【書評】無肥料栽培を実現する本/岡本よりたか【食と農】

【無肥料栽培を実現するには?】
無肥料栽培伝道師、自然栽培農家/岡本よりたかが、取材を通じて現代農業の環境にもたらすダメージを知り、その経験から自然と正面から向き合うことでつかんだ極意が詰まっています。

・書籍の紹介文

 無肥料栽培ってどうやってやるの? なぜ無肥料で野菜が育つの?

 本書は無肥料で野菜を育てるための真実が詳しく書いてあります。無肥料栽培を実現させるための基礎となる一冊です。

 無肥料無農薬と聞くと、「栄養がないのになぜ野菜が育つのか」、「虫にやられてしまうのではないか」と疑問に思うことがたくさんあると思います。

 野菜が育つ仕組みから、栄養素の循環、土や微生物の役割、虫の仕事まで基礎的な話から始まります。さらにその知識を実際の畑やプランターでの栽培に生かす技術も詰め込まれています。

 従来の農業、栽培の常識とは正反対のことが多く、驚かされることも多いです。しかし、どれも理論的に説明がつきます。断片的な知識を無肥料栽培という一本の軸に沿って、包括的に飲み込むことができるはずです。

 無肥料栽培に興味を持ったら、まず本書を読んでみてください!

・こんな人におすすめ

・無肥料栽培に興味がある人

・農業の基礎知識を学びたい人

・無肥料栽培を実践してみたい人

・要約 10の抜粋

僕は『一億人総兼業農家』を提唱します。(中略) 小さなコミュニティで野菜や穀物を融通しあいながら、生き延びればよいのです。

「カッコウが鳴いたら種をまけ」。

本書は、いわゆる手順を教えるマニュアル本ではありません。あくまで自然の摂理を知ることに充填を置きました。なぜなら、人間は作り出した効率化というシステムが、農薬や肥料を手放せなくなる呪縛を作り出してしまうからです。

自然界では植物が成長するための必須元素の中の多量元素というものは、自然と供給されていくものです。

風を見る
無肥料栽培において、最も大事なのは、太陽でも土でも水でもなく「風」です。

雑草で土の状態を知る

僕が進める無肥料栽培は草生栽培ではありますが、雑草という雑草をすべて残すということはしていません。

虫がやってくるのにもちゃんと理由があります。この理由を正しく理解できていれば、実は虫食いは減らすことは可能です。

自然界を見ても、一種類の雑草に覆われるということはほぼありません。自然界は、そうやって土壌中のバランスが狂わないようにしているからです。

僕は肥料を使ってはならないなどとは思っていません。それがなければ、今のような潤沢な食品流通は実現していないでしょう。

・一言まとめ

 この本を読むことであいまいだった無肥料栽培が少しはっきりしました。無肥料栽培の可能性を感じます。

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