にんにくの植え付けをしました

 先日のたまねぎに続き、にんにくも植えつけてきました。

 にんにくほど、日々の料理の縁の下の力持ちが似合う野菜はいませんよね。私たちも毎日一欠けは必ず使っている気がします。特にぺペロンチーノはにんにくが必須! おいしいにんにくがあれば、間違いありません。

 そんなにんにくですが、スーパーにいくと中国産と青森産、最近はスペイン産と並んでいますが、大きさや値段はかなり違います。青森県産のにんにくは国産の7割ほどを占めていて、大きな6片の「ホワイト6片」という品種になります。値段も1球400円ほどとなかなかの高級品です。一方、中国産はどなたも一度は買われたことがあると思いますが、3球100円以下と、こちらはすごく安価。一球一球も小さいです。スペイン産は青森産ほどのおおきさで1球100-200円ほど。ちょうど、青森産と中国産の真ん中の味や価格ではないでしょうか。

 違うのは値段や大きさだけでありません。においと味や食感に大きな差があると思います。

 青森産はにんにくの良い香りで、火を通すとほくほくとした食感になります。一方、中国産のものは、いわゆるにんにく臭いといった感じ。味も少し味気ない気がします。

どっちも育ててみよう

 栽培する品種はどうしようかと考えたのですが、私たちはとりあえず中国産のにんにくと、青森県産のにんにく、どちらも育ててみることにしました。

 というのも、畑の土や栽培方法によって野菜の味は大きく変わります。もしかしたら、あんまりおいしくない中国産のものもおいしくなるかもしれません。

 しかも、国産のにんにくだけ栽培しようと思ったら、種代にすごいお金がかかります。もちろんたくさん国産を育てたいところですが、今年の植え付け量から見て、種代だけで万は超えてしまいます。そこで国産の「ホワイト6片」は2000円分くらいにして、来年以降の種用に増やすことにします。残りは中国産のにんにくを試験的に育ててみることにします。

にんにくの品種

 にんにくは思ったより種類が豊富で、大きさや香味などが異なります。また栽培する地域によって、品種が大きく分かれてきます。

 国産のものは7割近くが青森県産で、一球に白い大きな麟片が6個つくことから「ホワイト六片」という品種が栽培されています。中でも「福地ホワイト六片」という品種が最高級ブランドとして知られています。にんにくはその品種が開発された地名をとったものが多いです。

 ホワイト六片は青森を中心に栽培される「寒地系」にんにくで、同じ寒地系には「富良野」(北海道の富良野地域)などがあります。

 一方、暖地系の品種もあり、葉にんにくや茎にんにくとして栽培されてことが多いです。有名なものでは、「壱州早生」や「上海早生」などがあります。いずれも、寒地系のホワイト六片よりも香りが劣るものが多いです。

 本来はにんにくではありませんが、一般的にはにんにくとして扱われている品種として、「無臭にんにく」や「ジャンボにんにく」があります。こちらは無臭に近く、より食べやすいにんにくとして知られています。

 スーパーで大量、安価に販売されているにんにくはおそらく暖地系の「上海早生」の嘉定種のものではないかと思います。暖地系なので、冷涼な長野県では栽培しづらいかもしれません。品種による成長の違いが観察できて、良い経験になることを期待します。

植え付け前の一手間で発芽をそろえる

 にんにくの植え付けは簡単で、球になっているにんにくをばらし、麟片にします。これをそのまま地面に植えるだけです。実を覆っている薄皮(むきにくくて料理のときにイラッとする)は剥かなくてもよいそうです。

 ですが、より発芽を揃え、確実に芽を出させる一手間をインターネットで発見したので実際にやってみることにしました。

 それは薄皮まで剥いて、水に浸した後、冷蔵庫で数日おいて根出しをする、というもの。薄皮まで剥くので時間がかかるのですが、かなり発芽がよくなるそうです。

 まずは買ってきた種用にんにくを水につけておきます。今回は2時間ほどさらしておきました。そして、薄皮まで剥いていきます。このとき水につけておかないと薄皮がくっついて、非常に剥きづらいです。傷をつけるとそこから病気が入る原因になるので慎重に剥きます。

 ついてでサイズごとに並べておきます。植えつけるときにサイズ順に並べたほうが、種の大きさが収穫にどう影響するかわかりやすいと思ったからです。

 これを袋にいれて、冷蔵庫に入れて3日待ちました。

植え付けと発芽の様子

 3日後、にんにくの様子を見てみると、根っこが少し出ていました。この根っこを傷つけないように丁寧に植えつけます。

201018 発根している
かわいい根が出てきた

 植えつけるときは押し込まずに、スコップや指で土をどかして穴を開けます。そこにそっと置いて土を寄せます。深さは大体5cmくらいになるようにしました。

201018 植え付けする畝
植え付け完了

 数は青森産「ホワイト六片」が70個ほど、中国産「嘉定種(推定)」が200個ほどです。

ちゃんと発芽してきました!

 植え付けから4日目。にんにくが発芽してきました。普段は保存中に芽が出てしまって、あーあと思うところですが、今回は地面からひょこっとでてきた芽がかわいい。今のところ、中国産のほうが発芽してきており、ほぼ100%発芽しています! 青森産のほうはまだまだこれから、といったところ。

 やはり早生か晩生か、暖地か寒地かで変わってくるのでしょうか?

201024 にんにく発芽
発芽した!

 ここから成長が止まる真冬までに草丈15-20cmくらいになればちょうどいいですが、どのくらい育つのでしょうか?

たまねぎの植え付けをしました

 来年春に収穫するたまねぎの植え付けを行いました。私たちは日常的にたまねぎを料理に使うので、自給自足する野菜の中では優先度が高めです。

 はじめての栽培でしたが、思い切って育苗からやってみることにしました。いろいろ調べながらの栽培でしたが、どうだったのでしょうか。ひとまず定植までたどり着けてよかったです。

たまねぎは苗作りが大切?

 たまねぎは畑に直接種を播いて育てる野菜ではありません。プロ農家も、家庭菜園でも苗を事前に作ってからそれを秋に定植します。

 たまねぎの種は寿命が短く、発芽率も悪いので畑に播いても、ロスが多くなってしまいます。さらに真夏での種まきになるため、水分管理が難しいです。結果、苗を作ることが必要になります。

 苗自体は秋になれば、ホームセンターや種苗店で販売されています。なのでそれを購入して植えつければ簡単に栽培を始められます。しかし、たまねぎ栽培について調べたところ、たまねぎは苗のできで翌年の収穫の質がかなり左右されます。大きすぎる苗だと、春先に腐ったり、トウ立ち(花が咲いてしまうこと)してしまい、収量が落ちます。

 見たところ、市販の苗は大きすぎるように見えます。また、土から抜いた状態で売られているのも気になります。たまねぎは丈夫な作物で簡単に根付くようですが、苗の鮮度が落ちていることは確かです。

 しかも、市販苗は自家育苗と比べて非常に高価です。大体100本/500円くらいするようです。一方、たまねぎの種は、家庭菜園用の小袋が300円ほど、一袋に500粒ほど入っています。なので100本あたり60円ほどしかかかりません。スペースはとりますが、それでも肥料の値段を考慮しても圧倒的に安価です。

 そこで今年は苗から栽培してみることにしました。植え付ける場所の真横で育苗すれば、抜いたばかりの元気な状態で植えつけることができます。

無肥料での苗作り

 真夏の8月25日にたまねぎの種まきを行いました。品種は固定種で、貯蔵性の高い中晩生の「泉州黄たまねぎ」です。今回はそれまで雑草が旺盛に生育していた場所だったため、無肥料で行うことにしました。もし、苗の出来が悪いようなら、来年少し調節しようと思います。

 発芽には1週間ほどかかりました。

200904 苗の様子
発芽してから4日目の様子

 成長がゆっくりで毎日見ていると、ある日突然成長したように感じられます。途中除草を3回ほど行いました。成長が遅いので、雑草に負けないように注意しました。

 ある程度大きくなったころ(5cmくらい)、間引きを行いました。株間を1-1.5cmくらいにします。

200919 苗の様子
発芽後14日目

 9月中頃になると一気に気温が下がって、雑草の伸びが鈍くなりました。一方たまねぎは暑さを乗り切り順調に成長しています。植え付けの日にはこのくらい育っていました。

201013 苗の様子-2
いい感じに育ちました!

 葉先の枯れもなく、少し小ぶりですが元気に育ちました。適正サイズは鉛筆の太さほどといわれていますが、それって結構太いなと思いましたが、どうなんでしょうか。今回は菜ばしくらいの太さに仕上がりました。

植え付け作業の様子。剪定と根きり

 直育苗なので、まずは苗を抜き取ります。かなり根がしっかり張っていて、何本かちぎってしまいました(笑)。根っこが5cmくらい伸びています。

 苗を植えるときに葉っぱはきってしまっても良いそうです。特に育ちすぎた苗では、植えつけるときに絡まってしまい、作業性が落ちたり、土について病気をもらうことがあるようです。今回はマルチ栽培ですが、草丈を揃えました。

 そして、根っこも1cmくらいに切りそろえます。たまねぎは浅く植えるのがポイントですが、根っこが長いと邪魔になります。また、刺激を与えることになり、発根が良くなる効果もあるようです。

 抜いてみると、意外とサイズにばらつきがあったので大中小の3サイズに分けました。ちょうどいいサイズの大が7割ほどで、一番小さいものはお試しで植えてみることにします。

植え付け作業と反省点

 いざ植え付けです。穴あきマルチを使っているので、土をほじって植えるだけです。根の上の白い部分が土に隠れる程度の浅植えにします。どんどん作業を進めて、30分ちょっとで終わりました。

201018 定植完了
植えつけたたまねぎ

 植えられる株数は270くらいありましたが、苗が足りず210株くらいになってしまいました。残った穴にはその後、にんにくを植えつけました。育苗のときからすこし苗が足りないとは思っていましたが、思ったより足りませんでした。

 来年はちゃんと計算して育苗してみようと思います。

 無事植え付けができました。最低でも1週間ほどで根がついて、起き上がってくるはずです。後は年内に一度追肥して、年明けに様子を見てもう2,3回追肥をします。草取りも春になったらやりますが、基本は放置です。

年々いやな雑草ばかり生えてくるようになる理由

 雑草は野菜作りをする上で避けては通れません。現代農業では雑草は厄介者扱いで、除草剤や耕起によってコントロールしようとします。しかし、雑草は見方を変えると健康な野菜作りに非常に有用な資材に変わります。(この話はまた今度したいと思っています)

 基本的には厄介者の雑草ですが、年々生えてくる雑草が変わっていくという現象があるようです。本やインターネットでも、このような報告をされている方が多く見られます。なぜ、生えてくる雑草が変わっていくのか、私なりの仮説があるのでそれをご紹介します。

雑草ってそもそも何?

 雑草と一まとめに語られますが、雑草という植物は存在しません。畑では何か育てたい、メインの植物(トマト、ジャガイモ、など)が作物として「栽培」され、ほかの植物はできればいないほうがいい、どうでもいい植物です。つまり、育てている植物以外を「雑草」としているわけですね。

 具体的にどんな植物が雑草として扱われることが多いのでしょうか。

 たとえば、背丈が100cm以上にもなり木のようになる「アカザ」や、びっしりと根を張る「メヒシバ」、夏にかけて一気に勢力を広げる「スベリヒユ」などは嫌われる雑草として知られています。

 春先に良く見られる「ホトケノザ」、「カラスノエンドウ」などは畑の肥沃さを推測する指標にもなる雑草です。

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ホトケノザ

 道端に生えている「タンポポ」や小さな花がかわいい「オオイヌノフグリ」などももちろん雑草になります。

 前年栽培していたミニトマトが、翌年植えつけていないのに生えてきた「自然生え」ミニトマトは、雑草として扱われます。

嫌われ者の雑草

 とにかく雑草はみんなの嫌われ者です。毎日ちゃんと畑に出ているおじいちゃん、おばあちゃんの畑には雑草のざの字も見えないほど徹底的に抜き取られていることもあります。

 生業として農業をされている農家さんにとっても、雑草は厄介です。暑い真夏に雑草取りをしている姿もよく見られます。作業がどうしても追いつかなくて、除草剤をまいて枯らしていることもあるでしょう。

 なぜ雑草がここまで嫌われるかというと、本来育てたい野菜の生育を邪魔するからです。雑草の生長は早く、ほうっておくと雑草のほうが大きくなってしまった、なんてこともよくあります。いつの間にか雑草に負けて野菜が日陰でくすぶっていることがあります。

 しかも、抜きにくかったり種をいっぱいつけて、抜いても抜いても生えてくる、何年も生え続けます。

 草取りは肉体的にもつらい作業で、いやになってしまうことも多いです。

 ということで、雑草はみんなから嫌われているわけです。

年々いやな雑草ばかり生えてくるようになった

 雑草の中には特にいやなやつがいます。びっしり根を張って抜きにくい「イネ科」の雑草(メヒシバなど)やめちゃくちゃ大きくなる「アカザ」はいやな存在です。これらは葉っぱも硬く、根っこも強く張ります。

 一方、「ハコベ」や「ホトケノザ」のように肥えた土に良く生え、さらに土を肥やしていってくれるいいやつもいます。こういった雑草は大抵抜きやすくて、そこまで大きくならず邪魔になりません。

 最近お世話になっている農家さん(農業歴30年以上)から面白い話を聞きました。いつの間にか、イネ科のいやな雑草ばかりが畑に生えてくるようになったというのです。処理しづらい雑草ばかりで除草剤に頼ることが多くなったと。

 確かに畑を観察してみると、生えている雑草は目立つのは2,3種類くらいでほとんど代わり映えしません。でも、畦(作物が植わっていない、畑の淵)には多種多様な雑草が生えています。

 なぜなんでしょうか。

仮説:「土を耕すと特定の雑草ばかり生える」

 これは私が思いついた仮説の一つです。もしかしたら間違っているかもしれませんので話半分で聞いてください。

 畑は毎年、あたりまえのように耕されますよね。近年はロータリーやプラウといった機械をトラクターに取り付けて効率よく耕されます。

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耕された土

 耕すということは、地中15-30cmくらいまでの土がまきまわされてきれいに均されます。このとき、地中に眠っている雑草の種が表面に出てきます。同時に表面近くにあった種が地下に埋められます。

 耕された土は乾きやすく、天気が良いとすぐに乾いてしまいます。植物の発芽には水は絶対に必要です。新しい種(眠っていた種)が表層に上がってくることとあいまって、しばらくの間雑草が生えてこなくなります。

 こうして犂が開発された数百年前から、耕すことは雑草を抑える手段として世界中で活用されてきました。

 しかし、この後に何が起こるかというと、特定の雑草が生えやすくなると思うのです。なぜなら、耕された後は、発芽がよーいドンで一斉スタートするからです。

 どういうことかというと、雑草ごとに発芽しやすい条件が違うのに、スタートする条件は同じということです。土が耕されると、表面がきれいに均されて、地表の種は地下に眠っていたものに置き換わり、太陽と風にさらされて表面が乾きます。次に雨が降ったときに、均等に地面がぬれて、いっせいに発芽する準備にとりかかります。

 このとき、発芽しやすいものはどんどん発芽していきます。発芽しにくい雑草は土が乾いたらまた発芽できなくなります。そうしているうちに、最初に発芽した雑草がおおきくなって地面を覆っていきます。これが繰り返されて、少ない種類の雑草ばかりが生えていきます。

 土を耕すと、生えてくる雑草が偏る。その雑草が抜きにくかったり、生長が早かったりして邪魔になってしまう。

 これが私の立てた仮説です。

もちろん土の状態によって生える雑草は変わる

 土の状態(肥料成分、pH、温度、もともとの土壌の質)によっても生えてくる雑草の種類は変わります。毎年、土壌の状態はかわっていきますので、これによっても生えてくる雑草は変わっていきます。生えてくる雑草の種類で、大まかな土壌の状態を判断できるみたいです。これはまだ勉強中の部分です。

 長年の連作、除草剤の使用で土壌が多様性を失っているというのも原因になっているかもしれません。

 来年の畑に生えてくる雑草がどう変化していくか、土壌の変化も合わせて見極められるようにしたいと思います。生き物相手で予想通り、理論通りに行かないこともありますが、それもまた面白いところです。また何か気づいたことがあれば記事にできればと思います。

秋になった畑の様子。順調なものと、うまくいかないもの。

 秋もだいぶ深まってきて、気温もぐんぐん下がってきました。先日は霜注意報まで出ていました。もうすぐ冬が来ますね。

 私たちの畑の野菜たちは順調に育っているもの、うまく育っていないもの、明暗が分かれてきました。今回は、少し畑の様子をご紹介します。

まだ残っている夏野菜

 最適な生育環境から外れてしまったミニトマトとオクラですが、一応まだ採れています。

 ミニトマトはヒョウの被害にあった実が無くなり、きれいになってきました。味は少し落ちてきていますが、よく晴れた日が続くとまだまだおいしくいただけます。後もう少しでおしまいですね。

 オクラは少しずつ成長を続けていて、もう背丈は150cmほどに届くものもいます。花もまだまだ咲いており、少しですが家でいただくには十分な収穫があります。種採り用に実を残している株は生育が収まって、種を充実させる方に力を注ぎますので、こちらもあと少しです。

 ズッキーニは夏野菜のイメージですが、もともとメキシコの高原が原産の野菜で、涼しくなってきた今頃もまだまだ元気のままです。実もきれいで、毎日採れています。こちらは霜が降るまで収穫を続けられそうです。

根菜類はおおむね順調ですが。。。

 8月頭に種まきをした大根は土から飛び出してきて、大きくなってきました。太さも直径5cmほどはあります。どのくらいの長さになっているか気になりますが、もう少し我慢です。霜が当たると良くないので、それまでには抜いてみたいと思います。

信州地大根
信州地大根()

 葉っぱもわさわさで、多少虫食いはあるものの、こちらもおいしくいただく予定です。

 中国野菜の天安紅心大根も栽培しています。こちらは少し種まきが遅かったので、ようやく肥大が始まったところです。収穫まであと3週間ほどでしょうか。間引き菜の根っこはすでに赤くなってきていました。普段スーパーでは販売されない野菜なので楽しみです。

天安紅心大根
天安紅心大根

 私の一押し野菜、ルタバガもどんどん葉を茂らせています。時期をずらして、三回くらい種まきしたのでいろいろな大きさが揃っています。寒さに当てると甘みが増しておいしくなるはずなので、それも検証します。ルタバガもスーパーではほとんど流通しません。自分で育てる価値がありますね。

ルタバガ
ルタバガ

 一方、にんじんはかなり成長が遅れています。同じタイミングで種まきしたはずなのに、同じ列でも生育が違います。計画が不十分で、畝になっている場所にまいてしまったので乾燥しすぎなのかもしれません。また、近所の人の話では播くのが遅すぎるかもとのことでした。この地域では、夏播きなら七月中には芽を出しておきたいようです。種まきが8月15日なのでかなり遅いですね。

黒田五寸
黒田五寸

 何とか育ってくれるといいのですが。にんじんの種採りは特にやってみたかったものの一つです。でも、次はこうしよう、というのがあるのはいいことです。

 寒さに強いビーツもたくさん播いてあります。ボルシチにして食べてみたいですね。まだ発芽したばかりで今後の成長が楽しみです。

たまねぎとにんにくコンビ

 別の畑で栽培予定のたまねぎとにんにく。たまねぎは自家育苗に挑戦していますが、なかなかいい感じに育っています。草丈は15cmほどで20-25cmほどで定植になります。10月中旬に定植予定なので間に合うはずです。

泉州黄たまねぎ
泉州黄たまねぎ

 それぞれ畝にはマルチを張ってありますが、植え穴から草が生えてきています。一度草取りをしないといけませんね。

 初めての栽培でわからないことだらけですが、うまくいくとうれしいです。

鹿に食べられまくった大豆

 種まきが遅れたり、鹿に葉っぱを食べられまくった大豆ですが、少ないながらも何とか育ってきました。鞘もついて日に日に豆が大きくなってきています。食べるには足りないかもしれませんが、来年用の種採り用になればいいなと思っています。

ナカセンナリ
ナカセンナリ

 大豆はさまざまな加工食品の原料ですので、自給していきたい作物の一つです。自家栽培の大豆で自家製味噌は大きな目標の一つです。今年採れる種でつないでいきたいと思います。鹿に食べられながらも実をつけた根性に期待です。

 来年は鹿の害が少なそうなもう一枚の畑で、少し規模を拡大して栽培する予定です。大豆栽培はいろいろな小技が報告されているので一つ一つ試して、実験してみたいと思います。

秋に野菜を育てるのをおすすめする理由!

秋は野菜が育てやすい!

 ここ2週間ほどで一気に秋らしくなりました。私たちの畑でも残る夏野菜はミニトマト、ズッキーニくらいで、代わりに秋冬野菜や春野菜の準備が始まっています。

 無事栽培予定の野菜たちが発芽してきて、順調なスタートとなりました。今年の天気は例年通りが通用せず、栽培暦もあてになりませんが、天気予報を見つつできるだけ適期に種まきできるようにしました。

 栽培するのは人参、大根(通常種と紅心)、ルタバガ、チンゲンサイ、ビーツ、にんにく、たまねぎなどです。どれも高温を苦手とし、寒さに強い野菜が多いですね。

 秋は春や夏に比べて、野菜が作りやすいです。それだけでなく、秋から育てた方がおいしくなる野菜もあります。それにはいくつか理由がありますので下のほうへ読み進めてみてください!

①雑草が伸びにくくなる

 まず一つ目はこれ、雑草ですね。春先から夏にかけて、雑草はぐんぐん伸びます。野菜よりも早く伸びて、どっちを育ててるのかわからない状態になることも多々ありますよね。週に1,2回しかお世話できない家庭菜園などではあっという間に雑草に負けて、やる気を失うこともあると思います。
 ですが、秋なら大丈夫。野菜が育つのも遅くなりますが、雑草の育ちも落ち着きます。多少放っておいても大丈夫です。大根やにんじんなどの根菜類は栽培期間が90日ほどと長く、その間にどんどん気温が低くなっていくので、日を追うごとに管理しやすくなります。

②虫害が減る

 涼しくなってくると、虫も減ってきます。そのおかげでせっかく植えた野菜が食べられてしまうことが減ります。暖かい時期は農薬や防虫ネットでガードする必要のあった野菜も無農薬、ほったらかしで十分ちゃんと育ちます。
 小松菜やチンゲンサイなどの葉物が特におすすめです。私たちも春に失敗したチンゲンサイをもう一度播きなおして、きれいに育ってきています。

③寒さにあたると野菜は甘くなる

 3つ目のポイントは、寒さです。野菜は寒さにあたると身がしまり、甘さを増します。特に葉物や根菜ははっきりとわかります。霜が降りるくらいのちょっと強めの寒さにあたるとよりいっそうおいしくなります。
 これは野菜自身の防衛戦略です。というのも、気温が0度を下回ると水は凍りますよね。野菜は9割近くが水でできていますので、もちろん凍ってしまいます。しかし、これでは死んでしまいます。そこで野菜は体の中に糖分を蓄えることで凍らないようにするわけです(凝固点降下といいます)。
 この性質を利用したのが、寒締めほうれん草や雪中キャベツなどですね。春や秋のものより、冬の方がはっきりと甘くなりおいしくなります。葉物だけでなく、根菜も甘くなります。私たちのお気に入り、ルタバガ(西洋カブ)も寒さに当てるととても甘くなります。ビーツなんかも、寒さに強く育てやすいですね。

生き生きとした野菜たち

 最後に私たちの畑で育っている野菜たちを紹介します。みんなすくすく成長しています。

 大根、にんじん、ルタバガ、ビーツの根菜四兄弟(ビーツは播いたばかりで写真がありませんでした)

 涼しい気候を好むズッキーニ。夏野菜としてのイメージが強いズッキーニですが、実は20度前後で一番よく成長します。真夏に播いた株が順調に成長しています。こちらはこれから増える雨風から守るために立体仕立てにしてあります。

 葉物は春先に挑戦して、無残に虫に食われたチンゲンサイにリベンジです。今回はかなり順調で虫食いも少ないです。被覆材として、籾殻と刈り草を使ったり、酢水の散布の有無などでいろいろ比較しながら育てています。

200913 チンゲンサイもみがら 一回目

 暑さも落ち着いて、長時間の作業が苦になりません。ゆっくりと畑に向き合う時間をとれそうです。