オクラも自家採種をしました

 今回はオクラの自家採種をしました。今年栽培したオクラは一般的な角オクラではなく、スーパーでは島オクラとして販売されていることが多い、丸いオクラです。品種は「エメラルド」(タキイ種苗)です。多少大きくなっても、やわらかく甘みがあるおいしいオクラです。

 このエメラルドですが、畑になじんでいないのか、あまり大きく育ちませんでした。生育初期にアブラムシがつき、株が弱ったり、病気になった株も多かったです。自家採種をすると、一世代でもかなり畑に適応して育てやすくなるそうです。来年、そのあたりの育ちやすさなどの変化が楽しみです。

採種の仕方

 オクラの採種をする場合は、実を収穫せずに残しておきます。するとどんどん大きくなり、25cm以上になります。実は硬くなり、とてもじゃありませんが、食べられなそうな見た目になります。

収穫しなかったらこうなる

 そのまま、おいておくと次第に色が褐変していきます。ミイラ化してくるといった表現だとわかりやすいかもしれません。採種果がついている樹は生長が著しく遅くなり、新しい花も咲かなくなります。種に栄養を集中させているんですね。

 指南書には、開花後40日ほどで種が充実するとあります。採種果の柄に開花日を書いたカードを結び付けておくとわかりやすいですね。

 今回はそれを怠ったので、とにかくかぴかぴに乾燥するまで畑においておきました。見た目はまるで枝のようです。雨の後だと湿気が残っていて面倒なので、晴れが何日か続き、しっかり乾燥してから収穫します。手触りもざらざらかさかさです。 

採種果

 採種は4本で、病気もなく、成長がよかったものから採りました。実の縦方向、繊維に沿って爪を入れると、真っ直ぐ裂けます。中には灰色っぽい種がたくさん入っています。中にはきれいな丸でなく、欠けたような種があります。このようなものは不良品としてはじきます。

筋に沿って裂く
不良品の種

 数えてみると約200粒ありました。1本の実につき、50粒の種が取れる計算になります。来年使う分は自家採種でまかなえることになります。

オクラも交雑に注意!(が必要な場合あり)

 オクラは比較的交雑しにくい植物です。トマトやナスと同じく、雌雄同花(雄花と雌花が同じ花に咲く)なので基本的には自家殖性で交雑しにくいです。しかし、近くに別品種があると交雑するので、複数品種を栽培、自家採種する場合は採種果が咲く前に袋がけし、交雑を防ぎます。

 私たちも来年はオクラの品種を増やしたいと思っているので、実際に交雑を防ぐ方法を試してみようと思っています。

種の保管の仕方

 採種した種に限らず、購入した種を一年で使い切らずに保管しておくことがあると思います。適切な保管をしないと種の質が悪くなり、発芽率が著しく低下したり、発芽しなくなったりします。

 種を保管しておく上で気をつけないといけないのは湿度です。種は水分がないと発芽しないので、裏を返せば水分があると発芽する準備を始めてしまいます。すると余計なエネルギーを使ってしまうので、乾燥した場所に保管します。密閉できるビンやジップロックなどに、乾燥剤とともに入れておくと安心です。

ビンに入れて保管する

 保存容器には品種名と採種日を明記しておきます。購入種子でしたら、種袋を切って入れておくと良いです。同じ科の野菜で複数の品種を持っている場合は、混ざるとわけがわからなくなってしまうのでしっかりと判別できるようにしておきます。日にちを残しておくのは、種の寿命を把握しておくためです。

 また、日光が当たる場所は避けた方がいいです。種に光が当たると暑くなってしまい、品質を下げます。生命力の弱い、にんじんやたまねぎなどの種はできるだけ光が当たらないようにします。にんじんは光がないと発芽できない好光性種子です。暗闇に保管するようにします。

 温度変化も避けた方が良いです。これらの条件をすべて満たすのが冷蔵庫です。種を保管しておくときは、密閉して冷蔵庫に入れておきましょう。自家採種をしている農家さんや家庭菜園家の方は専用の冷蔵庫を用意しているそうです。私たちも今年、結構な種類の野菜の種採りをしたので、スペースを圧迫しています(汗)。いずれは専用冷蔵庫を必要になるかもしれません。

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