【自然農】10月に行った野良仕事、畑のこと、まとめ【寒冷地】

ぐっと冷え込んで、秋の終わりを感じる季節に。

 10月は夏の暑さもすっかり落ち着いて、秋らしい季節になる。温かい地域ではまだトマトやピーマンなどの夏野菜が収穫出来ているようだが、ここ長野県では10月中旬には終了になる。

 日に日に朝晩の冷え込みが強くなり、ストーブをつけないと家の中が寒くていられない。草木の緑も少しずつ色が落ちて、黄色や赤色が目立つようになってくる。

 半ばを過ぎたころには、例年より早く初霜となり、夏野菜は完全に枯れてしまった。冬野菜も葉っぱを紫色に変化させたり、地面を這うように広げたりして、寒さに耐えようとしている姿が見られる。

221025 霜が当たった野菜たち
10月終わりの畑の様子


 秋冬野菜は寒さに当たるとぐっと美味しくなる。寒さで凍らないように糖分を葉や茎、根に溜め込むためだ。小松菜や青梗菜はもちろん、暑い時期は辛みが強いルッコラも数回霜に当たると格段においしくなる。

 そんな10月は秋らしい恵みのある季節だった。日々冬に向かっていく中で、自然の力を蓄えていく野菜をたくさんいただいた。

無肥料・無農薬の人参、収穫開始

 私たちが栽培している人参は自然農法国際研究開発センターが育種した「筑摩野五寸」だ。この人参は一般的に栽培されている品種と違い、やせた土地でも良く肥大し、食味も優れている。
 自然農では肥料や農薬を使用しないため、その環境にあった強い品種を探すことが栽培を成功させるポイントだと思っている。筑摩野五寸は二年連続で作付けし、かなり立派な人参が収穫できた。とてもおすすめの品種だ。→自然農で野菜を育てるときの最重要ポイントになる「種」の話し。

 今年は人参を何回かに分けて種まきした。この土地での栽培時期を正確に把握するために1か月間で4回種を播いた。約1週間ずつずらして播いたことになる。
 7月26日、8月5日、8月11日、8月22日の計4回だ。このうち、8月11日までに種まきしたものは10月30日の段階で収穫可能サイズにまで成長した。7月26日種まきのものは10月10日ごろ(75日目)に初収獲を迎え、20cmの長さまでしっかりと肥大していた。五寸人参は110~120日が栽培期間と言われているたが、それに比べてもとても早く育った。

 一方、8月22日に種まきしたものは11日前の8月11日播きのものと比べても、明らかに小さく10日以上の差が出来てしまった。既に霜が降りるほど気温が下がり、最高気温も20度に届かない日が増えているため、収穫サイズまで大きくなるかはわからない。

221028 8月22日に播種した人参と紅心大根
8月22日に播種した畝。左側が人参。
221018 8月2日播種の人参
8月22日播種の人参。まだまだ小さい。


 秋冬野菜の種まきが適期から1日遅れると、収穫日は3日遅れると言われている。8月10日前後のものは10月中に大きくなったため、それから1ヶ月はかかってしまうだろう。収穫は小さい物に限られるかもしれない。

 肝心の味はというと、まず香りが良く、生でもさわやかな味が楽しめる。加熱すると、甘みが強調され、とろける美味しさだ。オーブンで丸ごとじっくり火を入れるととても美味しい。
 小さい人参も葉っぱごと収獲して、素揚げにするとおいしく食べられる。

エゴマの実、収穫

 6月ごろに種をおろし、夏場は葉っぱを収穫していたエゴマ。夏の終わりから花を咲かせ始めたため、葉っぱの収穫は終わりにして実の充実を待った。

 霜が降る前、晴れが続いたタイミングを見計らって、10月12日に一斉収穫した。雨が降って、全体的に湿っている時に収穫すると、カビが生えたりするので注意。背丈が1mを越え、葉っぱが黄色に変わったら収穫する。時間が経ちすぎると、実が入っている花房の色が灰色に近い茶色になる。そこまでおくと品質が悪い気がするので、早めを心がける。

221012 収獲時のエゴマ
収穫時のエゴマの様子

 根元から刈り取り、雨のあたらない場所(今回はお借りしたビニールハウス)に運び込む。大体10日ほど経つと、全体がきつね色に変色する。そうしたら、脱穀や選別に入る。その様子や、実際の作業風景、収穫量についてはまた記事にするつもりだ。

221028 選別したエゴマ
ゴミを飛ばしたエゴマ

大豆の刈り入れ

 大豆の増産を目指して、去年より多めに作付した今年。初期除草にけずったろうを活用したおかげで、収穫まで草取りは三回で済んだ。省力化という点ではけずったろうを使って大成功だった。→【自然農】6月にやった実際の畑仕事とそれについての考え【寒冷地】

 比較的肥沃な畑で栽培したからか、開花期に乾燥したためか、今年は実付きがあまりよくなさそうだ。とはいえ、葉っぱも枯れて、すっかり大豆になったので刈り入れを行った。

221027 収穫を迎えた大豆
10月27日

 エゴマ同様、葉っぱがすっかり枯れたら収穫する。鞘を開けてみて黄色い大豆が出てくれば大丈夫だ。根元から刈り取り、雨のあたらない場所で暫く乾燥させておく。

 見て分かる通り、手作業で脱穀するには多すぎる量の大豆が穫れた。これは冬の間にぼちぼちやって行きたいと思う。

221027 収穫した大豆。乾燥中
ビニールハウスで乾燥させる

里芋の収穫、保存

 芽だし栽培をして大成功だった里芋の収穫も行った。その様子は詳しくまとめた記事があるため、そちらをご覧頂きたい。【自然農】寒冷地の里芋栽培。栽培記録と収穫量、考察【寒冷地】

 里芋は長期保存する場合は地中深くに埋めてしまうのが良いと言われている。でも、寒冷地では真冬に土が凍ってしまって、掘りあげるのが大変になってしまう。そこで室内で保管できる方法をとってみた。

 まず、芋を水洗いした後、しっかりと天日乾燥する。ここで表面が湿っているとカビが生えてしまうため、良く乾かすことが大切だ。最低でも3日は太陽に当てて乾かす。
 乾いた里芋は新聞紙でくるんで、段ボールに入れて保管する。保管するのはいわゆる冷暗所だ。気温が5度を下回ると痛んでしまうため、8~12度の場所を探す。段ボールは密閉せずに閉めておくだけにする。

 これで春まで食べ繋いで行ければいいなと思っている。食用とは別に種用の芋も選抜し、保管してある。里芋も自家採種することで栽培しやすくなるのだろうか。

まとめ

 10月は草取りや間引きなどの大変な作業はなく、野菜の成長を待って、収穫をしていた月だった。

 並行して、夏野菜の片づけや畝の整備をしていた。畑の大部分を占めていた夏野菜は背丈も高く、存在感があったため、片づけてしまうと一気に景色がすっきりした。
 草の勢いも落ち着き、冬に備えるような気配があった。自給自足のためには一年中野菜を切らさない工夫が必要だ。真冬は耕作に適さない寒冷地では秋までに育てた野菜をいかに長持ちさせるかが重要になる。

【DOHO STYLE】垂直仕立て栽培の結果・感想【無肥料栽培】

垂直仕立て栽培とは

 『垂直仕立て栽培』は道法正徳さんが提唱する、植物ホルモンを最大限生かして無肥料でも収量・食味ともに優れた野菜が育つ栽培法だ。詳しくは【DOHO STYLE】垂直仕立て栽培は無肥料栽培で生きる【道法正徳】をご覧頂きたい。

 今年、様々な品目の野菜で垂直仕立て栽培を実践してきた。定番のナス科野菜や一工夫が必要な根菜まで通常栽培と比較する形で栽培してみた。

各野菜の実施記録

ミニトマト・トマト

 一番成果が分かりやすかったのはミニトマトだ。昨年、栽培したミニトマトは40株近く植えて収穫できたのは数える程度という大失敗だった。(→【自然農】2021年のミニトマトが全然できなかった理由とその対策【不耕起・無肥料】)その問題点を改善し、今年の栽培をスタートさせた。

 まず、栽培した場所は昨年と全く同じだ。さらに、いわゆる肥料や堆肥は一切投入していない。草を刈って敷く事を繰り返し、冬になってもそのままにしておいた。無肥料・無農薬・不耕起・草生で三年目の土だ。
 品種に関しても、同じものを栽培した。2020年の栽培で自家採種したものだ。2021年のトマト栽培ではほとんど実が穫れなかったので自家採種も行わなかったからだ。

 その他マルチなどの資材も一切使用していない。今年変わったのは育苗期間と垂直仕立ての有無だけということになる。

 今回紹介する事例は、40株近くある中で15株を無作為に垂直仕立てにしたものだ。しかも、交配種を自家採種した雑種二代目のため、種によっても生育にかなりばらつきがでる。それを考慮したうえで聞いてほしい。

 脇芽は一切とらず、枝が広がってきたらあさひもで縛り付けた。しばらくすると下の方から脇芽を伸びてくるため、それも支柱に縛り付けていく。

 一番良く育った株はぐんぐん伸びて、背丈を超えるくらいまで育った。脇芽を取らないと茂りに茂って、収拾がつかなくなるイメージがあるが、無肥料のせいか脇芽の数は10本程度に落ち着いていた。

220809 垂直に縛ったトマト
8月9日の様子 葉っぱが均等に広がっているのが分かる

 垂直仕立て栽培は植物ホルモンのバランスが整い、実付きも良くなると言われている。花付きも実付きも良く、段数が上になっても一つの果房に10個近くの実がついていた。追肥をせずとも最後の果房まで実が付いた。
 霜が降るまでの間、最後まで花が途切れることなく、収穫できた。脇芽をとらないため、収穫段数は10段を超えた。

 味に関していえば、垂直仕立てにして、良く育った株はそうでない株に比べて美味しくなったと感じた。一番良く育った株は特に甘く、実割れも少なかった。真夏や秋口に雨が沢山降っても殆ど割れずに完熟するまで収穫を待てたのも良かった。

縛りやすいナス・縛りにくいピーマン

 次は垂直仕立て栽培ではっきりと管理のしやすい、しにくいが分かれたナスとピーマンだ。

 ナスは元々脇芽が少なく、無肥料のためさらに発生が抑えられていたのもあってか、垂直に縛っていく作業がやりやすかった。茎もしなりやすく、15cmおきにぐるりと縛っていくことが出来て、誘引が追いつかなくて大変と言うことは無かった。

220714 垂直に縛ったナス
枝を垂直に縛る
221018 栽培を終えた垂直縛りナス
栽培終了時のナス。葉っぱを落としてみた。

 一方、ピーマンは垂直に縛っていくのがとても大変だった。ピーマンが脇芽がとても多く、全ての枝が二本、三本に分かれていく。そのため、花の咲き始めは良いが、3段ほど花が付く頃には枝が多すぎて縛れなくなってしまった。
 垂直仕立て栽培ではホルモンバランスが乱れるため、脇芽が欠かないことになっている。しかし、ピーマンに関しては茂りすぎてしまうため、最初の2か月間は脇芽が12本くらいになるように脇芽を2,3日に2,3本ずつ脇芽を欠いた。枝を整理すると、まとまりやすく縛りやすくなった。

220731 無整枝のピーマン
7月下旬のピーマン。無整枝の状態。
220731 整枝して縛ったのピーマン
脇芽を欠いて、垂直に縛りなおした。

 これは改善しないといけないと思ったのが、ナスの実が傷ついてしまうことだ。今年栽培したのは丸ナスだったのだが、縛った枝についたナスが支柱や枝に擦れて傷になってしまうことが多かった。普通であれば斜めの枝にぶら下がっているから良いのだろう。。
 通常の長ナスでは垂直に縛っても、傷にならず綺麗なナスが採れるらしい。丸ナスは玉が膨らんでいくから擦れやすいのだろう。

 ピーマンに関しても、垂直に縛ると内側がもさもさになって、摘果や収穫がやりづらくなってしまう。枝に挟まってしまうと大きくなる時に食い込んでしまって、形がいびつになってしまうことがあった。さらに奥に手が届かず、見通しも悪いため、変形果や受精不良果を摘果するのが遅れてしまった。
 摘果の遅れは樹勢を落とし、病気にもなりやすくなるため、こまめに手入れするのが大切だ。もう少し時間を掛けて、丁寧に縛っていく必要があるだろう。

里芋

 里芋のような根菜も垂直仕立てにすると収量があがり、良く育つようになる。そこで今年栽培した里芋のうち、半分を垂直にしてみた。
 やり方は、支柱を両端に立てて、二本の紐で挟み込むようにして葉を立たせた。こうすることで、葉っぱが広がらず、通路を歩きやすくする効果もある。葉も風で振られたり、歩く際に当たったりして痛むことがなく、病気にもなりにくいと言われている。

220806 里芋垂直縛り前
垂直誘引前の里芋。
220806 里芋垂直縛ri
黒い紐で挟んで垂直に仕立てた

 今年は垂直に縛るのが上手くいかなかったのかもしれないが、生育が良くなったり、収量が増えたという実感はなかった。それよりも土質にムラがあり、その生育差が良く出たと思っている。

 里芋の垂直縛りに関しては、来年も試してみたい。葉っぱが広がり過ぎず、管理がしやすい点は良いと思う。

根菜類

 根菜類は株数が多い為、二本の紐で挟み込むようにして葉っぱを立たせる。こうすることで虫食いが減り、カブやダイコンは肥大が良くなると言われている。

 試しに秋まきの根菜類で垂直仕立てにしてみた。セオリー通り、二本の紐で挟み込んでみた。紐を張ったときはきれいに立っているが、数日経つとひもが緩んでしまうため、誘引できなくなってしまった。
 使った紐はバインダー用の麻紐。3本撚りの紐だが、少し緩めに編まれているのか、すぐに緩んでしまうようだ。同じ麻紐でも6本撚りはきつめなため、緩みにくいと思う。来年はそれを使って、誘引に挑戦したいと思う。

 垂直縛りの効果としては、若干肥大が良かったように思えた。里芋同様、しっかりとした比較になっていないため主観になってしまうが、垂直にしている方が生育が早く、傷もない綺麗な物が穫れたと思う。

 とにかく一株ずつ縛るのは現実的では無いため、一列まとめて縛ることができる方法を確立したい。葉っぱを垂直にすることで風通しも良くなって病気が減り、草取りもやりやすいため今後もやってみたいと思う。

来年に向けて

 垂直仕立て栽培は無肥料で十分な収量が穫れて、味も良くなると言う魔法のような栽培法だ。今年、実際に色々な野菜で比較してみて、今後わたしたちの食糧生産を手助けしてくれる可能性があると確信している。

 確かに縛るのは慣れないと難しく、時間が掛かってしまうこともある。しかし、畑に行ったときに一通り見まわるついでに縛ってやれば、縛るのが遅れて大変なことにはならない。結果的に通常栽培よりも良品率も上がり、味も良くなるなら多少の手間を惜しまずやって行こうと思う。

 逆に垂直仕立てにするメリットを感じない作物もある。鷹の爪は分枝を繰り返し、花を咲かせていくが、垂直に縛ろうが縛らなかろうが最終的な収穫、生育に差は感じられなかった。
 人参もうちの畑では垂直に仕立てるメリットはなさそうだ。人参に関しては品種選びが上手くいっており、そもそも生育が良く、綺麗で美味しい人参が無肥料・無農薬でも栽培できているため、垂直仕立てにはしないつもりだ。

 今年はできなかったが、やってみたいものとしては玉ねぎとニンニクがある。どちらも大きなものを収穫するには肥料が欠かせないと言われており、無肥料・無農薬では難しい野菜の一つだ。
 垂直仕立て栽培は無肥料で真価を発揮する栽培法だ。一般的には無肥料では育たないと思われている野菜は垂直仕立て栽培を試してみる価値ありだ。

【自然農】寒冷地の里芋栽培。栽培記録と収穫量、考察【寒冷地】

里芋栽培記録

植え付け

 種芋は地元の種苗店で購入した。品種は土垂をチョイス。1Kgで15個入っていた。昨年は惨敗だった里芋だが、今年はやり方を少し変えてみた。

 里芋は寒さに弱く、霜に当たると枯れてしまう。よって植え付け時期は遅霜のなくなる5月半ばからになる。温かい地域なら4月中には植え付けると言うから驚きだ。

 植え付け方法の詳しい説明は、【自然農】初期生育を確保する為の里芋の芽だし栽培【寒冷地】をご覧頂きたい。気温の上昇が緩やかな寒冷地にはぴったりの方法だと思う。

 芽だししてから植え付けるため、植えてから発芽を待つ必要はない。欠株も減らせて、小面積で栽培したいときにも良い。実際、今年購入した種芋15個の内、発芽したのは13個で芽だしの段階で発芽しなかった種芋を省くことが出来た。

草整理の回数と注意点

 植え付け後の管理で一番時間がかかるのがやはり草整理だ。

 ノーマルチなため、草はばんばん生えてくる。里芋は上に伸びるタイプの作物なのである位程度背が伸びれば、草には負けなくなる。寒冷地では気温がなかなか上がらず、里芋に最適な気温になるまでなかなか時間が掛かる。やっと平均気温が20度を超えるころに梅雨に入るため、ここまでは草に負けやすい。草丈が並ばないうちに草整理に入る。

 草刈りは合計三回、定植から2週間後の6月9日、さらに2週間後の6月27日、土寄せも同時に行った8月6日だった。時間は全部合わせて1時間程度でささっと刈ってしまえる。この程度の面積なら簡単だ。

 梅雨が明けると気を付けないといけないのが乾燥だ。里芋は水田でも育つくらい、乾燥を嫌う。夏の直射日光が株元に当たるとどんどん乾燥してしまい、生育が鈍ってしまう。
 そのため、梅雨が明ける頃までに株元に厚く草を敷いておく。枯れた状態で5cm以上は敷いておきたい。草マルチの保湿効果は優れており、1週間ほど雨が降らなくとも、湿り気を保ってくれる。

土寄せ

 里芋栽培で重要になるのが土寄せだ。植え付けた種芋の上に親芋がつき、その周りに子芋が付くため、土寄せをしないと芋が地表に出てしまい、緑化してしまう。食味も収量も落ちるため、土寄せはした方が良い。

 私たちは不耕起で草生栽培を基本にしているため、土寄せといった土を大きく動かす作業が苦手だ。そこで今年は不耕起でもやりやすい土寄せ方法を考えてみた。【自然農】おいしい里芋を収穫するための土寄せのやり方【不耕起】を参照。

 土寄せの際に草マルチをよけて行ったため、手間がかかる。枯れている草であれば土に埋めても良ければ、埋めてしまって再度草マルチをする方が早く出来る。

収穫

 里芋の収穫時期は葉が黄変し、少し垂れてきたところというのがセオリーのようだ。それを目安に収穫タイミングを見計らっていたが、イマイチ分からなかった。

 最初にも述べたが、里芋は寒さに弱い。霜に当てるとすぐに地上部が枯れ、地中の芋も腐りやすくなってしまう。そこで、里芋の外観ではなく、気温と天気を目安に収穫日を決めた。

 ここ最近、一気に冷え込みが深くなり、最低気温が一桁の日も増えてきた。最低気温が4度を下回ると霜が降る可能性がある。私たちの住む町では10月18日に霜が降る可能性があるため、10月16日に全て収穫した。幸い天気は数日間晴れが続き、10月17日は雨予報のため、ここがベストだと思う。

221004 背丈くらいになった里芋
葉っぱがかなり大きいのが分かる

 まず、地上部の茎葉を10cmほど残して刈り取る。そして、株の中心から30cm離れた位置にスコップで切り込みを入れている。ぐるりと一周したら株を掘りあげる。スコップで芋を傷つけないように注意する。

221015 里芋収穫 茎を切る
茎を10cmくらい残して刈り取る

 ここの圃場の土は粘土質で、掘りあげた株からなかなか土がほぐれずに大変だった。掘りあげる所までにして、一晩そのままにし、翌日10時頃から再度ほぐすと比較的簡単に土を落とすことが出来て楽だった。

221016 掘って一日放置
掘りあげて一晩放置した

 掘りあげたときにできる穴は、土をほぐし、芋を取り分ける際に埋め戻しておく。軽く凸凹を均し、茎葉や刈り草でむき出しの土がなるべく減る様にマルチして完了だ。

収穫後の後処理と保管方法

すぐに食べる場合

 収穫した里芋は土をできるだけ圃場で落とした。土は外に持ち出すともったいない。掘りあげた後数十分直射日光にさらしておくと、土が乾き落としやすくなる。

 さて、この状態ではまだ種芋と親芋、子芋孫芋は繋がっている。ここからはその後どのようにしたいかで変わってくる。

 まずすぐに食べる分は全てバラバラに分解し、水で洗ってしまう。水で洗った後は傷みやすくなるため、1週間を目途に食べきるのが良い。もし、沢山ある場合は茹でてから冷凍しておくとよい。食味や食感がそこまで落ちる事無く1ヶ月くらいは保存できる。解凍すればすぐに料理に使えるのも良い。

長期保存(春まで)する場合

 私たちは自給のために野菜を作っている。中でも、冬は寒すぎて露地では野菜が殆ど育たないため、夏や秋に収穫して置いて、できるだけ長く食べていきたい。そのためにはいかに長期間、美味しく保存できるかが最重要ポイントとなる。

 里芋は上手に保存すれば春先まで食べ続けられるようだ。私たちもできるだけ長く里芋をいただけるよう、保存したい。

 一番確実なのは地面に50~80cmほどの深さの穴を掘り、里芋を埋める方法だ。真冬でも土の中は温度が一定で、深ければ外気温の影響を受けにくくなるからだ。
 やり方は簡単で、畑のすみや庭に50~80cmの穴を掘り、底に里芋を置く。このとき芋はバラさずに掘りあげたまま入れる。外してしまうと、切り口から雑菌が入り、腐りやすくなると言われている。
 土を戻し、雨水が入らない様にビニールシートやトタンで蓋をして完成だ。これで春先まで保存できる。
 しかし、この方法は関東以西の温かい地域でないとできない。私たちの住む長野県では難しい。1月に入ると、土はカチカチに凍り掘りだす事もできない。そもそもこの方法では食べたいときに掘りだすのがとても大変だ。来年の種芋用に保管するのは良い方法かもしれない。

 そこで今回は寒冷地向けに室内で春まで保管できる方法で収獲した里芋を保管することにした。一つ一つばらした里芋を新聞紙で包み、段ボールに入れて、気温8~12度に保たれる場所に置くと言うものだ。
 これなら、食べたいときにすぐに取り出すことができるし、穴を掘る必要もない。塊をばらす手間はあるが、どうせ食べるときにはばらさないといけないのだから問題ない。バラして一つ一つになるのでスペースも比較的少なくて済む。

 この方法はYoutubeで御自身の家庭菜園技術を公開していらっしゃる次郎丸⦅畑⦆チャンネルさんの【里芋の保存方法】里芋の親芋 来年の種芋に食用に 保存のやり方(保存方法)という動画を参考にした。

 ポイントは洗った芋でもしっかりと乾燥させれば春まで保存できると言うことだ。一般的に里芋は洗ってしまわず、土付きの方が長持ちすると言われている。しかし、洗った後天日干しをして表面を完全に乾かせば、問題なく保存できるとの事。
 実際にやってみて、春になったら報告したいと思う。

収穫量と考察

 最後に気になる収穫量をまとめておきたい。
 実は里芋も半分を垂直仕立てにし、残りは通常通り栽培する比較をしておいた。その他の栽培管理は一切同じで、垂直仕立ての有無だけが異なる。

 里芋の垂直栽培は二本の紐で挟み込む形で葉っぱが広がらないようにする。一応、やっては見たが垂直仕立ての効果が出るほどちゃんとできたは分からなかった。結びなおしもほとんど行っていないため、正しく仕立てられていないかもしれない。

 生育状況はというと、垂直仕立ての有無で生育に差は見られなかった。生育の差は排水性の差によるものではないかと考えている。【手作業】縦穴掘りで驚愕の排水性向上! 高価な機械もいらない【実体験あり】で紹介しているように、同じ畝でも排水性が高まったと考えられる場所は里芋の成長が良かった。一株一株収量を記録したわけではないので体感にはなるが、掘りあげて土がすぐにほぐれる排水性が良い場所の株からは多めに収穫出来た気がしている。

 収穫量は垂直仕立てにした6株と、していない5株をまとめてそれぞれ計測した。

  合計 一株当たり
垂直仕立て・有 12.7 kg(6株) 2.1 kg
垂直仕立て・無 14 kg(5株) 2.8 kg

 結果は期待に反して、垂直仕立てにしていない方が一株当たりの収量が多かった。
 今年の垂直仕立ては正解ではないし、基本放置していたため、来年再度検証したいと思う。垂直仕立てにしていない区画の方が排水性が良く、土も締まっていなかったためその影響もあるのかもしれない。

 いずれにしても、無肥料・無農薬で十分な収穫を得ることが出来たと思う。今年出来た親芋や子芋から良い物を選抜し、来年の種芋にしたい。里芋も自家採種することで良く育つようになるらしいので楽しみだ。

【エビデンスなし】畑に、土に、野菜に感謝をする【自然農】

良い資材・すごい技術の前に土に感謝しよう

 まず、今回の話は完全に私の主観で、科学的根拠はいっさいない。見る人によっては不快感や拒絶感を覚える人もいるだろう。そのような方はその時点でブラウザバックして頂きたい。

 結論から述べると、「資材や技術の前に感謝をしよう」ということだ。こういったことを言うと、特に農業を生業とし、生きるか死ぬかレベルで営農されている方々からすると「そんなことよりいかに作るか、稼ぐかが重要だろう」と思われるかもしれない。
 私たちが採用している自然農、自然農法、自然栽培などのいわば「変わり種農法」は慣行栽培ほど安定した収量、見た目を確保できない一方で、スピリチュアルな方向に偏る場合も多く、そういった点から世間一般ではあまり受け入れられていない側面がある。

 だが、今回はあえてスピリチュアル、オカルト的な話題になることを覚悟して、3年間自然農で野菜を栽培してきた経験、自然農法で野菜を作って来られた方々から学んだことについて書いていこうと思う。

 私は土の上に立って、食べ物を作る農家、百姓に一番大切なのは土への感謝だと思っている。そして、そこで生きている全ての生物(虫、微生物、植物、もちろん作物も含めて)への感謝だと思っている。もちろん農家である以上、商品となる作物を消費者の元へ届けてくれる様々な業者、それらを買ってくれる消費者への感謝も忘れてはならないだろう。従業員がいれば、彼らへの感謝も大切だ。

 でも、一番大切なのは土だと思う。土があるおかげで作物が育つのだから。土はなければ野菜も果樹も米も育たない(近年、土を必要としない水耕栽培も一般的になってきてはいるが、一旦それは置いておく)。土をないがしろにして、ただただ野菜を作るための「土壌」としてしか見ていない様に見える今の世の中はちょっとおかしいと思っている。

土への感謝を忘れた現代農業

現代の農家は土への感謝を忘れている

 今の農家は土に感謝をしていないのか。偏見や決めつけを恐れずに言うと、多くの農業者が土への感謝の心は忘れ、土に住む微生物や虫、草への感謝を忘れてしまっている。
 心の中では感謝しているのかもしれない。それは表からはわからない。表に出ている部分からはそうは見えないのが私の意見だ。生きていくための食糧生産としての農業からは逆に離れていってしまっているように感じるのは私だけだろうか。

肥料・農薬の投入

 自然農、自然農法は土に一切の資材を投入しないのが原則である。場合によっては米ぬかや油粕などの有機物を肥料分として投入する場合もあるが、それに依存しない様な栽培を目指す。畔や空き地の草を刈って敷く、落ち葉を集めて敷くこともあるが、それに関しては実施者の裁量に任されている面も大きい。

 ではどうやって野菜が育つのか。毎年収穫をすればその土地の養分は減っていく。
しかし、自然農法は養分の循環も自然の循環に任せていく。生えてくる草を刈っては敷く。虫は敵ではなく、養分を循環させてくれている。草の中には空気中から窒素を固定し、土に循環させているものもいる。さらには雨もその循環の一部だ。
 こうした自然の循環の中で土は勝手に肥えていく。人間は循環の一部で、手を入れていき、その中で野菜をいただく。必要以上に収穫せず、最低限の収穫で循環を壊さないようにすることで、無肥料・無農薬栽培が可能になる。

 しかし、現代はそうではない。常に量・質ともに安定して供給することが求められている。農家は食べていかないといけないから、自然の循環が整うのを待つわけにはいかない。それらを解決するために化学肥料や農薬が開発され、品種改良も進み、現代の安定した食糧生産が可能になったのは事実だ。
 多くの問題は人間が対処できるようになった。自然、土の本来の力を頼らずとも、肥料・農薬を適切に使えば、望む収穫が得られる。こうして土への感謝は薄れ、いかに人間が手を入れるか、コントロールするかの方が大事になってしまったのではないだろうか。

虫・雑草は駆除すべき敵なのか

 虫や雑草は本来、その土地に生活していた、いわば先住民族だ。人間が食糧を作るために土を耕し、作物を植える。すると、食べ物がなくなった虫たちは作物も食べるようになるし、雑草は今まで通り、生きるために生えてくる。

 それだと困るから、殺虫剤を散布する。雑草は作物の邪魔になるから除草剤を散布する。抜いて、刈って、邪魔だから外にゴミとして持ち出したりもする。さらには作物の収穫後残渣もゴミとして外に持ち出す。

 虫も草も、敵視しない。敵視しなければ、悪さをしないと言うことではなく、虫も草も悪さをしなくても済む畑を作る努力をする。そのためには虫や草のことを知り、感謝をするのだ。まさにスピリチュアルだけど、虫に食べられてしまったら「ありがとう」「美味しかった?」と問いかける。虫に食べられてしまうような栽培をした自分が悪いのであって、虫が悪いわけではない。それを教えてくれたんだという気持ちを持つ。
 虫も野菜を食べつくすことがなくなり、多少虫食いがあるけれど、美味しく食べられるような栽培を目指すのが良いではないか。

 虫も草も駆除すべき敵でなくて、土と一緒に野菜を育てるパートナーとして付き合っていけば、駆除してやろうと言う気持ちはなくなるだろう。

土への感謝の心が土を良くする

「もうだめだ」と思うと本当に駄目になる

 2021年、私たちは自然農二年目の減収を経験した。初年度はそれなりに収穫できたものも殆ど採れなくなってしまった(→例えばミニトマトはひどかった)。初年度は残肥や地力を十分にあり、良く出来たものも一年後にはその効力も無くなり、自然の循環もまだまだなため、二年目三年目にうまくできなくて、「やっぱり自然農はだめだ」とやめてしまう人は多い。

 それはわかっていても、畑に行くたびに弱っている野菜をみるのは辛かった。ついつい、「こりゃだめだ」と口にしていた。そのうち、草は旺盛に茂りだしたが、野菜はいまいち良くなかった。本来なら、野菜の生育を妨げない程度に草を刈り、株元に敷いていくことで土が肥えていくのだがそれも怠る日々だった。

 今思うと、「ダメだ」と野菜に向かって言っていた言葉は土へのメッセージにもなっていたのだ。心の中では「まだ土がダメだから」と思っていた。その想念が土や野菜に伝わって、本来よりももっと出来が悪くなってしまったのだろうと思う。

 そうではなくて、励まさなければいけなかった。その時のありのままを受け入れて「ありがとう」と土に感謝するべきだった。その冬、私は土に感謝することが大事だと知った。上手く出来ないのは自分のせいで、土は最大限の力で野菜を育ててくれていると思うことにした。

 今年は自然農3年目、去年よりも野菜が良く出来た。どの野菜も、肥料もなにも入れていないけど良く出来るようになった。土が良くなったのもあるだろうが、一番の違いは感謝するようになったことだと思っている。

 文字にするとやばい人のようだが、畑に行ったらまずは歩き回って感謝する。土や草、虫にできるだけ声を出して感謝する。人に対して感謝をすることが苦手な私にとってはなかなか難しい。でも、少しずつだけど出来るようになってきた。

 今年野菜が良く出来たのは土への感謝のおかげだと確信している。

自然栽培実践者 今橋伸也さん

 私が無肥料・無農薬栽培をするうえで大いに参考にさせていただいているのが今橋伸也さんだ。この方はYoutubeで「自然栽培実施20年のノウハウ教えます」というチャンネルで自身の自然栽培の様子を発信している。
 元々日本で自然栽培を実践され、今はイギリスを拠点に世界中へ自然栽培を広める活動をされている方だ。Youtubeでの動画は非常に参考になり、私も良く見ている。

 今橋さんは土に感謝することが無肥料・無農薬栽培を実現するために最も重要な事だと考えている、と私は思っている。
 彼の動画を見れば、いかに土に感謝することが重要かがわかる。例えば、イネを植えて枯れてきてしまったときに声掛けをしたら、元気に復活した。病気が蔓延し、他の農家が見ても駄目だと終わったケールが病気を克服し、ちゃんと収穫できた。他にも様々なエピソードがある。
 正直な話、この話しを聞いた時、嘘じゃないのかと思った。でも、実際に自分の畑でも似た現象が起こっているのを見るとあながち嘘じゃないと、今では思っている。

 この話しを受け入れるのは難しいかもしれない。。あきれ果てている方もいるのは理解している。でも、少しでもありえるかもと思った方はぜひ、明日からでも自身の畑、プランターでも実践してみてほしい。今は科学的根拠はないが、絶対にありえないと科学的に認められているわけでもない。つまり、これに根拠がないのは確かだが、嘘や勘違いであるとも言い切れない。
 現代科学がこの世の全てを説明できているとは言えないのは皆が賛成することだろう。

【自然農】9月に行った作業とその考察【寒冷地】

秋冬野菜の収穫が開始

 8月から(早い物では7月から)種まきし始めた秋冬野菜が収穫し始めることが出来た。ある日の収穫は以下の通り。かなり色々な種類の野菜が収穫出来ている。自給分に十分な量だ。

220926 ある日の収穫物
9月下旬のある日。

 一番早かったのはもちろんはつか大根。種まきは8月19日で、初収獲は9月14日だった。いつもそうだが、はつか大根といえど、本当に二十日で収穫できたことは無い。今回はかなり惜しかったが、自然農というとを考慮しても良いペースで育ってくれた。

220914 はつか大根収獲
収獲したはつか大根
220914 はつか大根no
サラダに入れると見た目も華やかに


 品種はカラフルファイブというミックス種子で、一応固定種と言うことになっている。そのせいなのか、一般的な赤白の紡錘型よりもきれいにできたので重宝している。

 小松菜やルッコラなどの葉物類もすこしずつ収穫して、食卓に上っている。
 小松菜は慣行栽培用の品種ではなく、自然農法向けに育種された「新戒青菜」(自然農法国際研究開発センター)を栽培した。自然農3年目の圃場で、無肥料無農薬だが良く育ち、虫食いも比較的気にならなかった。

220926 小松菜収獲
新戒青菜。虫食いも少ない。

 秋冬野菜ではないが、特筆しておきたい野菜が鷹の爪だ。
 鷹の爪は栽培期間が長く、9月になってようやく赤く完熟してきた。通常、鷹の爪などの赤唐辛子は霜の降る前に一斉収穫するのだが、今年は一工夫した。簡単な事だが、真っ赤に熟したものから順次収穫にしたのだ。こうすると過熟になったり、日焼けたりして価値が落ちることが激減する。良品率が格段にアップするため、こまめに収穫すると良いようだ。

ひたすら草取りの日々

 夏はどんどん草が伸びるため、刈っては敷きを繰り返した。これは自然農において、養分の循環を促す重要な作業だ。
 一方、秋冬野菜は葉物や根菜のような芽が小さく、生長しても小さい野菜が多い。そのため、刈る高さになるまで待っていると草に負けて徒長したり、病気になってしまう。

 そこでまだ暑さが残る中、草取りに繰り出す日々だった。8月中旬から9月の初めまで順々に播いているため、毎日のように草取りをした。

 栽培量でも大きく違ってくるだろうが、基本的に秋冬野菜の草取りは真夏の作物の草刈りよりは楽にできる場合が多いと思っている。播き時はお盆からだが寒冷地の当地では一気に秋になる。近年は残暑が厳しい日もあることにはあるが、生えてくる草はすっかり秋使用だ。うちの畑では割とハコベやホトケノザが増えてきたこともあり、一度草取りもしてしまえば、そのようなやわらかで野菜の生育を邪魔しない良い草が生えてくれる。

 写真は7月終わりに播いたビーツだが、地表をハコベが覆っているのが見える。このおかげで地表面が太陽や雨から守られ、耕さずして土が肥えていってくれるのだ。

22092 ビーツと共生する草
ビーツと共生するハコベやホトケノザ

 毎年のことだが、この時期は夏草の種が付く。普通に考えると種が一杯落ちて、来年は大変だと思ってしまうので刈り払っておきたくなる。しかし、自然農ではなるべく草も本来の循環の中で生きていってもらいたい。種が付く前に根こそぎ刈り取るのではなくある位程度は命をまっとうできるように努めている。

自家採種用の果実を収穫

 9月にもなると、夏野菜の自家採種用の実が熟してくる。
 今年はトマト、ナス、ピーマン、唐辛子、ズッキーニ、オクラの種は自家採種する。 

 まずはズッキーニの採種果を収穫した。通常、開花後3~4日、15~20cmで若採りする作物だが、採種するには2か月近く収穫せずに実らせておく。ぐんぐん大きくなり、今年は掌二枚分まで大きくなった。知らない人が見たら何の野菜かと思うだろう。
 収穫目安は着果から60日経過で、果梗部がコルク状に変化するため、記録と観察が大事だ。今回は無かったが、完熟状態まで畑に置いておくため、ネズミなどの食害、採種株の枯れ死や病気に注意する。気づくのが早めなら新たに採種果を用意することもできる。
 こちらのズッキーニの種採り作業はもう少し、常温で放置して追熟させてからにする予定だ。他の実践者の記録では収穫後半年近く放置しておいても、十分発芽力のある種が採れた事もあるようなので焦らず時間のある時に行うつもりだ。

 ミニトマト、大玉トマトは9月の半ばには採種を終えた。これはうちのトマトはまだ上手く育ててあげられなくて、株も寿命が短いため、早めに採種果を決めておいたからだ。
 トマト類の採種はひと手間かかる。以前紹介しているため、ぜひ参考にしていただきたい
 どちらの品種も、昨年よりも良く育った株から採種しているため、より自然農に適応した種になってきているのではないかと楽しみだ。

 まだオクラやナス、ピーマンは完熟になっていないため、10月になってからの採種になるだろう。ピーマンの自家採種は初めてで真っ赤なピーマンの実を見れて感慨深い。

寒冷地の自給菜園はどんどん暇になる

 これから冬にかけて出荷が始まる地域の農家ならまだしも、自給用、季節の作物を育てることを重視している私たちの畑はどんどん作業が減っていく。関西の方はまだ夏野菜も採れるだろうし、葉物や根菜の草取りも始まったばかりだろうか。

 ここ長野県の多品目な自給菜園では力仕事や草取りなどの体力勝負の作業が減る一方、嬉しい収穫シーズンがやってくる。定番の大根やかぶ、小松菜はもちろん、忘れてはいけないのが里芋だ。今年の里芋は株がだいぶ大きくなった。収穫が楽しみだ。

 10月の終わりには霜も降るようになる。それまでには夏野菜の収穫、種採り、片付けは終わりにしておきたいところだ。特に片付けは時間に追われていないため、後回しにしがちだ。また、秋冬野菜も凍みてダメになってしまう大根などは貯蔵する必要がある。里芋も霜が当たり過ぎると良く無いため、早めに収穫したい。
 しかし、寒さが厳しくなると外作業は辛いし、土が凍ると畝の補修作業も出来なくなってしまう。先にそういった補修作業を済ませておく方がいいのだろうか。どちらにしても、どんどん畑からは遠ざかる日々が増えていくだろう。