【自然農】寒冷地の里芋栽培。栽培記録と収穫量、考察【寒冷地】

里芋栽培記録

植え付け

 種芋は地元の種苗店で購入した。品種は土垂をチョイス。1Kgで15個入っていた。昨年は惨敗だった里芋だが、今年はやり方を少し変えてみた。

 里芋は寒さに弱く、霜に当たると枯れてしまう。よって植え付け時期は遅霜のなくなる5月半ばからになる。温かい地域なら4月中には植え付けると言うから驚きだ。

 植え付け方法の詳しい説明は、【自然農】初期生育を確保する為の里芋の芽だし栽培【寒冷地】をご覧頂きたい。気温の上昇が緩やかな寒冷地にはぴったりの方法だと思う。

 芽だししてから植え付けるため、植えてから発芽を待つ必要はない。欠株も減らせて、小面積で栽培したいときにも良い。実際、今年購入した種芋15個の内、発芽したのは13個で芽だしの段階で発芽しなかった種芋を省くことが出来た。

草整理の回数と注意点

 植え付け後の管理で一番時間がかかるのがやはり草整理だ。

 ノーマルチなため、草はばんばん生えてくる。里芋は上に伸びるタイプの作物なのである位程度背が伸びれば、草には負けなくなる。寒冷地では気温がなかなか上がらず、里芋に最適な気温になるまでなかなか時間が掛かる。やっと平均気温が20度を超えるころに梅雨に入るため、ここまでは草に負けやすい。草丈が並ばないうちに草整理に入る。

 草刈りは合計三回、定植から2週間後の6月9日、さらに2週間後の6月27日、土寄せも同時に行った8月6日だった。時間は全部合わせて1時間程度でささっと刈ってしまえる。この程度の面積なら簡単だ。

 梅雨が明けると気を付けないといけないのが乾燥だ。里芋は水田でも育つくらい、乾燥を嫌う。夏の直射日光が株元に当たるとどんどん乾燥してしまい、生育が鈍ってしまう。
 そのため、梅雨が明ける頃までに株元に厚く草を敷いておく。枯れた状態で5cm以上は敷いておきたい。草マルチの保湿効果は優れており、1週間ほど雨が降らなくとも、湿り気を保ってくれる。

土寄せ

 里芋栽培で重要になるのが土寄せだ。植え付けた種芋の上に親芋がつき、その周りに子芋が付くため、土寄せをしないと芋が地表に出てしまい、緑化してしまう。食味も収量も落ちるため、土寄せはした方が良い。

 私たちは不耕起で草生栽培を基本にしているため、土寄せといった土を大きく動かす作業が苦手だ。そこで今年は不耕起でもやりやすい土寄せ方法を考えてみた。【自然農】おいしい里芋を収穫するための土寄せのやり方【不耕起】を参照。

 土寄せの際に草マルチをよけて行ったため、手間がかかる。枯れている草であれば土に埋めても良ければ、埋めてしまって再度草マルチをする方が早く出来る。

収穫

 里芋の収穫時期は葉が黄変し、少し垂れてきたところというのがセオリーのようだ。それを目安に収穫タイミングを見計らっていたが、イマイチ分からなかった。

 最初にも述べたが、里芋は寒さに弱い。霜に当てるとすぐに地上部が枯れ、地中の芋も腐りやすくなってしまう。そこで、里芋の外観ではなく、気温と天気を目安に収穫日を決めた。

 ここ最近、一気に冷え込みが深くなり、最低気温が一桁の日も増えてきた。最低気温が4度を下回ると霜が降る可能性がある。私たちの住む町では10月18日に霜が降る可能性があるため、10月16日に全て収穫した。幸い天気は数日間晴れが続き、10月17日は雨予報のため、ここがベストだと思う。

221004 背丈くらいになった里芋
葉っぱがかなり大きいのが分かる

 まず、地上部の茎葉を10cmほど残して刈り取る。そして、株の中心から30cm離れた位置にスコップで切り込みを入れている。ぐるりと一周したら株を掘りあげる。スコップで芋を傷つけないように注意する。

221015 里芋収穫 茎を切る
茎を10cmくらい残して刈り取る

 ここの圃場の土は粘土質で、掘りあげた株からなかなか土がほぐれずに大変だった。掘りあげる所までにして、一晩そのままにし、翌日10時頃から再度ほぐすと比較的簡単に土を落とすことが出来て楽だった。

221016 掘って一日放置
掘りあげて一晩放置した

 掘りあげたときにできる穴は、土をほぐし、芋を取り分ける際に埋め戻しておく。軽く凸凹を均し、茎葉や刈り草でむき出しの土がなるべく減る様にマルチして完了だ。

収穫後の後処理と保管方法

すぐに食べる場合

 収穫した里芋は土をできるだけ圃場で落とした。土は外に持ち出すともったいない。掘りあげた後数十分直射日光にさらしておくと、土が乾き落としやすくなる。

 さて、この状態ではまだ種芋と親芋、子芋孫芋は繋がっている。ここからはその後どのようにしたいかで変わってくる。

 まずすぐに食べる分は全てバラバラに分解し、水で洗ってしまう。水で洗った後は傷みやすくなるため、1週間を目途に食べきるのが良い。もし、沢山ある場合は茹でてから冷凍しておくとよい。食味や食感がそこまで落ちる事無く1ヶ月くらいは保存できる。解凍すればすぐに料理に使えるのも良い。

長期保存(春まで)する場合

 私たちは自給のために野菜を作っている。中でも、冬は寒すぎて露地では野菜が殆ど育たないため、夏や秋に収穫して置いて、できるだけ長く食べていきたい。そのためにはいかに長期間、美味しく保存できるかが最重要ポイントとなる。

 里芋は上手に保存すれば春先まで食べ続けられるようだ。私たちもできるだけ長く里芋をいただけるよう、保存したい。

 一番確実なのは地面に50~80cmほどの深さの穴を掘り、里芋を埋める方法だ。真冬でも土の中は温度が一定で、深ければ外気温の影響を受けにくくなるからだ。
 やり方は簡単で、畑のすみや庭に50~80cmの穴を掘り、底に里芋を置く。このとき芋はバラさずに掘りあげたまま入れる。外してしまうと、切り口から雑菌が入り、腐りやすくなると言われている。
 土を戻し、雨水が入らない様にビニールシートやトタンで蓋をして完成だ。これで春先まで保存できる。
 しかし、この方法は関東以西の温かい地域でないとできない。私たちの住む長野県では難しい。1月に入ると、土はカチカチに凍り掘りだす事もできない。そもそもこの方法では食べたいときに掘りだすのがとても大変だ。来年の種芋用に保管するのは良い方法かもしれない。

 そこで今回は寒冷地向けに室内で春まで保管できる方法で収獲した里芋を保管することにした。一つ一つばらした里芋を新聞紙で包み、段ボールに入れて、気温8~12度に保たれる場所に置くと言うものだ。
 これなら、食べたいときにすぐに取り出すことができるし、穴を掘る必要もない。塊をばらす手間はあるが、どうせ食べるときにはばらさないといけないのだから問題ない。バラして一つ一つになるのでスペースも比較的少なくて済む。

 この方法はYoutubeで御自身の家庭菜園技術を公開していらっしゃる次郎丸⦅畑⦆チャンネルさんの【里芋の保存方法】里芋の親芋 来年の種芋に食用に 保存のやり方(保存方法)という動画を参考にした。

 ポイントは洗った芋でもしっかりと乾燥させれば春まで保存できると言うことだ。一般的に里芋は洗ってしまわず、土付きの方が長持ちすると言われている。しかし、洗った後天日干しをして表面を完全に乾かせば、問題なく保存できるとの事。
 実際にやってみて、春になったら報告したいと思う。

収穫量と考察

 最後に気になる収穫量をまとめておきたい。
 実は里芋も半分を垂直仕立てにし、残りは通常通り栽培する比較をしておいた。その他の栽培管理は一切同じで、垂直仕立ての有無だけが異なる。

 里芋の垂直栽培は二本の紐で挟み込む形で葉っぱが広がらないようにする。一応、やっては見たが垂直仕立ての効果が出るほどちゃんとできたは分からなかった。結びなおしもほとんど行っていないため、正しく仕立てられていないかもしれない。

 生育状況はというと、垂直仕立ての有無で生育に差は見られなかった。生育の差は排水性の差によるものではないかと考えている。【手作業】縦穴掘りで驚愕の排水性向上! 高価な機械もいらない【実体験あり】で紹介しているように、同じ畝でも排水性が高まったと考えられる場所は里芋の成長が良かった。一株一株収量を記録したわけではないので体感にはなるが、掘りあげて土がすぐにほぐれる排水性が良い場所の株からは多めに収穫出来た気がしている。

 収穫量は垂直仕立てにした6株と、していない5株をまとめてそれぞれ計測した。

  合計 一株当たり
垂直仕立て・有 12.7 kg(6株) 2.1 kg
垂直仕立て・無 14 kg(5株) 2.8 kg

 結果は期待に反して、垂直仕立てにしていない方が一株当たりの収量が多かった。
 今年の垂直仕立ては正解ではないし、基本放置していたため、来年再度検証したいと思う。垂直仕立てにしていない区画の方が排水性が良く、土も締まっていなかったためその影響もあるのかもしれない。

 いずれにしても、無肥料・無農薬で十分な収穫を得ることが出来たと思う。今年出来た親芋や子芋から良い物を選抜し、来年の種芋にしたい。里芋も自家採種することで良く育つようになるらしいので楽しみだ。

【エビデンスなし】畑に、土に、野菜に感謝をする【自然農】

良い資材・すごい技術の前に土に感謝しよう

 まず、今回の話は完全に私の主観で、科学的根拠はいっさいない。見る人によっては不快感や拒絶感を覚える人もいるだろう。そのような方はその時点でブラウザバックして頂きたい。

 結論から述べると、「資材や技術の前に感謝をしよう」ということだ。こういったことを言うと、特に農業を生業とし、生きるか死ぬかレベルで営農されている方々からすると「そんなことよりいかに作るか、稼ぐかが重要だろう」と思われるかもしれない。
 私たちが採用している自然農、自然農法、自然栽培などのいわば「変わり種農法」は慣行栽培ほど安定した収量、見た目を確保できない一方で、スピリチュアルな方向に偏る場合も多く、そういった点から世間一般ではあまり受け入れられていない側面がある。

 だが、今回はあえてスピリチュアル、オカルト的な話題になることを覚悟して、3年間自然農で野菜を栽培してきた経験、自然農法で野菜を作って来られた方々から学んだことについて書いていこうと思う。

 私は土の上に立って、食べ物を作る農家、百姓に一番大切なのは土への感謝だと思っている。そして、そこで生きている全ての生物(虫、微生物、植物、もちろん作物も含めて)への感謝だと思っている。もちろん農家である以上、商品となる作物を消費者の元へ届けてくれる様々な業者、それらを買ってくれる消費者への感謝も忘れてはならないだろう。従業員がいれば、彼らへの感謝も大切だ。

 でも、一番大切なのは土だと思う。土があるおかげで作物が育つのだから。土はなければ野菜も果樹も米も育たない(近年、土を必要としない水耕栽培も一般的になってきてはいるが、一旦それは置いておく)。土をないがしろにして、ただただ野菜を作るための「土壌」としてしか見ていない様に見える今の世の中はちょっとおかしいと思っている。

土への感謝を忘れた現代農業

現代の農家は土への感謝を忘れている

 今の農家は土に感謝をしていないのか。偏見や決めつけを恐れずに言うと、多くの農業者が土への感謝の心は忘れ、土に住む微生物や虫、草への感謝を忘れてしまっている。
 心の中では感謝しているのかもしれない。それは表からはわからない。表に出ている部分からはそうは見えないのが私の意見だ。生きていくための食糧生産としての農業からは逆に離れていってしまっているように感じるのは私だけだろうか。

肥料・農薬の投入

 自然農、自然農法は土に一切の資材を投入しないのが原則である。場合によっては米ぬかや油粕などの有機物を肥料分として投入する場合もあるが、それに依存しない様な栽培を目指す。畔や空き地の草を刈って敷く、落ち葉を集めて敷くこともあるが、それに関しては実施者の裁量に任されている面も大きい。

 ではどうやって野菜が育つのか。毎年収穫をすればその土地の養分は減っていく。
しかし、自然農法は養分の循環も自然の循環に任せていく。生えてくる草を刈っては敷く。虫は敵ではなく、養分を循環させてくれている。草の中には空気中から窒素を固定し、土に循環させているものもいる。さらには雨もその循環の一部だ。
 こうした自然の循環の中で土は勝手に肥えていく。人間は循環の一部で、手を入れていき、その中で野菜をいただく。必要以上に収穫せず、最低限の収穫で循環を壊さないようにすることで、無肥料・無農薬栽培が可能になる。

 しかし、現代はそうではない。常に量・質ともに安定して供給することが求められている。農家は食べていかないといけないから、自然の循環が整うのを待つわけにはいかない。それらを解決するために化学肥料や農薬が開発され、品種改良も進み、現代の安定した食糧生産が可能になったのは事実だ。
 多くの問題は人間が対処できるようになった。自然、土の本来の力を頼らずとも、肥料・農薬を適切に使えば、望む収穫が得られる。こうして土への感謝は薄れ、いかに人間が手を入れるか、コントロールするかの方が大事になってしまったのではないだろうか。

虫・雑草は駆除すべき敵なのか

 虫や雑草は本来、その土地に生活していた、いわば先住民族だ。人間が食糧を作るために土を耕し、作物を植える。すると、食べ物がなくなった虫たちは作物も食べるようになるし、雑草は今まで通り、生きるために生えてくる。

 それだと困るから、殺虫剤を散布する。雑草は作物の邪魔になるから除草剤を散布する。抜いて、刈って、邪魔だから外にゴミとして持ち出したりもする。さらには作物の収穫後残渣もゴミとして外に持ち出す。

 虫も草も、敵視しない。敵視しなければ、悪さをしないと言うことではなく、虫も草も悪さをしなくても済む畑を作る努力をする。そのためには虫や草のことを知り、感謝をするのだ。まさにスピリチュアルだけど、虫に食べられてしまったら「ありがとう」「美味しかった?」と問いかける。虫に食べられてしまうような栽培をした自分が悪いのであって、虫が悪いわけではない。それを教えてくれたんだという気持ちを持つ。
 虫も野菜を食べつくすことがなくなり、多少虫食いがあるけれど、美味しく食べられるような栽培を目指すのが良いではないか。

 虫も草も駆除すべき敵でなくて、土と一緒に野菜を育てるパートナーとして付き合っていけば、駆除してやろうと言う気持ちはなくなるだろう。

土への感謝の心が土を良くする

「もうだめだ」と思うと本当に駄目になる

 2021年、私たちは自然農二年目の減収を経験した。初年度はそれなりに収穫できたものも殆ど採れなくなってしまった(→例えばミニトマトはひどかった)。初年度は残肥や地力を十分にあり、良く出来たものも一年後にはその効力も無くなり、自然の循環もまだまだなため、二年目三年目にうまくできなくて、「やっぱり自然農はだめだ」とやめてしまう人は多い。

 それはわかっていても、畑に行くたびに弱っている野菜をみるのは辛かった。ついつい、「こりゃだめだ」と口にしていた。そのうち、草は旺盛に茂りだしたが、野菜はいまいち良くなかった。本来なら、野菜の生育を妨げない程度に草を刈り、株元に敷いていくことで土が肥えていくのだがそれも怠る日々だった。

 今思うと、「ダメだ」と野菜に向かって言っていた言葉は土へのメッセージにもなっていたのだ。心の中では「まだ土がダメだから」と思っていた。その想念が土や野菜に伝わって、本来よりももっと出来が悪くなってしまったのだろうと思う。

 そうではなくて、励まさなければいけなかった。その時のありのままを受け入れて「ありがとう」と土に感謝するべきだった。その冬、私は土に感謝することが大事だと知った。上手く出来ないのは自分のせいで、土は最大限の力で野菜を育ててくれていると思うことにした。

 今年は自然農3年目、去年よりも野菜が良く出来た。どの野菜も、肥料もなにも入れていないけど良く出来るようになった。土が良くなったのもあるだろうが、一番の違いは感謝するようになったことだと思っている。

 文字にするとやばい人のようだが、畑に行ったらまずは歩き回って感謝する。土や草、虫にできるだけ声を出して感謝する。人に対して感謝をすることが苦手な私にとってはなかなか難しい。でも、少しずつだけど出来るようになってきた。

 今年野菜が良く出来たのは土への感謝のおかげだと確信している。

自然栽培実践者 今橋伸也さん

 私が無肥料・無農薬栽培をするうえで大いに参考にさせていただいているのが今橋伸也さんだ。この方はYoutubeで「自然栽培実施20年のノウハウ教えます」というチャンネルで自身の自然栽培の様子を発信している。
 元々日本で自然栽培を実践され、今はイギリスを拠点に世界中へ自然栽培を広める活動をされている方だ。Youtubeでの動画は非常に参考になり、私も良く見ている。

 今橋さんは土に感謝することが無肥料・無農薬栽培を実現するために最も重要な事だと考えている、と私は思っている。
 彼の動画を見れば、いかに土に感謝することが重要かがわかる。例えば、イネを植えて枯れてきてしまったときに声掛けをしたら、元気に復活した。病気が蔓延し、他の農家が見ても駄目だと終わったケールが病気を克服し、ちゃんと収穫できた。他にも様々なエピソードがある。
 正直な話、この話しを聞いた時、嘘じゃないのかと思った。でも、実際に自分の畑でも似た現象が起こっているのを見るとあながち嘘じゃないと、今では思っている。

 この話しを受け入れるのは難しいかもしれない。。あきれ果てている方もいるのは理解している。でも、少しでもありえるかもと思った方はぜひ、明日からでも自身の畑、プランターでも実践してみてほしい。今は科学的根拠はないが、絶対にありえないと科学的に認められているわけでもない。つまり、これに根拠がないのは確かだが、嘘や勘違いであるとも言い切れない。
 現代科学がこの世の全てを説明できているとは言えないのは皆が賛成することだろう。

【自然農】9月に行った作業とその考察【寒冷地】

秋冬野菜の収穫が開始

 8月から(早い物では7月から)種まきし始めた秋冬野菜が収穫し始めることが出来た。ある日の収穫は以下の通り。かなり色々な種類の野菜が収穫出来ている。自給分に十分な量だ。

220926 ある日の収穫物
9月下旬のある日。

 一番早かったのはもちろんはつか大根。種まきは8月19日で、初収獲は9月14日だった。いつもそうだが、はつか大根といえど、本当に二十日で収穫できたことは無い。今回はかなり惜しかったが、自然農というとを考慮しても良いペースで育ってくれた。

220914 はつか大根収獲
収獲したはつか大根
220914 はつか大根no
サラダに入れると見た目も華やかに


 品種はカラフルファイブというミックス種子で、一応固定種と言うことになっている。そのせいなのか、一般的な赤白の紡錘型よりもきれいにできたので重宝している。

 小松菜やルッコラなどの葉物類もすこしずつ収穫して、食卓に上っている。
 小松菜は慣行栽培用の品種ではなく、自然農法向けに育種された「新戒青菜」(自然農法国際研究開発センター)を栽培した。自然農3年目の圃場で、無肥料無農薬だが良く育ち、虫食いも比較的気にならなかった。

220926 小松菜収獲
新戒青菜。虫食いも少ない。

 秋冬野菜ではないが、特筆しておきたい野菜が鷹の爪だ。
 鷹の爪は栽培期間が長く、9月になってようやく赤く完熟してきた。通常、鷹の爪などの赤唐辛子は霜の降る前に一斉収穫するのだが、今年は一工夫した。簡単な事だが、真っ赤に熟したものから順次収穫にしたのだ。こうすると過熟になったり、日焼けたりして価値が落ちることが激減する。良品率が格段にアップするため、こまめに収穫すると良いようだ。

ひたすら草取りの日々

 夏はどんどん草が伸びるため、刈っては敷きを繰り返した。これは自然農において、養分の循環を促す重要な作業だ。
 一方、秋冬野菜は葉物や根菜のような芽が小さく、生長しても小さい野菜が多い。そのため、刈る高さになるまで待っていると草に負けて徒長したり、病気になってしまう。

 そこでまだ暑さが残る中、草取りに繰り出す日々だった。8月中旬から9月の初めまで順々に播いているため、毎日のように草取りをした。

 栽培量でも大きく違ってくるだろうが、基本的に秋冬野菜の草取りは真夏の作物の草刈りよりは楽にできる場合が多いと思っている。播き時はお盆からだが寒冷地の当地では一気に秋になる。近年は残暑が厳しい日もあることにはあるが、生えてくる草はすっかり秋使用だ。うちの畑では割とハコベやホトケノザが増えてきたこともあり、一度草取りもしてしまえば、そのようなやわらかで野菜の生育を邪魔しない良い草が生えてくれる。

 写真は7月終わりに播いたビーツだが、地表をハコベが覆っているのが見える。このおかげで地表面が太陽や雨から守られ、耕さずして土が肥えていってくれるのだ。

22092 ビーツと共生する草
ビーツと共生するハコベやホトケノザ

 毎年のことだが、この時期は夏草の種が付く。普通に考えると種が一杯落ちて、来年は大変だと思ってしまうので刈り払っておきたくなる。しかし、自然農ではなるべく草も本来の循環の中で生きていってもらいたい。種が付く前に根こそぎ刈り取るのではなくある位程度は命をまっとうできるように努めている。

自家採種用の果実を収穫

 9月にもなると、夏野菜の自家採種用の実が熟してくる。
 今年はトマト、ナス、ピーマン、唐辛子、ズッキーニ、オクラの種は自家採種する。 

 まずはズッキーニの採種果を収穫した。通常、開花後3~4日、15~20cmで若採りする作物だが、採種するには2か月近く収穫せずに実らせておく。ぐんぐん大きくなり、今年は掌二枚分まで大きくなった。知らない人が見たら何の野菜かと思うだろう。
 収穫目安は着果から60日経過で、果梗部がコルク状に変化するため、記録と観察が大事だ。今回は無かったが、完熟状態まで畑に置いておくため、ネズミなどの食害、採種株の枯れ死や病気に注意する。気づくのが早めなら新たに採種果を用意することもできる。
 こちらのズッキーニの種採り作業はもう少し、常温で放置して追熟させてからにする予定だ。他の実践者の記録では収穫後半年近く放置しておいても、十分発芽力のある種が採れた事もあるようなので焦らず時間のある時に行うつもりだ。

 ミニトマト、大玉トマトは9月の半ばには採種を終えた。これはうちのトマトはまだ上手く育ててあげられなくて、株も寿命が短いため、早めに採種果を決めておいたからだ。
 トマト類の採種はひと手間かかる。以前紹介しているため、ぜひ参考にしていただきたい
 どちらの品種も、昨年よりも良く育った株から採種しているため、より自然農に適応した種になってきているのではないかと楽しみだ。

 まだオクラやナス、ピーマンは完熟になっていないため、10月になってからの採種になるだろう。ピーマンの自家採種は初めてで真っ赤なピーマンの実を見れて感慨深い。

寒冷地の自給菜園はどんどん暇になる

 これから冬にかけて出荷が始まる地域の農家ならまだしも、自給用、季節の作物を育てることを重視している私たちの畑はどんどん作業が減っていく。関西の方はまだ夏野菜も採れるだろうし、葉物や根菜の草取りも始まったばかりだろうか。

 ここ長野県の多品目な自給菜園では力仕事や草取りなどの体力勝負の作業が減る一方、嬉しい収穫シーズンがやってくる。定番の大根やかぶ、小松菜はもちろん、忘れてはいけないのが里芋だ。今年の里芋は株がだいぶ大きくなった。収穫が楽しみだ。

 10月の終わりには霜も降るようになる。それまでには夏野菜の収穫、種採り、片付けは終わりにしておきたいところだ。特に片付けは時間に追われていないため、後回しにしがちだ。また、秋冬野菜も凍みてダメになってしまう大根などは貯蔵する必要がある。里芋も霜が当たり過ぎると良く無いため、早めに収穫したい。
 しかし、寒さが厳しくなると外作業は辛いし、土が凍ると畝の補修作業も出来なくなってしまう。先にそういった補修作業を済ませておく方がいいのだろうか。どちらにしても、どんどん畑からは遠ざかる日々が増えていくだろう。

【自然農】無肥料・無農薬でもアブラナ科野菜は育つ【寒冷地】

自然農で栽培する難易度の高い野菜

 3年間、自然農で野菜を栽培してきて、様々な種類の野菜を栽培してきた。
 その中でも栽培しやすいもの、しにくいものがある。それは養分をどれだけ必要とするか、虫に食べられやすいか、病気になりにくいか、などで変わってくる。例えば、マメ科は自然農では栽培しやすい。それはマメ科に共生する根粒菌が窒素を空気中から固定し、養分を確保しやすいからだ。大豆なんかはかなりよくできたし、今年初めて栽培したインゲン豆も鈴なりだった。

 またナス科は育てにくい物が多いのだが、唐辛子はよくできた。苗作りの段階で、アブラムシが多少着くだけでその後は病虫害に悩まされる事無く収穫できた。毎年よくできている。

 自然農で育てにくいのはアブラナ科、特に小松菜や白菜、キャベツなどの葉物野菜だ。自然農でなくとも、無農薬栽培でも難しく、夏植え秋採りの一般的な作型は無農薬はほぼ不可能だと言われている。

 しかし、今年私が栽培している小松菜や白菜は多少の虫食いがあれど、良く育っている。今回はそれらを中心に秋作のアブラナ科類の生育状況をお伝えしていく。

アブラナ科でも根菜は良く出来る

 アブラナ科の中には主に葉を食べる葉菜類と肥大した根を食べる根菜類がある。
 大根、かぶなどの根菜類は比較的栽培しやすいと感じている。多少葉を食べられても根っこには影響がないし、養分を吸収する力も大きいのだろう。

 今年は自家採種した信州地大根と北欧の野菜、ルタバガを中心に、はつか大根や紅心大根などのミニ系、カブも二品種栽培している。どれも良く育っている。やはり、気温が高い、8月中頃に播いたものは虫食いも目立つが、9月になってから播種した野菜は基本的に食害はない。

 特にはつか大根は生育が早い事もあり、とてもきれいにできた。発色、形ともによく虫食いもあまり目立たない。品種は「カラフルファイブ」で固定種である。一般的に固定種は無肥料・無農薬栽培に適しているものが多く、この品種が良く出来るのはそれもあるのかもしれない。

220914 はつか大根
虫食いもない
220914 はつか大根収獲
収獲したはつか大根

 カブは大根に比べて葉っぱが柔らかく、虫食いは比較的目立っている。それでも生育が鈍るほど食べられるわけではなく、実は肥大が始まっているため無事収穫に至ると思っている。

 また、うちの畑は基本的に不耕起で、長い所では3年間不耕起となっている。大根を栽培している畝も最初に耕された状態で畝を立てて以来、一切耕していない。
 一般的に大根は「大根十耕」という言葉があるように、深く何回も耕して、ふかふかの土にしないと真っ直ぐ育たないとされている。しかし、うちの大根は不耕起の土でも、真っ直ぐ育っている。間引きの際に根っこも状態を見てみたが、又根になっている株はほぼなかった。無肥料・無農薬に加えて不耕起でも根菜類は問題なく育ってくれることを証明できるなと思っている。

無農薬での白菜、小松菜類栽培は難しい

 一方、一般的な葉物野菜の小松菜はかなり葉を食べられてしまった。それでも、無農薬栽培でよくある、葉脈以外はまるまる食べられていると言うわけではない。新しい葉っぱが出てきているし、大きくなってはいる。

 特に難しいと言われているのは白菜だ。キャベツなどの結球野菜は無農薬ではほぼ不可能だと言われている。結球にも多くの肥料が必要とされているらしく、無肥料では結球しないとされている。そもそも、キャベツや白菜は種まきから収穫までの期間が長く、その間に病害や食害のダメージが蓄積してしまうのだと思う。

220915 白菜
白菜とサニーレタスの混植

 しかし、実践者の事例を見ると、無肥料・無農薬栽培で白菜の栽培を成功されている人はいるようだ。今回も「島の自然農園」さんの白菜栽培の経過観察の動画(【自然農】白菜成長記録 理想の白菜の育ち方 2021年12月28日【natural farming】)をリンクされて頂く。慣行農法の出荷サイズ(2~4kg)まで育つのはなかなか難しいだろうが、虫食いも最小限に抑え、小玉サイズに成長した白菜を見たことがある。

 なぜ、虫食いが少なく済んでいるのか。そして、消毒を一回もせずとも今のところ病気も無いのか。その秘訣はやはり無肥料にあると思っている。
 虫は過剰に植物が吸い上げた肥料分を狙って、食害を起こすと言われている。それは化学肥料の施用にやり、過剰な養分が吸収しやすい形で土にあるからだ。一方、無肥料栽培を続けていくと、周りには養分があまりないため、必要最低限の養分を根っこをしっかりと伸ばしながら集めることになる。
 結果として、無肥料栽培では過剰な、虫の食べたい養分が少なく、根っこも初期にしっかりと張るため、それに応じて地上部も健康に育っているのではないだろうか。自然農、自然栽培実践者の方々も同じようなことを言っている方が多い。

 そして無肥料栽培といえば、垂直仕立て栽培である。垂直栽培なら白菜も無肥料でしっかりと巻くらしい。そろそろ縛れるサイズになってきたため、垂直縛りにして様子を見てみたいと思う。

アブラナ科葉物でも綺麗に育つ品種

 虫に食べられやすいアブラナ科の葉物類だが、中には良く育つものもある。

 小松菜と同時期に播種し、虫食いはほとんどない野菜がある。
 まず一つ目はルッコラ(英名はロケット)だ。ルッコラはアブラナ科の中でも特有のキバナスズシロ属に属し、小松菜やかぶとは別のグループになる。ルッコラには独特のピリ辛な風味があり、時にごまに例えられる。この独特の香り、味で虫が付きづらいのかもしれない。また、比較的品種改良がされていない種類なので自然に近い環境では、虫に発見されにくく育てやすいという面もあるのだろう。

220914 るっこら
ルッコラ。虫食いがない

 もうひとつは高菜だ。うちで栽培しているのは紫系の高菜で、ルッコラ同様ピリ辛な風味が強い。やはり、ピリ辛が強いと虫も好んで食べないのかもしれない。こちらも虫食いがなく、すくすく育っている。

220914 小松菜と高菜
右が小松菜、左が高菜だ


 マスタードに使われるからし菜(マスタードリーフ)やワサビ風味のワサビ菜なども無農薬で育ちやすいと言われている。

無肥料・無農薬は可能性のある農法

 無肥料・無農薬栽培は地球環境に与える負荷がとても少ない農法だ。肥料を使わず、農薬も必要としない代わりに、収量や見た目はどうしても劣ってしまうのが現実だ。

 それでも、野菜の自給を第一目標にするなら無肥料・無農薬栽培は選択肢の一つに成り得る。自分たちの生活の中でうまく循環するからだ。

 一般的に無肥料・無農薬では栽培できないと言われている白菜なども土が出来てくれば、十分食べる事の出来るものが栽培できる。そのことを身をもって証明するために頑張りたいと思う。

スーパーフードと知られるビーツについて/下準備/美味しい食べ方

近年注目を集めるビーツという野菜

ほうれん草の仲間? 江戸時代から日本にあるビーツ

 ビーツという野菜を食べたことはあるだろうか。特徴的な深紅色の根菜で、最近ではスーパーでも見かけるようになってきた。というのも、ビーツは他の野菜よりも栄養素を豊富に含むスーパーフードとして注目されているからだ。

 しかし、まだまだ珍しい野菜であるビーツ。日本ではあまりなじみはないし、売っていてもどうやって食べればいいのか、となかなか手が出ない人もいるだろう。

 まずビーツはその形からかぶや大根といったアブラナ科の根菜の仲間だと思われがちだ。実はビーツは全くの別物。一番近い仲間はほうれん草だ。ほうれん草はヒユ科の野菜。ビーツは根部を主に食すヒユ科の野菜なのだ。

220906 ビーツの断面
特徴的な深紅色

 その歴史は古く、日本では江戸時代から栽培されてきた。当時は赤い色から「火焔菜」と呼ばれていた。歴史の割にあまり広く知られている野菜ではないのは、やはり食べ方が難しいからだろうか。
 世界を見ると、その歴史はさらに古く、なんと紀元前1000年ごろに古代ローマ人が利用していたと考えられている。その栄養価から民間療法の薬効まで期待されていたようだ。東欧では盛んに食され、ウクライナの伝統料理、ボルシチに使われている。

ビーツに含まれる豊富な栄養素

 ビーツが最近注目されているのは、その栄養価の高さ。他の野菜と比べても群を抜く含有量だ。

 ビーツは深紅といっても良い赤さが特徴的な野菜だ。その赤色はベタシアニンというポリフェノール由来で、ほうれん草の根元部分の赤色と同じだ。
 ベタシアニンはベタレインという物質の一種でその仲間にベタキサンチンという黄色の色素がある。このベタシアニンとベタキサンチンのバランスでビーツの色合いが決まる。一般的なビーツは赤紫色でベタシアニン主体だが、黄色や白色になる品種もある。
 ベタキサンチンが多いと黄色になり、どちらも少ないと白色のビーツになる。

 ビタミンも豊富で、特にビタミンB類が多く含まれている。中でも葉酸は200gのビーツ(普通サイズ)に一日に必要な量が含まれている。
 他にも血管を拡張させ、血流を改善する硝酸イオン(NO)や重要な微量元素であるホウ素、腸内環境を整える食物繊維も豊富に含まれている。まさに栄養の宝庫といえる。

ビーツは土臭い? しっかりと茹でることが大切

 ビーツと聞くと、ちょっと……と思う人もいるだろう。というのもビーツは味の個体差が激しく、ひどいものは土臭くて食べられないレベルのものもある。また秋作の根菜あるあるで、寒さにしっかりとあてると甘みが増して美味しくなる。逆に時期が早いと味が乗っていないことがある。

 実はわたしたちもビーツは苦手だった。買ったビーツも自分の畑で栽培したビーツも、とても土臭く生では絶対に食べられなかった。ビーツの栽培自体も初めてで種まき時期を掴めず、大きくなる事無く冬になってしまうこともあった。

 ビーツの臭みというかエグミは、栽培方法(土質や品種、肥料など)で変わるようだ。北海道のビーツ農家さんは本当においしいビーツは生でも美味しく食べられると言っていた。

 とはいえ、どうしても臭み、エグミがある場合は下処理が必要になる。一般的には必ずと言ってよいほど下処理をした方が美味しく食べられる。

塩で揉む、下茹でする、酢につける

 臭みが少ない場合、生のままサラダで食べたい場合は塩で揉む。胡瓜や青菜でも良く行う技法だ。塩もみすることで水分と一緒に臭みなどが抜けることで食べやすくなる。ビーツをサラダに使うと、色鮮やかで見た目にも楽しい。
 余談だが、ビーツを生のまま荒おろしにしてドレッシングに混ぜるという食べ方もある。

 もし、しっかりと下処理したい、火を通して食べる場合は下茹でをする。
 ビーツはなるべく皮つきのまま丸ごと茹でる。すると色合いが保たれて、栄養も無駄にならない。大きさにもよるが、野球ボールくらいなら20分くらい煮れば柔らかくなる。目安は竹串がすっと入るくらいだ。

 ゆで上がったビーツは粗熱をとっておく。触れるようになったら指でしごくようにすると、簡単に薄皮が剥ける。あとは食べやすい大きさに切って、好きな料理に使う。
 定番のボルシチはもちろん、そのまま5mm幅に切って塩とオリーブオイルでいただくとビーツそのものを味わえる。

 茹でたビーツは冷凍して保存して置くこともできる。適当な大きさにカットして、ジップロックバッグなでに入れて冷凍する。1ヶ月くらいなら日持ちする。いつでも使えるため、ふとした時に料理に入れることができる。

220907 茹でてカットしたビーツ
茹でてカットした

 またビーツはピクルスにして食べられることが多い。特にアメリカやカナダではビーツをピクルスにするらしい。これはビーツの土臭さが酢によって分解され、食べやすくすることを意図しているではないだろうか。酢漬け(ピクルス)は賞味期限も長く、良い保存食になる。

ビーツの活用レシピ

ビーツのポタージュ

 ビーツといえば、ボルシチというくらい真っ先に思いつく組み合わせだろう。ビーツがなければボルシチとは言えないと言っても良いほど欠かせない食材だ。今回はあえてボルシチではない活用法を紹介したい。

 最初はスープ系でおすすめなのがビーツのポタージュだ。加熱してミキサーにかけることで余すことなく栄養を摂ることができる。

 イタリアンシェフの「Chef Ropia」さんという料理人Youtuberが自身の動画でビーツのポタージュ(プロが教える「ビーツと玉ねぎのポタージュ」)を紹介している。リンクを掲載するのでぜひ見て欲しい。
 色鮮やかで食欲をそそられるポタージュだ。ビーツ単体だけではなく、玉ねぎやじゃが芋などとあわせてポタージュにするとより味わい深くなる。

ビーツのペペロンチーノ

 次に紹介するのはビーツの茎葉まで余すところなく活用できるビーツのペペロンチーノだ。鮮やかなピンク色でほんのりビーツの風味がするパスタだ。

220907 ビーツの茎
ビーツの茎

 ビーツは根部だけでなく、茎葉も美味しく食べられる。ほうれん草の様な見た目だが、味はビーツの風味が加わる。この茎葉を刻んで入れることで丸ごと楽しめる。もし、葉付きビーツが手に入ったらお勧めしたい一品だ。

220907 ビーツのペペロンチーノ
ビーツ丸ごとペペロンチーノ

沢山ある! ビーツの活用レシピ

 ビーツは長い間食べ続けられてきた野菜なだけあって、様々なレシピがある。

 今私たちが気になっているのは、ビートクヴァス(Beet Kvass)と呼ばれる、ビーツを発酵させたドリンクだ。発酵は暮らしを豊かにしてくれる素晴らしいものだ。ビーツも発酵の力で美味しく、健康に良い食べ物にすることができる。日本語の情報がほぼなく、私たちもまだ試していない。
 今年ビーツが大きくなったら実際にやってみようと思う。