秋になった畑の様子。順調なものと、うまくいかないもの。

 秋もだいぶ深まってきて、気温もぐんぐん下がってきました。先日は霜注意報まで出ていました。もうすぐ冬が来ますね。

 私たちの畑の野菜たちは順調に育っているもの、うまく育っていないもの、明暗が分かれてきました。今回は、少し畑の様子をご紹介します。

まだ残っている夏野菜

 最適な生育環境から外れてしまったミニトマトとオクラですが、一応まだ採れています。

 ミニトマトはヒョウの被害にあった実が無くなり、きれいになってきました。味は少し落ちてきていますが、よく晴れた日が続くとまだまだおいしくいただけます。後もう少しでおしまいですね。

 オクラは少しずつ成長を続けていて、もう背丈は150cmほどに届くものもいます。花もまだまだ咲いており、少しですが家でいただくには十分な収穫があります。種採り用に実を残している株は生育が収まって、種を充実させる方に力を注ぎますので、こちらもあと少しです。

 ズッキーニは夏野菜のイメージですが、もともとメキシコの高原が原産の野菜で、涼しくなってきた今頃もまだまだ元気のままです。実もきれいで、毎日採れています。こちらは霜が降るまで収穫を続けられそうです。

根菜類はおおむね順調ですが。。。

 8月頭に種まきをした大根は土から飛び出してきて、大きくなってきました。太さも直径5cmほどはあります。どのくらいの長さになっているか気になりますが、もう少し我慢です。霜が当たると良くないので、それまでには抜いてみたいと思います。

信州地大根
信州地大根()

 葉っぱもわさわさで、多少虫食いはあるものの、こちらもおいしくいただく予定です。

 中国野菜の天安紅心大根も栽培しています。こちらは少し種まきが遅かったので、ようやく肥大が始まったところです。収穫まであと3週間ほどでしょうか。間引き菜の根っこはすでに赤くなってきていました。普段スーパーでは販売されない野菜なので楽しみです。

天安紅心大根
天安紅心大根

 私の一押し野菜、ルタバガもどんどん葉を茂らせています。時期をずらして、三回くらい種まきしたのでいろいろな大きさが揃っています。寒さに当てると甘みが増しておいしくなるはずなので、それも検証します。ルタバガもスーパーではほとんど流通しません。自分で育てる価値がありますね。

ルタバガ
ルタバガ

 一方、にんじんはかなり成長が遅れています。同じタイミングで種まきしたはずなのに、同じ列でも生育が違います。計画が不十分で、畝になっている場所にまいてしまったので乾燥しすぎなのかもしれません。また、近所の人の話では播くのが遅すぎるかもとのことでした。この地域では、夏播きなら七月中には芽を出しておきたいようです。種まきが8月15日なのでかなり遅いですね。

黒田五寸
黒田五寸

 何とか育ってくれるといいのですが。にんじんの種採りは特にやってみたかったものの一つです。でも、次はこうしよう、というのがあるのはいいことです。

 寒さに強いビーツもたくさん播いてあります。ボルシチにして食べてみたいですね。まだ発芽したばかりで今後の成長が楽しみです。

たまねぎとにんにくコンビ

 別の畑で栽培予定のたまねぎとにんにく。たまねぎは自家育苗に挑戦していますが、なかなかいい感じに育っています。草丈は15cmほどで20-25cmほどで定植になります。10月中旬に定植予定なので間に合うはずです。

泉州黄たまねぎ
泉州黄たまねぎ

 それぞれ畝にはマルチを張ってありますが、植え穴から草が生えてきています。一度草取りをしないといけませんね。

 初めての栽培でわからないことだらけですが、うまくいくとうれしいです。

鹿に食べられまくった大豆

 種まきが遅れたり、鹿に葉っぱを食べられまくった大豆ですが、少ないながらも何とか育ってきました。鞘もついて日に日に豆が大きくなってきています。食べるには足りないかもしれませんが、来年用の種採り用になればいいなと思っています。

ナカセンナリ
ナカセンナリ

 大豆はさまざまな加工食品の原料ですので、自給していきたい作物の一つです。自家栽培の大豆で自家製味噌は大きな目標の一つです。今年採れる種でつないでいきたいと思います。鹿に食べられながらも実をつけた根性に期待です。

 来年は鹿の害が少なそうなもう一枚の畑で、少し規模を拡大して栽培する予定です。大豆栽培はいろいろな小技が報告されているので一つ一つ試して、実験してみたいと思います。

夏播き人参/発芽が高難易度

 夏真っ盛りの御代田町ですが、朝晩は少し寒いくらいです。雑草の伸びるスピードもだいぶ落ち、もう秋の足音が迫ってきています。

 この時期になると、収穫以外の畑仕事は秋冬野菜の準備になります。今回は普段の食事でも相乗頻度の高い人参の種まきをしました。発芽が特に難しいといわれる人参ですが、ある一手間を加えることで、発芽率を少しでも高めようとしてみました。

 そもそもなぜ人参が発芽しにくいかというと、理由はいくつかあります。

 まず人参の種が水分を吸収しづらいという点。そして、雨が少ない真夏に播種するため土が乾きやすい点。さらに追い討ちをかけるのが、人参は発芽に光を必要とする好光性種子だということ。これはかぶせる土を薄くしないといけないが、そうすると土が乾きやすくなるので発芽に必要な水分を維持しづらくなるのです。

 とまぁ、ほっといてもちょっと土が湿っていれば発芽するズッキーニと違って、人参はとても手間がかかるのです。しかも、しかも、発芽までの日数も長く7~10日ほどかかるので、それまで土が乾かないようにするのが難しいのです。

 ですが、難しいことばかりではありません。人参は発芽に成功すれば半分以上、栽培に成功したようなものだといわれることがあります。発芽さえすれば、雑草に負けないように草取りだけしてあげれば、比較的楽に収穫までたどり着けます。

 今回はそんな人参の発芽を手助けする資材として籾殻を使ってみました。コイン精米所が近くにあればいくらでもただで手に入る、けどさまざまな使い道がある有用資材です。

 まずは普通に人参の種をまきます。選んだ人参はこちら、「黒田五寸」です。比較的初心者でも作りやすいと紹介されていたのでこれを選んでみました。しっかりと叩いて畝を鎮圧し、棒を使って均一の深さでまき溝をつけます。こうすることで、かぶせる土の厚みを一定にでき、発芽がそろいやすくなります。

 そして、ここで籾殻の登場。土を薄くかけた上から、ぱらぱらを薄く、でもしっかりと地面を覆うように籾殻をまきます。こうすることで、土の水分を蒸発させにくくさせ、雨や水やりで表面の土が流れないようにカバーする効果が期待できます。

 そして、水やりをすること1週間。人参が発芽してきました。今は1/3ほどが出てきて、この後数日でもう少しそろいそうです。小さな芽がとてもかわいい。なかなか発芽の兆しが見えず、心配でしたが安心しました。

 ここまでが今日の夕方までの様子。その後、天気予報どおり、雨が降ってきました。実に20日ぶりの雨です。あれよあれよと、土砂降りになってしまいました。車のワイパーも最高速度で動かさないと前がみえないくらいでした。

 確かに雨が降ってほしかったけど、ちょっと強すぎる! からからに渇いた畑で何とか生きている野菜たちには恵みの雨ですが、発芽し始めた人参には厳しい洗礼です。この雨で土が流れてしまっていないことを祈ります。

 明日の畑の様子が心配ですが、久しぶりに涼しい夜を過ごせそうです。