きていってもらいたい。種が付く前に根こそぎ刈り取るのではなくある位程度は命をまっとうできるように努めている。

自家採種用の果実を収穫

 9月にもなると、夏野菜の自家採種用の実が熟してくる。
 今年はトマト、ナス、ピーマン、唐辛子、ズッキーニ、オクラの種は自家採種する。 

 まずはズッキーニの採種果を収穫した。通常、開花後3~4日、15~20cmで若採りする作物だが、採種するには2か月近く収穫せずに実らせておく。ぐんぐん大きくなり、今年は掌二枚分まで大きくなった。知らない人が見たら何の野菜かと思うだろう。
 収穫目安は着果から60日経過で、果梗部がコルク状に変化するため、記録と観察が大事だ。今回は無かったが、完熟状態まで畑に置いておくため、ネズミなどの食害、採種株の枯れ死や病気に注意する。気づくのが早めなら新たに採種果を用意することもできる。
 こちらのズッキーニの種採り作業はもう少し、常温で放置して追熟させてからにする予定だ。他の実践者の記録では収穫後半年近く放置しておいても、十分発芽力のある種が採れた事もあるようなので焦らず時間のある時に行うつもりだ。

 ミニトマト、大玉トマトは9月の半ばには採種を終えた。これはうちのトマトはまだ上手く育ててあげられなくて、株も寿命が短いため、早めに採種果を決めておいたからだ。
 トマト類の採種はひと手間かかる。以前紹介しているため、ぜひ参考にしていただきたい
 どちらの品種も、昨年よりも良く育った株から採種しているため、より自然農に適応した種になってきているのではないかと楽しみだ。

 まだオクラやナス、ピーマンは完熟になっていないため、10月になってからの採種になるだろう。ピーマンの自家採種は初めてで真っ赤なピーマンの実を見れて感慨深い。

寒冷地の自給菜園はどんどん暇になる

 これから冬にかけて出荷が始まる地域の農家ならまだしも、自給用、季節の作物を育てることを重視している私たちの畑はどんどん作業が減っていく。関西の方はまだ夏野菜も採れるだろうし、葉物や根菜の草取りも始まったばかりだろうか。

 ここ長野県の多品目な自給菜園では力仕事や草取りなどの体力勝負の作業が減る一方、嬉しい収穫シーズンがやってくる。定番の大根やかぶ、小松菜はもちろん、忘れてはいけないのが里芋だ。今年の里芋は株がだいぶ大きくなった。収穫が楽しみだ。

 10月の終わりには霜も降るようになる。それまでには夏野菜の収穫、種採り、片付けは終わりにしておきたいところだ。特に片付けは時間に追われていないため、後回しにしがちだ。また、秋冬野菜も凍みてダメになってしまう大根などは貯蔵する必要がある。里芋も霜が当たり過ぎると良く無いため、早めに収穫したい。
 しかし、寒さが厳しくなると外作業は辛いし、土が凍ると畝の補修作業も出来なくなってしまう。先にそういった補修作業を済ませておく方がいいのだろうか。どちらにしても、どんどん畑からは遠ざかる日々が増えていくだろう。

【自然農】無肥料・無農薬でもアブラナ科野菜は育つ【寒冷地】

自然農で栽培する難易度の高い野菜

 3年間、自然農で野菜を栽培してきて、様々な種類の野菜を栽培してきた。
 その中でも栽培しやすいもの、しにくいものがある。それは養分をどれだけ必要とするか、虫に食べられやすいか、病気になりにくいか、などで変わってくる。例えば、マメ科は自然農では栽培しやすい。それはマメ科に共生する根粒菌が窒素を空気中から固定し、養分を確保しやすいからだ。大豆なんかはかなりよくできたし、今年初めて栽培したインゲン豆も鈴なりだった。

 またナス科は育てにくい物が多いのだが、唐辛子はよくできた。苗作りの段階で、アブラムシが多少着くだけでその後は病虫害に悩まされる事無く収穫できた。毎年よくできている。

 自然農で育てにくいのはアブラナ科、特に小松菜や白菜、キャベツなどの葉物野菜だ。自然農でなくとも、無農薬栽培でも難しく、夏植え秋採りの一般的な作型は無農薬はほぼ不可能だと言われている。

 しかし、今年私が栽培している小松菜や白菜は多少の虫食いがあれど、良く育っている。今回はそれらを中心に秋作のアブラナ科類の生育状況をお伝えしていく。

アブラナ科でも根菜は良く出来る

 アブラナ科の中には主に葉を食べる葉菜類と肥大した根を食べる根菜類がある。
 大根、かぶなどの根菜類は比較的栽培しやすいと感じている。多少葉を食べられても根っこには影響がないし、養分を吸収する力も大きいのだろう。

 今年は自家採種した信州地大根と北欧の野菜、ルタバガを中心に、はつか大根や紅心大根などのミニ系、カブも二品種栽培している。どれも良く育っている。やはり、気温が高い、8月中頃に播いたものは虫食いも目立つが、9月になってから播種した野菜は基本的に食害はない。

 特にはつか大根は生育が早い事もあり、とてもきれいにできた。発色、形ともによく虫食いもあまり目立たない。品種は「カラフルファイブ」で固定種である。一般的に固定種は無肥料・無農薬栽培に適しているものが多く、この品種が良く出来るのはそれもあるのかもしれない。

220914 はつか大根
虫食いもない
220914 はつか大根収獲
収獲したはつか大根

 カブは大根に比べて葉っぱが柔らかく、虫食いは比較的目立っている。それでも生育が鈍るほど食べられるわけではなく、実は肥大が始まっているため無事収穫に至ると思っている。

 また、うちの畑は基本的に不耕起で、長い所では3年間不耕起となっている。大根を栽培している畝も最初に耕された状態で畝を立てて以来、一切耕していない。
 一般的に大根は「大根十耕」という言葉があるように、深く何回も耕して、ふかふかの土にしないと真っ直ぐ育たないとされている。しかし、うちの大根は不耕起の土でも、真っ直ぐ育っている。間引きの際に根っこも状態を見てみたが、又根になっている株はほぼなかった。無肥料・無農薬に加えて不耕起でも根菜類は問題なく育ってくれることを証明できるなと思っている。

無農薬での白菜、小松菜類栽培は難しい

 一方、一般的な葉物野菜の小松菜はかなり葉を食べられてしまった。それでも、無農薬栽培でよくある、葉脈以外はまるまる食べられていると言うわけではない。新しい葉っぱが出てきているし、大きくなってはいる。

 特に難しいと言われているのは白菜だ。キャベツなどの結球野菜は無農薬ではほぼ不可能だと言われている。結球にも多くの肥料が必要とされているらしく、無肥料では結球しないとされている。そもそも、キャベツや白菜は種まきから収穫までの期間が長く、その間に病害や食害のダメージが蓄積してしまうのだと思う。

220915 白菜
白菜とサニーレタスの混植

 しかし、実践者の事例を見ると、無肥料・無農薬栽培で白菜の栽培を成功されている人はいるようだ。今回も「島の自然農園」さんの白菜栽培の経過観察の動画(【自然農】白菜成長記録 理想の白菜の育ち方 2021年12月28日【natural farming】)をリンクされて頂く。慣行農法の出荷サイズ(2~4kg)まで育つのはなかなか難しいだろうが、虫食いも最小限に抑え、小玉サイズに成長した白菜を見たことがある。

 なぜ、虫食いが少なく済んでいるのか。そして、消毒を一回もせずとも今のところ病気も無いのか。その秘訣はやはり無肥料にあると思っている。
 虫は過剰に植物が吸い上げた肥料分を狙って、食害を起こすと言われている。それは化学肥料の施用にやり、過剰な養分が吸収しやすい形で土にあるからだ。一方、無肥料栽培を続けていくと、周りには養分があまりないため、必要最低限の養分を根っこをしっかりと伸ばしながら集めることになる。
 結果として、無肥料栽培では過剰な、虫の食べたい養分が少なく、根っこも初期にしっかりと張るため、それに応じて地上部も健康に育っているのではないだろうか。自然農、自然栽培実践者の方々も同じようなことを言っている方が多い。

 そして無肥料栽培といえば、垂直仕立て栽培である。垂直栽培なら白菜も無肥料でしっかりと巻くらしい。そろそろ縛れるサイズになってきたため、垂直縛りにして様子を見てみたいと思う。

アブラナ科葉物でも綺麗に育つ品種

 虫に食べられやすいアブラナ科の葉物類だが、中には良く育つものもある。

 小松菜と同時期に播種し、虫食いはほとんどない野菜がある。
 まず一つ目はルッコラ(英名はロケット)だ。ルッコラはアブラナ科の中でも特有のキバナスズシロ属に属し、小松菜やかぶとは別のグループになる。ルッコラには独特のピリ辛な風味があり、時にごまに例えられる。この独特の香り、味で虫が付きづらいのかもしれない。また、比較的品種改良がされていない種類なので自然に近い環境では、虫に発見されにくく育てやすいという面もあるのだろう。

220914 るっこら
ルッコラ。虫食いがない

 もうひとつは高菜だ。うちで栽培しているのは紫系の高菜で、ルッコラ同様ピリ辛な風味が強い。やはり、ピリ辛が強いと虫も好んで食べないのかもしれない。こちらも虫食いがなく、すくすく育っている。

220914 小松菜と高菜
右が小松菜、左が高菜だ


 マスタードに使われるからし菜(マスタードリーフ)やワサビ風味のワサビ菜なども無農薬で育ちやすいと言われている。

無肥料・無農薬は可能性のある農法

 無肥料・無農薬栽培は地球環境に与える負荷がとても少ない農法だ。肥料を使わず、農薬も必要としない代わりに、収量や見た目はどうしても劣ってしまうのが現実だ。

 それでも、野菜の自給を第一目標にするなら無肥料・無農薬栽培は選択肢の一つに成り得る。自分たちの生活の中でうまく循環するからだ。

 一般的に無肥料・無農薬では栽培できないと言われている白菜なども土が出来てくれば、十分食べる事の出来るものが栽培できる。そのことを身をもって証明するために頑張りたいと思う。

【自然農】8月に実際に行った作業とその考察【寒冷地】

お盆を過ぎたら一気に秋になった

 「暑さも寒さもお盆まで」という言葉通り、ここ長野県ではお盆を過ぎてから季節がすっかり秋になった。なかなか暦通りにならない昨今の気候だが、今年は割と素直な天気だ。
 関東や関西、九州では残暑とも言えない強烈な暑さが続き、東北北部を中心に大雨が続いていたが、私たちの地域では穏やかな1ヶ月だった。前半こそ、雨が少なかったがお盆を過ぎるにつれ、雨が適度に降った。気温もすっかり落ち着き、30℃を超える日は数えるくらいだった。
 これを書いている8月下旬は朝晩の冷え込みが強くなり、寒く感じる日も増えた。雨の日は最高気温も25度に届かないなど、草も勢いも落ち着き野良仕事がはかどる天気だ。220823 8月の畑の様子

 気候は野良仕事向きだが、畑での作業も落ち着いてしまい、時間に追われる事無くゆったりとしたスケジュールで作業できた。雨が少なかったのもあり、種まきも良く進んだ。とはいえ、3年目にしてここでの種まき時期を掴んできたこともあり、良い時期に秋冬野菜を植えることが出来た。

アブラナ科を中心に秋冬野菜を播く

 7月は成長が遅く、比較的虫に食われにくい人参、ビーツの種まきを先んじて行った。8月は特に虫に食われやすく、無農薬では栽培が難しい大根、小松菜などのアブラナ科野菜の種まきをした。8月の終わりには霜に当ててから収穫するために小松菜やルッコラ、ほうれん草などの耐寒性が高いものを多く播いた。

 なるべく長く収穫でき、間引き菜も楽しむために同じ野菜を2,3回に分けて、筋蒔きメインで種まきした。栽培品目は大根(長形、紅心、ミニ)、かぶ、ルタバガ、小松菜、高菜、ルッコラ、青梗菜、春菊、ほうれん草とたくさんだ。これらは基本的に密植気味に混植栽培し、同じ畝に植えることでコンパニオンプランツ的な共生を狙った。

 大根は一般的な長い物を20m分。おでんにしたり、乾燥して長期保存し、冬場の自給のために多めに栽培した。種は一昨年自家採種した信州地大根を播いた。同時期に霜に当てると甘みが増す、珍しいルタバガという野菜も播いた。他の葉物やカブ、紅心大根を比べて栽培期間が長いため、8月17日に播種した。
 すでに大根は本葉5枚ほどとなり、間引き菜として少しずつ食べている。大根の葉茎は栄養満点で美味しいのだが、市場には出回らないため自家栽培するとたくさん食べられる。

 その後8月いっぱいまで残りのカブや小松菜などを播いた。カブや紅心大根、はつか大根は霜にあてると日持ちしないため、早めに。小松菜、ルッコラ、ほうれん草などはむしろ霜にあてると食味が向上するため、なるべく遅くに播いた。気温が下がってきたと言えど、まだ虫の活動は活発なため、葉物は遅めに播いた方が虫食いが減るだろう。

220822 草を真ん中に寄せて筋を出す
畝の中央に草を寄せる
220904 8月22日播きのかぶ
8月22日播種のかぶと人参

 秋は草の勢いもかなり落ち着いて来る。7月播きのビーツ、人参はまだ夏草が発芽してきていたが、8月中旬にもなるとハコベなどの冬草が目立ってくる。成長が遅く、広葉の草が多いので草整理も簡単だ。今のところほとんど草取りはしていないため、9月に入ったらぼちぼち草整理をして行く。

夏野菜のお手入れ

 頭の中は秋冬野菜でいっぱいだが、畑の中は夏野菜だらけだ。これから長ければ霜が降りる10月下旬まで約2カ月間収穫を続けられる。そのため、草刈りばかりで整理の追いついていない夏野菜のお手入れを行った。

 基本的に真夏はナス、ピーマン、トマト、オクラなどは放任で脇芽欠きや摘葉はほとんどしていなかった。私たちが今年から実践している垂直縛り栽培は脇芽を欠かないこともり、つい放置してしまっていた。

 だが、気温が下がり夏野菜も疲れてくるこの時期になったら、ある程度の整枝と摘葉をして株を元気に保つことが収穫を長く続ける秘訣だろう。

 完全に放任していたピーマンは枝が増えすぎて、実の太りが悪くなっていたため、数日に分けて脇芽を減らし、いびつな果実を落とし、下向きになり役目を終えた下葉を欠いた。こうすることで残った枝や果実に栄養を回し、養分を効率よく使ってもらう。

鉄タンニンの散布

 先日ブログで紹介した鉄タンニン。効果を実感し始めているので今回はほとんどの野菜に散布している。(【鉄資材】鉄タンニンを畑に使ってみた【土壌改良・生育促進】)

 ピーマンには全ての株に散布した。二倍に希釈した液を一株1Lほど散布しただけだが、驚くほど食味が良くなった。これまでは甘みが少なく、青臭さが強く感じられていた。それはそれでピーマンらしい濃厚な味だと思っていた。しかし、鉄タンニンを散布してから3日後くらいに収穫したピーマンは明らかに味が変わっていた。

 まず甘味が出た。そして、ピーマンの香りはそのままに青臭さが全く感じられなくなっていた。実は今まで現代農業などで書かれていた食味向上の声には疑問を持っていたのだが、いざ自分で実感してしまうと認めざるを得ない。ここまで美味しくなるとは思っていなかった。

 やはり、えぐみや臭みが消えて甘みが増すのは本当のようだ。今回気になっているのはビーツの味がどのくらい変わるのかだ。ビーツは生で食べると独特の土臭さがあり、それが良いと言う人もいるのだが、鉄タンニンでこの土臭さが軽減され、甘みが増すとしたらビーツを食べるのが楽しみになるだろう。

 鉄タンニンの良さは十分実証できたため、今作ではほとんどすべての野菜に播いている。コストもほぼかからないに等しいため、経済的な負担はない。無施肥、無肥料での栽培を後押ししてくれる資材になることを期待している。

 散布は播種後とそれから1か月後の二回を予定している。基本的には回数はいらないようだ。二回散布すれば十分だろう。

ビーツの垂直縛り栽培

 鉄タンニンと同じくらい、無肥料栽培下で効果を期待しているのが道法スタイルの垂直縛り栽培だ。

 夏の実物野菜ではどの野菜でも分かるくらいの差が表れた。ピーマンはつやがよくなり、トマトでは割れが減り、実付きも良かった。ナスに関しては生育は良かったものの、丸ナスとの相性は悪かったが。

220828 垂直縛りのトマト
垂直縛りのミニトマト

 秋冬の根菜や葉物でも垂直栽培は同様に有効な栽培法だと、指南書には書かれている。そこで一部の野菜で引き続き実験してみることにする。
 根菜や葉物は栽培数が多く、一株一株縛っていくのは労力が掛かり過ぎる。そこで支柱を立てて、二本の紐で挟み込むようにして垂直に仕立てる方法が紹介されている。

 ビーツで半分ほど垂直栽培にしてみた。仕立て方は支柱に二本の紐を結んでいくのではなく、一本の紐ですべての株を囲むようにした。結び目を長さ調節可能な結び方にし、緩んだり、生長につれてきつくなったときに調節できるようにした。


 結び方は宮崎県のキュウリ農家 ゆたか農園さんのホームぺージを参考にさせて頂いた。(→ひもの結び方がめっちゃ簡単で便利!!/ゆたか農園)
 この結び方が意外とよくて楽に沢山の株を垂直に仕立てられた。紐がたるんでくるので支柱の間に、ひもの支えとなるように杭を打っておいた。
 この方法で葉物や根菜の垂直縛り栽培を実践して行く。

秋冬野菜がしっかり育ってくれるように。

 秋は暑さも落ち着き、草の伸びを穏やかになる。それに甘えず、野菜が気持ち良く成長できるようにこまめな管理をしたい。特に背丈が低い野菜が多いので、草に埋もれない様にすることを心がける。

 まだまだ夏の名残が感じられる9月。季節を感じながら畑と、土と向き合いたい。

【自家採種】人参の自家採種のやり方【筑摩野人参で実践】

人参から自家採種を始めてみよう

 私たちは「循環する野菜作り」を目指して、多くの野菜で自家採種をしている。その中で今回は人参の自家採種について、やり方や注意点を実際の記録も踏まえて紹介していく。

 人参は発芽率が低いため失敗しない為に、たくさん種を播きたい作物だ。そのため、意外とたくさん種が必要になる。でも購入した人参の種はとても少なく感じるのはわたしだけだろうか。

 それも自家採種をすれば問題なしだ。十分すぎるほど種ができるので安心してたっぷりと播くことができる(本当はたっぷり播かなくても良いくらい上手に発芽させることが大切だけど)。

 再三だが、自家採種をするとその畑に合った性質に少しずつ変化し、年々作りやすくなるともいわれている。私自身それを体感した事はまだないのだが、理屈は通っているので検証して行きたい。

人参の採種栽培の流れ

採種栽培と食用栽培

 採種栽培は収穫物を食べる食用栽培とは異なり、全く違う栽培ステージまで生育させる必要がある。特に人参などの根菜類は夏播きした株を越冬させ、翌年の夏まで維持しておかないといけないため、畑での占有期間が非常に長くなる。そのことを念頭に置いて、作付をする必要がある。

 昨年から今年の夏にかけて行った採種栽培を例にする。
 昨年8月10日に種まきをした。寒冷地にあたる当地では若干遅めの種まきだ。この年は雨が多い8月で作業が出来ない日が続き、ようやく種まきできた。雨が多いと言うことは発芽は容易で、特に水やりをする必要も無く発芽した。

 その後の収穫までの管理は通常通りと同じだ。草に負けない程度に草取りをする。

母本選抜・植え戻し・越冬

 それから約4カ月、120日経った12月中頃に一斉収穫をした。その時点で育っている人参をすべて抜き、母本(種をつける株)選抜をする為だ。自家採種をするには品種が交配種ではなく、固定種である必要がある。固定種だと、同じ品種の中でも生育具合や形、味などにある程度の多様性(バラつき)があるため、自分の好みに合わせて母本を選ぶ。
 こうすることで次第に自分の畑で育てやすく、味も良い自分だけの品種に変わっていく。これこそ自家採種の最大の利点だ。

 選んだ母本は葉を切り落とし、すぐに採種用の場所に植え付ける。なるべく同じ畝、同じ畑の中に植え付ける。植えた母本の上に5cm程度土を盛って寒さに備える。浅かったり、土がながれるなどして、凍みてしまうと種採りできないため注意が必要だ。

211210 選別中の人参
並べて選別する
211210 植え替え中の人参
母本を植えなおす

 母本の数は最低でも15~20本は必要だ。できればそれ以上、50株ほど用意すると多様性を保ったまま自家採種できる。人参は自家不合和性(一つの個体の花で受粉しないこと)を持つため、ある程度の本数を用意しないと年々種の生命力が落ちてしまうそうだ。とはいえ、50本も用意するのはなかなか難しい。少なくとも15~20本は用意したい。実際は15~20本は小規模で自家採種する場合はかなり多い。私たちも今年は6本の母本で行った。

 翌年の4月ごろになると、植え付けた母本から新芽が出てくる。この芽が伸びて花が咲くことになる。気温が上がるにつれて、ぐんぐん背丈が伸びる。大体1mほどまで茎が伸びるころには花芽が始める。

抽苔~開花期

 人参の開花は主枝の頂花から始まり、主枝の脇から伸びた子枝、その脇から伸びた孫枝、ひ孫枝と続く。頂花は8日間開花し、その後の花は6~8日ほど開花する。そのため開花期間は1ヶ月にも及ぶ。

220623 開花した人参 tyouka
6月22日 頂花が開花
220623 開花した人参
たくさん開花してきた

 種の発芽率は主枝、子枝が良く、孫枝から先は品質が落ちる。そのため、頂花の開花に合わせて整枝を行う。主枝と子枝合わせて6本残し、他は全て根元から切り落とす。こうすることで、より充実した種を採ることができる。

刈り取り・乾燥・調整

 人参の種は開花後40~50日で完熟する。目安は種全体がきつね色に変化する。このとき、日数が経ってないにもかかわらずきつね色になった場合は未熟のままの可能性があるため、日数を確認する。また、種がきつね色に変わり、枝が緑色の物を選ぶと確実だ。

 雨が降った直後は種が湿り過ぎているため、晴れが続いてから刈り取る。刈り取った花傘は2~3日陰干しをしてから脱穀する。篩にこすりつけるようにすると、簡単に種が花傘から外れてくれる。

 種は風選してごみを取り除くが、自分で使用するだけならやらなくても良いと思う。脱穀した後、天日干しをして完全に乾燥したら完成だ。

自家採種の注意点

交雑を回避する

 人参の種採りは、秋に母本を植えておけば、花が咲く時期までやることがない。基本放置で簡単に種を採ることができる。

 注意しなければならないのが交雑だ。人参は他家受精なため、近くに別の人参があると交雑し、品種を維持出来なくなってしまう。
 複数品種の人参を植える場合は必ず、種採り品種以外のものを開花までに抜き取っておくことに注意する。基本的に1圃場1品種までの採種にする。

 また、ノラニンジンという植物は普通の人参と交雑する。ノラニンジンは葉っぱや花が人参と同じだが、根っこは食べられない。交雑してしまうと食用にならない人参になってしまう。
  私たちの圃場ではノラニンジンを見たことは無いが、開花前になったらくまなく圃場を歩いてノラニンジンがないか確認することが大切だ。根元から切り取ってしまえば交雑の心配はなくなる。

品種によって休眠期間がある

 無事採種した種、すぐに播きたくなる。大体頂花の種が登熟するのが7月20日頃で、丁度人参の種まき時期となる。せっかくならその年に自家採種した種から栽培したいのだが、かなりスケジュールが厳しい。

 しかも、人参の種は採種後1~3か月間休眠(つまり芽が出ない)する品種がある。自分が種採りした品種が休眠するか、ネットなどで調べても出てこないことが多い。誰も自家採種した事無い品種が大半だからだろう。

 もし、どうしても知りたい場合はその品種を開発した種苗会社に問い合わせれば分かるかも知れない。

 私たちが今年自家採種した自然農法国際研究開発センターの「筑摩野五寸」という人参は若干の休眠期間があるように思われる。
 今年の一番最初に登熟した種を10日ほど追熟させてから播いてみたところ、発芽はした。だが、蒔いた種の割に芽が少ない様に感じた。覆土後しっかり鎮圧し、上から不織布を掛けておいたので水分管理はしっかりできていたはずだ。

 今年採った種は来年用に保管して置いて、今年栽培した株で再来年用の種を採種する、というのを毎年繰り返した方が発芽率の良い種を毎年使えるかもしれない。
 その場合、選抜や畑へ適応した結果が分かるのが遅くなるだろう。

適切な保管方法で管理する

 人参の種は短命で通常1~2年でかなり発芽率が落ちる。アブラナ科の種は5年は持つと言うし、ビーツなんかは常温放置で3年は発芽率が落ちないようだから、人参はそれと比べると短命だ。

 そこで人参は特に保管に気を遣った方が良い。一般的に種の保管は水分がなるべく含まれないように乾燥させ、密封できる容器に入れて、冷暗所で行う。

 人参の場合は種を天日干しした後、ビンに乾燥材とともに入れて置くと安心だ。しっかりとふたを閉め、冷蔵庫の野菜室で保管する。こうすれば二年間は十分使える状態を保てる。

 まとめて二年分採種し、しっかりと保管して置けば手間を半分にして自家採種した種を使うことができる。