【自然農】年明けから五月までに行った実際の畑仕事【寒冷地】

ニンニクの草整理

 ニンニクは越冬させるため、かなり畑に居る期間が長い作物だ。寒い季節とは言え、約8カ月もいると結構草が生えてくる。特に春先から一番肥大する収穫直前はあっという間に草が生えてくるため、しっかりと草取りをする。

220313 ニンニクの予数
3月中旬のニンニク

 ニンニクは水分を必要とする為、五月の連休前にはしっかりと草取りをして、草マルチをしておいた。五月下旬くらいは雨も少なく、乾燥気味だったため草マルチによる湿り気の維持は重要だ。

220505 ニンニクと草
五月上旬のニンニク。草が目立っている

 今年は購入種(福地ホワイト六片)と自家採種した種(ホワイト六片)を栽培している。購入種は粒が大きく、自家採種のものは無肥料で育てたもののため、一回り小さかった。そのせいか、生育にかなり差があった。肝心のニンニクはどうなっているかはまだ分からない。五月二十日ごろに試しに掘ったところ、福地ホワイト六片は既に直径7cmほどになっていたので期待できる。

 植え付けの深さを二種類に分けて栽培したが、その結果も楽しみだ。

春の定番、スナップエンドウ

自家採種二年目、連作三年目の種まき

 一般的には晩秋に種まきし、ある程度育った状態で越冬させるが、冬の気温がマイナス10度にもなる私たちの地域では寒さに強いエンドウでも越冬できない。そこで春の気配がする三月ごろに種まきをして育てている。

 私たちはスナップエンドウから畑が始まるので結構思い入れのある野菜だ。もとはF1品種のホルンスナックという品種だが、自家採種2年目の種を使った。昨年の栽培で育ちの良かった株から自家採種した。

 例年通り、霜に当たっても苗が枯れないぎりぎりを狙った三月一五日に種まきをした。相変わらずモグラの穴が至る所にあるため、なるべく位置をずらして播いた。約二十日ほどで発芽する予定だったが、植物は正確なようで四月五日ごろにしっかり芽を出してくれた。

 試しに催芽をしてから種まきしてみたが、これは微妙だった。管理が悪かったのかもしれないが、発芽率も悪かった。普通に直播した方がその後の生育も良かった。

220321 芽だししたスナップエンドウ
芽出しをしたスナップエンドウ

支柱立てはしっかりと挿すことを学んだ

 発芽後は収穫まで、草に負けない程度に草刈りをして、誘引していくことになる。適切なタイミングで誘引するのが、生育の良しあしにも大きくかかわってくる。

 今年も支柱を2,3メートルおきに挿し、高さ10cmおきに紐をはって、ツルが巻き付けられるようにした。生育に応じて、両側からひもで挟んで縦に誘引していく。

220425 スナップエンドウの様子
4月下旬のスナップエンドウ
220518 スナップエンドウの様子
五月中旬のスナップエンドウ。ひもが緩んでいるのが分かる。

 ひもには麻紐を使った。しかし、ひももピンと張っても、数日後にはゆるゆるになってしまっていた。麻紐自体が伸びているのか、支柱自体が傾いているせいなのか、とにかく緩んでしまい、うまく誘引できなかった。ツルも上に上に巻き付くことが出来ていなかった。
 支柱はハンマーで打ち込むなどしてしっかりと動かないくらい挿すべきだった。また、インゲンネットを使って誘因をきっちりすることを優先した方が良いだろう。

 全体的に生育が鈍い気がするのだが、誘引が上手く出来なかったのが原因だと思っている。今のところ、目立った病害虫は発生しておらず、連作障害らしき症状も出ていない。

夏野菜の育苗(ナス科)

種まきから植え付け前まで

 今年は完全に畑の土を使っての育苗に切り替えた。その方が畑に馴染むのも早いだろうし、自分たちの身の周りで完結する農業になると思っている。→【自然農】育苗土を畑の土を使って手作りする方法とその理由

 また、植え付け時期を6/10(最低気温が10度以上で安定してくる)に設定し、種まきはそれに合わせて3/25前後とした。三月終わりとは言え、気温はかなり低く最高気温がようやく15度に届く日がたまにあるといった気候だ。
 夏野菜の発芽には厳しい低温のため、ポケット芽だしで発芽を促進させた。これは上手くいき、揃いは悪かったものの無事発芽した。

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ポケット芽だし。この状態の種をポットに播く

 発芽後は晴天時のみ外で日光をあてて、夜間は室内に取り込んでを繰り返した。五月半ばになっても、霜が降る日もあるくらいなので五月下旬になり、ようやく夜も外に出すようになった。【自然農】畑の土と陽だまり育苗の夏野菜苗。種まきから約40日経ってどうなった?

トマトは五月二十五日に植え付け、昨年より順調

 トマトはナス科野菜の中でも、比較的低温に強く、霜の心配がなくなれば植え付けも出来るため、五月二十五日に定植した。苗の大きさは本葉5,6枚、少し小ぶりだが昨年の苗よりも良い苗に仕上がった。完全無肥料の苗とは思えないほど葉ツヤも良い。

220522 定植期のトマト苗
播種57日目。定植時のトマト苗。

 定植後、何度か10度以下になった日もあったが、順調に成長している。今年はモグラの被害が少なく、ゆっくり大きくなり出している。花房が確認できるものもあり、もうじき背丈が25cmほどになる。昨年はほとんどトマトが収穫できなかったため、今年は期待している。

里芋の芽だし、植え付け

 去年の失敗から、今年は種イモの芽だしを行って、初期生育を確保するつもりで里芋栽培を始めた。

 五月二十五日定植予定で、四月二十五日にポットに植えた。基本的に家の中で管理し、葉っぱが見え始めてからは外に出して日光に当てた。

 本葉が展開する前に畑に植え付けだ。催芽の効果は絶大で、数日後には葉っぱが展開しだした。すでに本葉2,3枚となり、本格的な梅雨の前に一回目の土寄せが出来そうだ。そもそも芽が出なかった昨年とは大きな違いだ。芽だししておくのは寒冷地では必須の栽培技術となりそうだ。

220525 定植時の里芋芽だし
定植時の里芋
220531 定植2週間後の里芋
定植二週間後の様子

 梅雨が明ける前に雨の合間をぬって、二回目の土寄せをしたいところだ。里芋はどうしても土寄せをしないと収穫はあまりできないため、不耕起栽培との相性が悪い。時間もかかるため、あまり大量には栽培できないが、自家用分なら十分である。今年は自分の中でマイブームの「垂直仕立て栽培」を里芋でも試してみようと思っている。

ズッキーニはもぐらの被害で不調、でも解決策を見つけた

 ズッキーニはたくさん出来るし、美味しいのでぜひとも作りたい野菜で、今年も栽培を始めている。

 昨年、苗を作ったもの以外、ほとんどモグラに根を痛められて大きくならなかった。そのため、出来るだけ苗を作って定植してみることにした。最初は四月十五日に播種して、本葉2枚目まで、五月十五日に定植した。苗自体は綺麗に出来て、根鉢をできていた。

 しかし、やはりモグラに苗の真下を通られてしまい、どんどん葉っぱが黄色くなってしまった。何度か埋め戻したものの、どうやら本道のようで、すぐ穴が復活していた。すっかり頭を抱えてしまっていたが、二つ解決策を思いついたので早速実践中である。

220525 モグラで成長が止まったズッキ^-ニ
生長が止まるズッキーニ

 それは定植した苗の周りに割りばしをぐるっと差し込んでモグラが近くを通らないようにすることだ。安価で土に還る資材なので導入も簡単だ。

220602 割りばしでモグラよけをしたズッキーニ
苗の周りを割りばしで囲む


 定植した第二弾の苗の周りの直系20cmほどに16本ほど割りばしを挿した。これが今のところ効果ありのようだ。今までは定植後数日で葉っぱが黄色くなり始め、生長がストップしていたが、今回対策してから植えた苗は三日ほどたっても、葉が緑色で元気に育っている。株周りもモグラが通った形跡はなさそうだ。

 もう一つはとにかく数を増やす作戦だ。多少モグラにやられても半分くらいは生き残るはず。その精神でとにかく数うちゃあたる作戦だ。育苗する分と直播する分でたくさん種まきしようと思っている。自家採種に成功すれば、種は売るほど手に入るため、無理な方法ではない。

 この二つの作戦で、何とかズッキーニは上手くいってほしい。

その他種まきをした野菜

・大根、ルタバガ→五月十日
・いんげん豆→五月十五日、畑に直播
・エンサイ→五月二十日、ポット育苗
・ナス、ピーマン→五月二十八日、試しに定植
・ミニトマト→五月二十七日、畑に直播(8日目に発芽確認)

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