【自然農】2022年のトマト栽培記録と来年の計画【垂直仕立て栽培】

無肥料栽培の可能性を感じた

 昨年2021年はミニトマトの栽培が上手くいかず、収穫もほとんどできないと言う結果に終わった。その結果は惨憺たるものだったが、改善も見つけることが出来た。そのおかげで今年の栽培にも大いに生かすことが出来た(→昨年のミニトマト栽培の考察はこちら)。

 今回は今年のミニトマト栽培について振り返っていこうと思う。大きく分けて3つのポイントがある。
 今年は日々食べていく分にはちょうど良い程度の収穫が出来た。3日に1回収穫して、500gずつくらいは穫れただろうか。8月の半ばから10月の半ばまで約2か月間収穫した。
 昨年からするとよっぽどよく出来たのだが、冬の間に食べるために瓶詰にする余裕も、販売に回す余裕もなかった。植え付け本数としては40株は植えているため、これでは本当に必要最低限だ。

 それでも、今年の栽培を安定してできるようになれば、十分な収穫を無肥料・無農薬で得ることができる展望が見えた一年だった。

ポイント1 畑の土で育苗

 寒さに弱いトマトは育苗が必須になる作物だ。今回は育苗土を購入せずに、トマトを栽培する場所の土をそのまま育苗土に使用した。その方が苗作りの環境と定植後の環境が同じになり、健康に育つと考えたからだ。しかも、外部からの土を持ってくることなく、自分の身の周りで循環する、サステナブルな栽培だ。

 種まきは3月26日に行った。加温器がないのでポケット芽出しをして、根が数mm出てからポットへ植えた。約1ヶ月で7.5cmポットから10.5cmポットへ鉢上げした。
 その後、さらに約1か月後の5月25日に定植した。定植時は本葉7,8枚でがっちりとした良い苗に仕上がった。同じ日に種まきしたものでも、二ヶ月の育苗期間を経て生育に大きな差が出たものもあった。大きく順調に育った苗と、あまり良くなかった苗は畝を分けて植えた。

 結果としては、やはり苗の段階で生育の良い株はその後の生育も良かった。本葉7枚、がっちり育った苗を植えた畝は全体的に生育が良かった。
 今の育苗技術では全ての苗を均一に育てることが出来ない。来年は必要な量よりも少し多めに作って、良い物を選抜しようかと考えている。

ポイント2 垂直仕立て栽培の成功例

 今年のテーマとして、垂直仕立て栽培でどのように成長するかを観察していた。

 株によって差があったものの、上手く育ったものはぐんぐん成長した。無肥料・無農薬でもここまで育つのかと思ったほどだ。他の野菜についてもまとめてあるのでこちらの記事を参照

 まず、実割れが少なかった。露地でミニトマトを作ると、とにかく割れが問題になる。しかし、垂直仕立て栽培のミニトマトは皮が薄く、実割れが起こらなかった。他の株のトマトが軒並み割れてしまう雨の後でも、一つも割れずに実っている事もあった。

220828 垂直縛りのトマト
垂直縛りのミニトマト


 一本の枝に7段目まで花が咲き、収穫することが出来た。その先の生長点も花芽がついていた。ミニトマト専業農家からすれば大したことはないのだろうが、無肥料でも実付きが良いのは垂直仕立て栽培の力が発揮されたからだろう。垂直仕立て栽培では基本的に芽かきをしないため、総花房数でいえば、20個くらいの花房がついたはずだ。

 さらに特筆すべきはその味だ。皮が薄いから食感が良いのはもちろんのこと、甘みがしっかりとしていた。他の垂直仕立てにしていない株と食べ比べればすぐに違いがわかる。

ポイント3 自家採種でさらに優良品種に

 今年栽培したのは元々F1種の自家採種1代目の種。F1の自家採種したものは性質がばらけるので、今年のトマトもかなりばらついていた。たまたまうまくいった株があったため、それを親にして自家採種を重ねた。

 F1種を自家採種すると、大体4,5年繰り返していると、固定化されてきて新しい品種として別物になると言われている。1代限りの品種がその土地の風土、栽培方法に合った品種へと変わっていくのは生命の本来の移り変わりではないかと思っている。

 垂直仕立てではなく、放任(脇芽をとらず、伸ばし放題)にした株で良く育ったものからも採種した。来年は垂直仕立て系統と放任仕立て系統の比較も行っていきたい。今のところ、垂直仕立ての方が栽培管理も楽で気に入っているが、放任栽培もトマト本来の姿を活かした栽培法なので上手く育ってくれる可能性がある。

品種について

 最近のトレンドなのか、主に直売所でカラフルトマトが流行っているような気がする(Google検索するとたくさんの検索結果がでる)。一つのパッケージに赤、黄、橙、緑、黒など様々な色のトマトが入っていて、見た目はとても華やかだ。パッケージが豪華なこともあり、価格も少々高めに設定されていることが多い。

 地元の直売所で試しに買ってみたことがある。このような見た目から入る商品は味がよくないと、一回限りの購入になってしまうと思っていた。特に赤以外のトマトは味が劣るということをよく耳にするのでカラフルトマトはどうなのか気になっていた。
 結論から言うと、やはり赤色以外のトマトは味がどうしてもぼやけてしまうと思う。甘みが強いわけでもなく、癖があるわけでもなく、水っぽい感じがした。品種が正確にはわからないし、栽培法にもよるのかもしれない。

 そこで来年は通常の赤色のミニトマト以外にも、複数品種のトマトを栽培してみたいと思う。
 無肥料栽培に適した品種は在来種や固定種に多い傾向にあるが、多くのカラフルトマトは様々な地域で在来種として引き継がれてきた品種である事も多い。古い品種は少肥料下でも良く育つことがあるので色々試してみたい。

 味がよくない懸念もあるが、垂直仕立て栽培で食味が改善することに期待している。今年栽培したミニトマトは垂直仕立て栽培で生育の良かった株に関しては抜群においしかった。垂直仕立て栽培が上手くいくと、植物の代謝も活発になり、食味も向上するからだと言われている。

 またトマトソースやケチャップなどの加熱加工に適した調理用トマトも自給と販売の幅を広げるために栽培してみたいと思っている。特にトマトソースは瓶詰にしておけば半年は日持ちするだろうし、自給するうえでは欠かせない食材だと思っている。

ルタバガという野菜をご存知ですか? スーパーでは手に入らないけど美味しい!

知名度はないけれど昔からある野菜 ルタバガ

食糧危機を救った野菜?

 普段一切聞いたこともないであろう、「ルタバガ」という野菜だが、実は歴史あるすごい野菜だ。

221019 ルタバガ収獲
ルタバガ

 時は1620年。スイスの植物学者によって、スウェーデンで自生している原種が発見された。ということでルタバガはスウェーデン原産とされ、「スウェーデンかぶ」、単に「西洋かぶ」などとも呼ばれている。
 ルタバガはアブラナ科アブラナ属で、カブやキャベツの仲間とされている。根部は黄色がかった白色で、品種によって上部が紫色、緑色になるものに分かれる。

 第一次世界大戦時、食糧が尽きていよいよ食べるものがないという状況で食べるものとされていた。特にドイツでは1916~1917年にかけて、「ルタバガの冬」と呼ばれた食糧難に陥り、ルタバガを食べて飢えをしのいだとされる。その結果、不人気となり生産量も減少した。

 日本では明治時代初期に他の西洋の食べ物と一緒に導入されたが、やはり味が受け入れられず、飼料用にとどまったと言われている。日本でもあまり定着することなく、生産量は激減した。

 あまり好かれていない野菜であるが、北欧を中心に今でも伝統料理として食されており、近年では様々なレシピと共に紹介されている。

岩手県に伝わる矢越カブ

 そんな不人気野菜のルタバガだが、なんと国内で在来種として定着している。

 岩手県一関市矢越地区では「矢越カブ」として、ルタバガの栽培が復活した。
 元々ルタバガが日本に導入された明治時代に同地区にも導入され、盛んに栽培された。しかし、米やそのほかの野菜が増産され、一旦栽培が途絶えてしまう。その後平成初期に矢越カブを復活させようと種を探したところ、宮城県気仙沼市に残っていた。その種が再度矢越に持込まれ、矢越カブの生産が再び始まった。

 現在では20aほど栽培されている。今は在来種が見直され、栽培が広がっていく可能性もある。

ルタバガのすごいところ

脅威の貯蔵性 自給用に最適

 ルタバガは元々野菜というより、主食としての役割があったようだ。日本では食糧が乏しい時代に米の代わりとして嵩増しに使われていた。

 それはルタバガの貯蔵性の良さがあるからだ。ルタバガは収穫後、適切な条件に管理すれば最長6カ月も貯蔵できることが知られている。むしろ、収穫後に貯蔵することで甘みが増し、食味が良くなる。
 貯蔵に最も適しているのは気温0度、湿度95%と言われている。温かい地域ならば軒下、寒さの厳しい山間部や寒冷地では廊下や玄関に置いておくだけで良い。乾燥させ過ぎると良く無いため、新聞紙でくるんだり、段ボールに入れて置くと良いだろう。

耐寒性抜群 寒冷地でも良く育つ

 ルタバガの特筆すべき特徴のとして耐寒性が高いことがあげられる。もともとスウェーデン原産の野菜であり、かなり耐寒性が高い。そのため、日本では北海道や岩手県の内陸部など寒さの厳しい地域での栽培が盛んだった。

 旬の季節は秋冬で、霜にあててから収穫することが推奨されている。植物は寒さに当たると、自分が凍ってしまわない様に糖分を蓄えるため、霜が当たるような寒さの中で甘くなっていく。
 大根やかぶなどの似ている根菜類も霜が当たると甘くなるが、強い寒さに当たり過ぎると枯れてしまう。-5度以下になると概ねだめになってしまう。しかし、ルタバガはなんと―15度の低温を耐えることができるとも言われている。葉の部分も氷点下の低温に当たっても青々としている。

 寒冷地の真冬は食べられる作物が限られてしまう。その中でも貴重な野菜としてルタバガは重宝する。

ルタバガの調理例

じっくり焼く

 ルタバガはかなり固い野菜だ。特に真冬の寒さに当たったルタバガは非常に固くなる。生でも食べられるが、やはりルタバガは火を通して食べるのがおすすめだ。

 おすすめはオーブン調理。ルタバガだけでなく、じゃがいもやかぶ、人参、大根などの根菜をまとめて放り込んでおく。200度で20分ほど焼くと、ほくほくの根菜ローストの出来上がり。軽く塩を振って食べると、甘みが強調されて美味しい。放っておくだけで完成するため、とても簡単だ。

221018 ルタバガのオーブンロースト
オーブンロースト

 フライパンでじっくり焼いても良いが、かなり時間が掛かる。コンロで焼く場合は少量の水を入れて蒸し焼きにすると良い。

煮る

 ルタバガは煮るのもおすすめだ。実が締まっており固いため、火を通しても実崩れしにくい。じゃが芋と味が似ているため、その代わりに使うと実崩れが気にならずじっくり煮込むことができる。

 和風よりも洋風のシチューやコンソメスープに合う。火が通りにくいため、小さめにカットしておくが時短になる。

ポタージュスープ

 私たち一押しの食べ方がポタージュだ。ルタバガの甘みやうまみがストレートに感じられ、ほっと息を付ける美味しさだ。初めてルタバガを食べたのもポタージュだった。その時の優しい甘さに心を奪われた。

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ポタージュスープ

 ルタバガは火が通るのに時間がかかるため、1cm角くらいに切って茹でる。皮を少し厚めに切ると、甘さを引き立てることができる。沸騰して15分ほど茹で、柔らかくなっているか確認する。

 茹でたルタバガと牛乳をミキサーにかける。しっかりと火を通しておかないと滑らかにならないため注意する。塩で味を調えて完成。調味料は塩だけで素材の味を存分に発揮させる。

番外編 葉っぱを食べる

 ルタバガは地下部の根を食するが、地上部の葉っぱも食べられるのではないかと思い、実際に食べてみたことがある。

 外側の大きい葉っぱは固くなっているため、内側に近い、新しい葉っぱを使う。長さ15cmくらいまでの葉っぱを使うと良い。

 味はキャベツに近いような、少し癖がある。ケールに近いかもしれない。生よりは、炒め物として食べるのが良いだろう。結構味がしっかりとあるので塩を効かせると美味しく食べられる。

スーパーには売っていないスーパーベジタブル

 基本的にルタバガは一般のスーパーでは売られていない。栽培者も限られているし、他の野菜と比べると使い道もないからだろう。しかし、ルタバガは適切な調理をすれば、十分美味しく食べられる。

 大規模に栽培されていないが、小規模でこだわった野菜作りをされている人は意外と作っていることがある。直売所やマルシェなどに足を運んだ際に探すと、案外扱われていたりする。ルタバガを栽培している生産者は他にも珍しい種類の野菜を栽培していることが多い。

【自然農】10月に行った野良仕事、畑のこと、まとめ【寒冷地】

ぐっと冷え込んで、秋の終わりを感じる季節に。

 10月は夏の暑さもすっかり落ち着いて、秋らしい季節になる。温かい地域ではまだトマトやピーマンなどの夏野菜が収穫出来ているようだが、ここ長野県では10月中旬には終了になる。

 日に日に朝晩の冷え込みが強くなり、ストーブをつけないと家の中が寒くていられない。草木の緑も少しずつ色が落ちて、黄色や赤色が目立つようになってくる。

 半ばを過ぎたころには、例年より早く初霜となり、夏野菜は完全に枯れてしまった。冬野菜も葉っぱを紫色に変化させたり、地面を這うように広げたりして、寒さに耐えようとしている姿が見られる。

221025 霜が当たった野菜たち
10月終わりの畑の様子


 秋冬野菜は寒さに当たるとぐっと美味しくなる。寒さで凍らないように糖分を葉や茎、根に溜め込むためだ。小松菜や青梗菜はもちろん、暑い時期は辛みが強いルッコラも数回霜に当たると格段においしくなる。

 そんな10月は秋らしい恵みのある季節だった。日々冬に向かっていく中で、自然の力を蓄えていく野菜をたくさんいただいた。

無肥料・無農薬の人参、収穫開始

 私たちが栽培している人参は自然農法国際研究開発センターが育種した「筑摩野五寸」だ。この人参は一般的に栽培されている品種と違い、やせた土地でも良く肥大し、食味も優れている。
 自然農では肥料や農薬を使用しないため、その環境にあった強い品種を探すことが栽培を成功させるポイントだと思っている。筑摩野五寸は二年連続で作付けし、かなり立派な人参が収穫できた。とてもおすすめの品種だ。→自然農で野菜を育てるときの最重要ポイントになる「種」の話し。

 今年は人参を何回かに分けて種まきした。この土地での栽培時期を正確に把握するために1か月間で4回種を播いた。約1週間ずつずらして播いたことになる。
 7月26日、8月5日、8月11日、8月22日の計4回だ。このうち、8月11日までに種まきしたものは10月30日の段階で収穫可能サイズにまで成長した。7月26日種まきのものは10月10日ごろ(75日目)に初収獲を迎え、20cmの長さまでしっかりと肥大していた。五寸人参は110~120日が栽培期間と言われているたが、それに比べてもとても早く育った。

 一方、8月22日に種まきしたものは11日前の8月11日播きのものと比べても、明らかに小さく10日以上の差が出来てしまった。既に霜が降りるほど気温が下がり、最高気温も20度に届かない日が増えているため、収穫サイズまで大きくなるかはわからない。

221028 8月22日に播種した人参と紅心大根
8月22日に播種した畝。左側が人参。
221018 8月2日播種の人参
8月22日播種の人参。まだまだ小さい。


 秋冬野菜の種まきが適期から1日遅れると、収穫日は3日遅れると言われている。8月10日前後のものは10月中に大きくなったため、それから1ヶ月はかかってしまうだろう。収穫は小さい物に限られるかもしれない。

 肝心の味はというと、まず香りが良く、生でもさわやかな味が楽しめる。加熱すると、甘みが強調され、とろける美味しさだ。オーブンで丸ごとじっくり火を入れるととても美味しい。
 小さい人参も葉っぱごと収獲して、素揚げにするとおいしく食べられる。

エゴマの実、収穫

 6月ごろに種をおろし、夏場は葉っぱを収穫していたエゴマ。夏の終わりから花を咲かせ始めたため、葉っぱの収穫は終わりにして実の充実を待った。

 霜が降る前、晴れが続いたタイミングを見計らって、10月12日に一斉収穫した。雨が降って、全体的に湿っている時に収穫すると、カビが生えたりするので注意。背丈が1mを越え、葉っぱが黄色に変わったら収穫する。時間が経ちすぎると、実が入っている花房の色が灰色に近い茶色になる。そこまでおくと品質が悪い気がするので、早めを心がける。

221012 収獲時のエゴマ
収穫時のエゴマの様子

 根元から刈り取り、雨のあたらない場所(今回はお借りしたビニールハウス)に運び込む。大体10日ほど経つと、全体がきつね色に変色する。そうしたら、脱穀や選別に入る。その様子や、実際の作業風景、収穫量についてはまた記事にするつもりだ。

221028 選別したエゴマ
ゴミを飛ばしたエゴマ

大豆の刈り入れ

 大豆の増産を目指して、去年より多めに作付した今年。初期除草にけずったろうを活用したおかげで、収穫まで草取りは三回で済んだ。省力化という点ではけずったろうを使って大成功だった。→【自然農】6月にやった実際の畑仕事とそれについての考え【寒冷地】

 比較的肥沃な畑で栽培したからか、開花期に乾燥したためか、今年は実付きがあまりよくなさそうだ。とはいえ、葉っぱも枯れて、すっかり大豆になったので刈り入れを行った。

221027 収穫を迎えた大豆
10月27日

 エゴマ同様、葉っぱがすっかり枯れたら収穫する。鞘を開けてみて黄色い大豆が出てくれば大丈夫だ。根元から刈り取り、雨のあたらない場所で暫く乾燥させておく。

 見て分かる通り、手作業で脱穀するには多すぎる量の大豆が穫れた。これは冬の間にぼちぼちやって行きたいと思う。

221027 収穫した大豆。乾燥中
ビニールハウスで乾燥させる

里芋の収穫、保存

 芽だし栽培をして大成功だった里芋の収穫も行った。その様子は詳しくまとめた記事があるため、そちらをご覧頂きたい。【自然農】寒冷地の里芋栽培。栽培記録と収穫量、考察【寒冷地】

 里芋は長期保存する場合は地中深くに埋めてしまうのが良いと言われている。でも、寒冷地では真冬に土が凍ってしまって、掘りあげるのが大変になってしまう。そこで室内で保管できる方法をとってみた。

 まず、芋を水洗いした後、しっかりと天日乾燥する。ここで表面が湿っているとカビが生えてしまうため、良く乾かすことが大切だ。最低でも3日は太陽に当てて乾かす。
 乾いた里芋は新聞紙でくるんで、段ボールに入れて保管する。保管するのはいわゆる冷暗所だ。気温が5度を下回ると痛んでしまうため、8~12度の場所を探す。段ボールは密閉せずに閉めておくだけにする。

 これで春まで食べ繋いで行ければいいなと思っている。食用とは別に種用の芋も選抜し、保管してある。里芋も自家採種することで栽培しやすくなるのだろうか。

まとめ

 10月は草取りや間引きなどの大変な作業はなく、野菜の成長を待って、収穫をしていた月だった。

 並行して、夏野菜の片づけや畝の整備をしていた。畑の大部分を占めていた夏野菜は背丈も高く、存在感があったため、片づけてしまうと一気に景色がすっきりした。
 草の勢いも落ち着き、冬に備えるような気配があった。自給自足のためには一年中野菜を切らさない工夫が必要だ。真冬は耕作に適さない寒冷地では秋までに育てた野菜をいかに長持ちさせるかが重要になる。

【DOHO STYLE】垂直仕立て栽培の結果・感想【無肥料栽培】

垂直仕立て栽培とは

 『垂直仕立て栽培』は道法正徳さんが提唱する、植物ホルモンを最大限生かして無肥料でも収量・食味ともに優れた野菜が育つ栽培法だ。詳しくは【DOHO STYLE】垂直仕立て栽培は無肥料栽培で生きる【道法正徳】をご覧頂きたい。

 今年、様々な品目の野菜で垂直仕立て栽培を実践してきた。定番のナス科野菜や一工夫が必要な根菜まで通常栽培と比較する形で栽培してみた。

各野菜の実施記録

ミニトマト・トマト

 一番成果が分かりやすかったのはミニトマトだ。昨年、栽培したミニトマトは40株近く植えて収穫できたのは数える程度という大失敗だった。(→【自然農】2021年のミニトマトが全然できなかった理由とその対策【不耕起・無肥料】)その問題点を改善し、今年の栽培をスタートさせた。

 まず、栽培した場所は昨年と全く同じだ。さらに、いわゆる肥料や堆肥は一切投入していない。草を刈って敷く事を繰り返し、冬になってもそのままにしておいた。無肥料・無農薬・不耕起・草生で三年目の土だ。
 品種に関しても、同じものを栽培した。2020年の栽培で自家採種したものだ。2021年のトマト栽培ではほとんど実が穫れなかったので自家採種も行わなかったからだ。

 その他マルチなどの資材も一切使用していない。今年変わったのは育苗期間と垂直仕立ての有無だけということになる。

 今回紹介する事例は、40株近くある中で15株を無作為に垂直仕立てにしたものだ。しかも、交配種を自家採種した雑種二代目のため、種によっても生育にかなりばらつきがでる。それを考慮したうえで聞いてほしい。

 脇芽は一切とらず、枝が広がってきたらあさひもで縛り付けた。しばらくすると下の方から脇芽を伸びてくるため、それも支柱に縛り付けていく。

 一番良く育った株はぐんぐん伸びて、背丈を超えるくらいまで育った。脇芽を取らないと茂りに茂って、収拾がつかなくなるイメージがあるが、無肥料のせいか脇芽の数は10本程度に落ち着いていた。

220809 垂直に縛ったトマト
8月9日の様子 葉っぱが均等に広がっているのが分かる

 垂直仕立て栽培は植物ホルモンのバランスが整い、実付きも良くなると言われている。花付きも実付きも良く、段数が上になっても一つの果房に10個近くの実がついていた。追肥をせずとも最後の果房まで実が付いた。
 霜が降るまでの間、最後まで花が途切れることなく、収穫できた。脇芽をとらないため、収穫段数は10段を超えた。

 味に関していえば、垂直仕立てにして、良く育った株はそうでない株に比べて美味しくなったと感じた。一番良く育った株は特に甘く、実割れも少なかった。真夏や秋口に雨が沢山降っても殆ど割れずに完熟するまで収穫を待てたのも良かった。

縛りやすいナス・縛りにくいピーマン

 次は垂直仕立て栽培ではっきりと管理のしやすい、しにくいが分かれたナスとピーマンだ。

 ナスは元々脇芽が少なく、無肥料のためさらに発生が抑えられていたのもあってか、垂直に縛っていく作業がやりやすかった。茎もしなりやすく、15cmおきにぐるりと縛っていくことが出来て、誘引が追いつかなくて大変と言うことは無かった。

220714 垂直に縛ったナス
枝を垂直に縛る
221018 栽培を終えた垂直縛りナス
栽培終了時のナス。葉っぱを落としてみた。

 一方、ピーマンは垂直に縛っていくのがとても大変だった。ピーマンが脇芽がとても多く、全ての枝が二本、三本に分かれていく。そのため、花の咲き始めは良いが、3段ほど花が付く頃には枝が多すぎて縛れなくなってしまった。
 垂直仕立て栽培ではホルモンバランスが乱れるため、脇芽が欠かないことになっている。しかし、ピーマンに関しては茂りすぎてしまうため、最初の2か月間は脇芽が12本くらいになるように脇芽を2,3日に2,3本ずつ脇芽を欠いた。枝を整理すると、まとまりやすく縛りやすくなった。

220731 無整枝のピーマン
7月下旬のピーマン。無整枝の状態。
220731 整枝して縛ったのピーマン
脇芽を欠いて、垂直に縛りなおした。

 これは改善しないといけないと思ったのが、ナスの実が傷ついてしまうことだ。今年栽培したのは丸ナスだったのだが、縛った枝についたナスが支柱や枝に擦れて傷になってしまうことが多かった。普通であれば斜めの枝にぶら下がっているから良いのだろう。。
 通常の長ナスでは垂直に縛っても、傷にならず綺麗なナスが採れるらしい。丸ナスは玉が膨らんでいくから擦れやすいのだろう。

 ピーマンに関しても、垂直に縛ると内側がもさもさになって、摘果や収穫がやりづらくなってしまう。枝に挟まってしまうと大きくなる時に食い込んでしまって、形がいびつになってしまうことがあった。さらに奥に手が届かず、見通しも悪いため、変形果や受精不良果を摘果するのが遅れてしまった。
 摘果の遅れは樹勢を落とし、病気にもなりやすくなるため、こまめに手入れするのが大切だ。もう少し時間を掛けて、丁寧に縛っていく必要があるだろう。

里芋

 里芋のような根菜も垂直仕立てにすると収量があがり、良く育つようになる。そこで今年栽培した里芋のうち、半分を垂直にしてみた。
 やり方は、支柱を両端に立てて、二本の紐で挟み込むようにして葉を立たせた。こうすることで、葉っぱが広がらず、通路を歩きやすくする効果もある。葉も風で振られたり、歩く際に当たったりして痛むことがなく、病気にもなりにくいと言われている。

220806 里芋垂直縛り前
垂直誘引前の里芋。
220806 里芋垂直縛ri
黒い紐で挟んで垂直に仕立てた

 今年は垂直に縛るのが上手くいかなかったのかもしれないが、生育が良くなったり、収量が増えたという実感はなかった。それよりも土質にムラがあり、その生育差が良く出たと思っている。

 里芋の垂直縛りに関しては、来年も試してみたい。葉っぱが広がり過ぎず、管理がしやすい点は良いと思う。

根菜類

 根菜類は株数が多い為、二本の紐で挟み込むようにして葉っぱを立たせる。こうすることで虫食いが減り、カブやダイコンは肥大が良くなると言われている。

 試しに秋まきの根菜類で垂直仕立てにしてみた。セオリー通り、二本の紐で挟み込んでみた。紐を張ったときはきれいに立っているが、数日経つとひもが緩んでしまうため、誘引できなくなってしまった。
 使った紐はバインダー用の麻紐。3本撚りの紐だが、少し緩めに編まれているのか、すぐに緩んでしまうようだ。同じ麻紐でも6本撚りはきつめなため、緩みにくいと思う。来年はそれを使って、誘引に挑戦したいと思う。

 垂直縛りの効果としては、若干肥大が良かったように思えた。里芋同様、しっかりとした比較になっていないため主観になってしまうが、垂直にしている方が生育が早く、傷もない綺麗な物が穫れたと思う。

 とにかく一株ずつ縛るのは現実的では無いため、一列まとめて縛ることができる方法を確立したい。葉っぱを垂直にすることで風通しも良くなって病気が減り、草取りもやりやすいため今後もやってみたいと思う。

来年に向けて

 垂直仕立て栽培は無肥料で十分な収量が穫れて、味も良くなると言う魔法のような栽培法だ。今年、実際に色々な野菜で比較してみて、今後わたしたちの食糧生産を手助けしてくれる可能性があると確信している。

 確かに縛るのは慣れないと難しく、時間が掛かってしまうこともある。しかし、畑に行ったときに一通り見まわるついでに縛ってやれば、縛るのが遅れて大変なことにはならない。結果的に通常栽培よりも良品率も上がり、味も良くなるなら多少の手間を惜しまずやって行こうと思う。

 逆に垂直仕立てにするメリットを感じない作物もある。鷹の爪は分枝を繰り返し、花を咲かせていくが、垂直に縛ろうが縛らなかろうが最終的な収穫、生育に差は感じられなかった。
 人参もうちの畑では垂直に仕立てるメリットはなさそうだ。人参に関しては品種選びが上手くいっており、そもそも生育が良く、綺麗で美味しい人参が無肥料・無農薬でも栽培できているため、垂直仕立てにはしないつもりだ。

 今年はできなかったが、やってみたいものとしては玉ねぎとニンニクがある。どちらも大きなものを収穫するには肥料が欠かせないと言われており、無肥料・無農薬では難しい野菜の一つだ。
 垂直仕立て栽培は無肥料で真価を発揮する栽培法だ。一般的には無肥料では育たないと思われている野菜は垂直仕立て栽培を試してみる価値ありだ。

【自然農】寒冷地の里芋栽培。栽培記録と収穫量、考察【寒冷地】

里芋栽培記録

植え付け

 種芋は地元の種苗店で購入した。品種は土垂をチョイス。1Kgで15個入っていた。昨年は惨敗だった里芋だが、今年はやり方を少し変えてみた。

 里芋は寒さに弱く、霜に当たると枯れてしまう。よって植え付け時期は遅霜のなくなる5月半ばからになる。温かい地域なら4月中には植え付けると言うから驚きだ。

 植え付け方法の詳しい説明は、【自然農】初期生育を確保する為の里芋の芽だし栽培【寒冷地】をご覧頂きたい。気温の上昇が緩やかな寒冷地にはぴったりの方法だと思う。

 芽だししてから植え付けるため、植えてから発芽を待つ必要はない。欠株も減らせて、小面積で栽培したいときにも良い。実際、今年購入した種芋15個の内、発芽したのは13個で芽だしの段階で発芽しなかった種芋を省くことが出来た。

草整理の回数と注意点

 植え付け後の管理で一番時間がかかるのがやはり草整理だ。

 ノーマルチなため、草はばんばん生えてくる。里芋は上に伸びるタイプの作物なのである位程度背が伸びれば、草には負けなくなる。寒冷地では気温がなかなか上がらず、里芋に最適な気温になるまでなかなか時間が掛かる。やっと平均気温が20度を超えるころに梅雨に入るため、ここまでは草に負けやすい。草丈が並ばないうちに草整理に入る。

 草刈りは合計三回、定植から2週間後の6月9日、さらに2週間後の6月27日、土寄せも同時に行った8月6日だった。時間は全部合わせて1時間程度でささっと刈ってしまえる。この程度の面積なら簡単だ。

 梅雨が明けると気を付けないといけないのが乾燥だ。里芋は水田でも育つくらい、乾燥を嫌う。夏の直射日光が株元に当たるとどんどん乾燥してしまい、生育が鈍ってしまう。
 そのため、梅雨が明ける頃までに株元に厚く草を敷いておく。枯れた状態で5cm以上は敷いておきたい。草マルチの保湿効果は優れており、1週間ほど雨が降らなくとも、湿り気を保ってくれる。

土寄せ

 里芋栽培で重要になるのが土寄せだ。植え付けた種芋の上に親芋がつき、その周りに子芋が付くため、土寄せをしないと芋が地表に出てしまい、緑化してしまう。食味も収量も落ちるため、土寄せはした方が良い。

 私たちは不耕起で草生栽培を基本にしているため、土寄せといった土を大きく動かす作業が苦手だ。そこで今年は不耕起でもやりやすい土寄せ方法を考えてみた。【自然農】おいしい里芋を収穫するための土寄せのやり方【不耕起】を参照。

 土寄せの際に草マルチをよけて行ったため、手間がかかる。枯れている草であれば土に埋めても良ければ、埋めてしまって再度草マルチをする方が早く出来る。

収穫

 里芋の収穫時期は葉が黄変し、少し垂れてきたところというのがセオリーのようだ。それを目安に収穫タイミングを見計らっていたが、イマイチ分からなかった。

 最初にも述べたが、里芋は寒さに弱い。霜に当てるとすぐに地上部が枯れ、地中の芋も腐りやすくなってしまう。そこで、里芋の外観ではなく、気温と天気を目安に収穫日を決めた。

 ここ最近、一気に冷え込みが深くなり、最低気温が一桁の日も増えてきた。最低気温が4度を下回ると霜が降る可能性がある。私たちの住む町では10月18日に霜が降る可能性があるため、10月16日に全て収穫した。幸い天気は数日間晴れが続き、10月17日は雨予報のため、ここがベストだと思う。

221004 背丈くらいになった里芋
葉っぱがかなり大きいのが分かる

 まず、地上部の茎葉を10cmほど残して刈り取る。そして、株の中心から30cm離れた位置にスコップで切り込みを入れている。ぐるりと一周したら株を掘りあげる。スコップで芋を傷つけないように注意する。

221015 里芋収穫 茎を切る
茎を10cmくらい残して刈り取る

 ここの圃場の土は粘土質で、掘りあげた株からなかなか土がほぐれずに大変だった。掘りあげる所までにして、一晩そのままにし、翌日10時頃から再度ほぐすと比較的簡単に土を落とすことが出来て楽だった。

221016 掘って一日放置
掘りあげて一晩放置した

 掘りあげたときにできる穴は、土をほぐし、芋を取り分ける際に埋め戻しておく。軽く凸凹を均し、茎葉や刈り草でむき出しの土がなるべく減る様にマルチして完了だ。

収穫後の後処理と保管方法

すぐに食べる場合

 収穫した里芋は土をできるだけ圃場で落とした。土は外に持ち出すともったいない。掘りあげた後数十分直射日光にさらしておくと、土が乾き落としやすくなる。

 さて、この状態ではまだ種芋と親芋、子芋孫芋は繋がっている。ここからはその後どのようにしたいかで変わってくる。

 まずすぐに食べる分は全てバラバラに分解し、水で洗ってしまう。水で洗った後は傷みやすくなるため、1週間を目途に食べきるのが良い。もし、沢山ある場合は茹でてから冷凍しておくとよい。食味や食感がそこまで落ちる事無く1ヶ月くらいは保存できる。解凍すればすぐに料理に使えるのも良い。

長期保存(春まで)する場合

 私たちは自給のために野菜を作っている。中でも、冬は寒すぎて露地では野菜が殆ど育たないため、夏や秋に収穫して置いて、できるだけ長く食べていきたい。そのためにはいかに長期間、美味しく保存できるかが最重要ポイントとなる。

 里芋は上手に保存すれば春先まで食べ続けられるようだ。私たちもできるだけ長く里芋をいただけるよう、保存したい。

 一番確実なのは地面に50~80cmほどの深さの穴を掘り、里芋を埋める方法だ。真冬でも土の中は温度が一定で、深ければ外気温の影響を受けにくくなるからだ。
 やり方は簡単で、畑のすみや庭に50~80cmの穴を掘り、底に里芋を置く。このとき芋はバラさずに掘りあげたまま入れる。外してしまうと、切り口から雑菌が入り、腐りやすくなると言われている。
 土を戻し、雨水が入らない様にビニールシートやトタンで蓋をして完成だ。これで春先まで保存できる。
 しかし、この方法は関東以西の温かい地域でないとできない。私たちの住む長野県では難しい。1月に入ると、土はカチカチに凍り掘りだす事もできない。そもそもこの方法では食べたいときに掘りだすのがとても大変だ。来年の種芋用に保管するのは良い方法かもしれない。

 そこで今回は寒冷地向けに室内で春まで保管できる方法で収獲した里芋を保管することにした。一つ一つばらした里芋を新聞紙で包み、段ボールに入れて、気温8~12度に保たれる場所に置くと言うものだ。
 これなら、食べたいときにすぐに取り出すことができるし、穴を掘る必要もない。塊をばらす手間はあるが、どうせ食べるときにはばらさないといけないのだから問題ない。バラして一つ一つになるのでスペースも比較的少なくて済む。

 この方法はYoutubeで御自身の家庭菜園技術を公開していらっしゃる次郎丸⦅畑⦆チャンネルさんの【里芋の保存方法】里芋の親芋 来年の種芋に食用に 保存のやり方(保存方法)という動画を参考にした。

 ポイントは洗った芋でもしっかりと乾燥させれば春まで保存できると言うことだ。一般的に里芋は洗ってしまわず、土付きの方が長持ちすると言われている。しかし、洗った後天日干しをして表面を完全に乾かせば、問題なく保存できるとの事。
 実際にやってみて、春になったら報告したいと思う。

収穫量と考察

 最後に気になる収穫量をまとめておきたい。
 実は里芋も半分を垂直仕立てにし、残りは通常通り栽培する比較をしておいた。その他の栽培管理は一切同じで、垂直仕立ての有無だけが異なる。

 里芋の垂直栽培は二本の紐で挟み込む形で葉っぱが広がらないようにする。一応、やっては見たが垂直仕立ての効果が出るほどちゃんとできたは分からなかった。結びなおしもほとんど行っていないため、正しく仕立てられていないかもしれない。

 生育状況はというと、垂直仕立ての有無で生育に差は見られなかった。生育の差は排水性の差によるものではないかと考えている。【手作業】縦穴掘りで驚愕の排水性向上! 高価な機械もいらない【実体験あり】で紹介しているように、同じ畝でも排水性が高まったと考えられる場所は里芋の成長が良かった。一株一株収量を記録したわけではないので体感にはなるが、掘りあげて土がすぐにほぐれる排水性が良い場所の株からは多めに収穫出来た気がしている。

 収穫量は垂直仕立てにした6株と、していない5株をまとめてそれぞれ計測した。

  合計 一株当たり
垂直仕立て・有 12.7 kg(6株) 2.1 kg
垂直仕立て・無 14 kg(5株) 2.8 kg

 結果は期待に反して、垂直仕立てにしていない方が一株当たりの収量が多かった。
 今年の垂直仕立ては正解ではないし、基本放置していたため、来年再度検証したいと思う。垂直仕立てにしていない区画の方が排水性が良く、土も締まっていなかったためその影響もあるのかもしれない。

 いずれにしても、無肥料・無農薬で十分な収穫を得ることが出来たと思う。今年出来た親芋や子芋から良い物を選抜し、来年の種芋にしたい。里芋も自家採種することで良く育つようになるらしいので楽しみだ。