オクラ初収穫! 1株8本の密植栽培

 オクラって何であんなに美味しいのでしょうか。サッと茹でて、マヨネーズをつけて食べたら最高。BBQで少し焦がし気味に焼いても美味しい。あのねばねばが体に良いらしく、夏を代表する野菜のひとつです。

 ただスーパーで買うと、ちょっと割高感があって、たくさんは食べられない。そこで自分たちで作れば食べ放題じゃない! ということでオクラも栽培していました。

 品種はタキイのエメラルド。沖縄在来の島オクラのような丸オクラで、柔らかく、15cmほどの大物になっても美味しくいただけます。

1株8粒播き!? 超過密栽培。

 このオクラ。農薬などを使わなくても、比較的栽培が簡単な野菜のようです。有機農法でもっとも作りやすい野菜として紹介されているのも見たことがあります。

 移植を嫌うかつ高温を好むということで、地温を確保できる6月に入ってから直播しました。オクラの栽培について書かれた本に、1株に8粒まき、間引かずに全部育てる、とあったのでやってみることにしました。

 間引かなくてもしっかり全部育つようです。当然本数が増えるので、収量も作業効率も上がります。ただし、種代が8倍になるので注意が必要ですね。

200615 発芽した

 発芽したオクラの写真です。小さな毛がびっしり生えていますね。思ったよりもミッチリ生えてきて、大丈夫かと心配になりました。

アブラムシの害。予想外の長梅雨。地温が上がらない!

 それから順調に成長していたオクラ。

200625 オクラの様子-2

 押し合いへし合い、上へ上へと競うように成長していきます。しかし、高さが15cmくらいになったところで、アブラムシが目立つようになりました。最初は古い葉っぱばかりだったのですが、除々にあたしい葉にも見られるようになります。

 時期を同じくして、梅雨に入りました。連日大雨続きで最高気温20度前後の日が続きます。オクラはアフリカ原産の野菜。暑さが大好きなので、成長が少し鈍っていました。

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 これは7月12日のオクラの様子です。この株は成長の良いもので、いくつかは葉が枯れ始め、雨の影響で根が傷んだのか背丈がばらついてきました。

梅雨明け! オクラの本領発揮!

 そんなこんなで無事梅雨明けを迎えました。この時点でまだオクラは花を咲かせていませんでした。しかし、気温が上がり30℃を超えだしたとたん、花が咲き始めました。植物の環境を認知する能力はすばらしいですね。

200814 きれいな花

 オクラの花は大ぶりでとても見た目も良いんです。しかも鞘になる前に花のまま酢漬けにしても美味しくいただけるそう。今度やってみようと思います。

 花が咲くとそこから収穫まではあっという間です。あれよあれよと大きくなり、3日ほどで収穫サイズとなります。

 途中病気にやられて成長が止まった樹もあり、成長が追いついていないものを間引いて、結局1株4本ほどに落ち着きました。そこまで病気に強い品種ではなかったのですが、それでも大部分が残ってくれました。

きれいなオクラがいっぱい

 きれいに並んだオクラたち。これが一日で収穫できたオクラです。

2008 オクラの収穫

 やわらかくて、味もとても美味しいです。オクラ特有の甘みがあって、鮮度も良いので正直スーパーのオクラよりもはるかに美味しいです。

 少し曲がってまっすぐにならないのは、重力に引っ張られたり、葉っぱをよけようとしているからなのでしょうか。あ、ちなみにオクラは花が咲いたあとから空に向かって一直線に実を伸ばします。

 毎日新たな花が咲いています。これから暑さが落ち着く9月中ごろまで毎日のように採れると思います。それまではオクラライフを楽しみます。

ルタバガを収穫しました

 雨の合間を縫って、ルタバガを収穫してみました……そもそも皆さん、ルタバガってご存知でしょうか?

 以前、種まきをしたときに簡単にご紹介しました。

 ルタバガとは、西洋カブ、スウェーデンカブとも呼ばれるアブラナ科の野菜で、カブの仲間です。スウェーデンなどの北欧ではカブといったら、このルタバガがイメージされるようです。日本にも明治時代に入ってきましたが、一般的な白いカブとは似つかない味で、あまり好まれませんでした。

 ですが、私的には昨年偶然出会って、ポタージュにしたところ、すごく美味しくて気に入ってしまいました。実は、今年作付けした野菜の中でもトップクラスに期待していた野菜です。

 写真のルタバガは種を播いてから二ヶ月ほどたっています。大きさは握りこぶしほどで200gあります。

 今回は柔らかく煮て、マッシュにしてみることにしました。原産地である北欧スウェーデンでは、ルタバガをジャガイモと一緒にマッシュにして食べるのが一般的なようです。皮をパリッと焼き付けたチキンステーキの付け合せにいただきました。

 期待のお味はというと、実は最初ほどの感動的な味ではなかったです。それでも、カブとも違う、ジャガイモとも大根とも違う、ほのかに甘みのあるやさしい味でした。

 何でかなぁと思っていたのですが、ちょっと思い当たることがありました。

 実はこのルタバガという野菜、非常に耐寒性に優れます。最低で-15℃の寒さにも耐え、あまり株が育っていなければ十分越冬できます。さらに貯蔵性も高く、北欧諸国では厳冬期の貴重な野菜として重宝されてきました。

 一般的に野菜は氷点下に近い寒さにあたると甘みが増します。これは水分が凍らないように、糖分を溜め込むからです(不純物(=糖分)が多い水は0℃以下でも凍らなくなる。これを化学では凝固点降下といいます)。

 昨年食べたルタバガは冬の直売所で買ったものでした。おそらく冬の寒さにあたって、甘さが増したものを食べたのだと思います。今の季節は夏なので、まだ甘さが乗っていなかったからあまり美味しく食べられなかったのではないかと思っています。

 また、今回のルタバガにはアクというか、えぐみがありました。最初にしっかり湯でこぼすなどのした処理をすればさらに美味しくなりそうです。

 まだまだルタバガはこれからも播けます。真冬に収穫を迎えられるよう日にちをあわせて、再挑戦したいと思います。貯蔵性も高いので、美味しい冬の時期にたくさん作って保存しておくのも良さそうです。

 当たり前ですが、野菜には一番美味しくなる旬の時期があって、そこをはずすと味が落ちるということを身をもって実感できた一日でした。

 

降り止まない雨

 7月に入ってから、九州のほうでは非常に強い雨が降り続き、甚大な被害をもたらす災害となっています。被災地の方々の身の安全、健康、少しでも早い復旧・復興を祈っています。

 長野県でもここ1週間ほど、断続的に雨が降り続いています。私のイメージでは、長野の梅雨は、そこまで雨が降らず時折晴れ間もあって、気づけば梅雨明けという感じでした。

 しかし、今年はどうやら様子がおかしい。もう1週間以上、太陽を拝んでいない気がします。雨も激しく、降ったりやんだりでぱっとしません。

 こうも雨が続くと、畑にも悪影響が出ています。一番心配なのは、排水が追いつかず野菜が根ぐされしてしまうことです。一度腐るともう大きくならず、処分するしかなくなってしまいます。また、土も固くしまってしまうので酸欠にもなり、これもまた良くありません。さらにほとんど太陽が出ていないので、日照不足も心配です。

 このあたりで何十年も農業をされている方に聞くところによると、今年の梅雨は異常だそうです。その方はレタスを中心に農業を営まれているのですが、野菜が育たないため出荷が止まってしまっているそうです。本来であれば、この時期は出荷が忙しくて、猫の手も借りたい状態なのに、こんなのは初めてだ、とおっしゃっていました。

 畑は、特に野ざらしで栽培する露地栽培は、天候の影響をもろに受けます。どんなにしっかり施肥設計をして、スケジュールを調整して作付けしても、このような悪天候には対応できません。自然は多くの恵みをもたらす一方で、甚大な被害をももたらします。上手に自然と付き合っていく方法を模索していかないといけないと考えています。

 今日の夕方にようやく一瞬だけ、雲が切れました。とても幻想的な風景になっていて、思わず写真を撮ってしまいました。

 明日は久しぶりに一日を通して、晴れの予報です。やりたい畑仕事がいっぱいあるので、今日は早めに身体を休めたいと思います。

晴耕雨読の日々

 梅雨らしく雨が降る続く日が続いています。雨が止んでも、パッと晴れることが少なく、気分も落ち込んできます。

 今朝も朝から雨が降っています。作業も追いついていて、連日の雨で畑の土もぬかるんでいると思いますので、今日は畑に出るのはお休みにします。

 古い言葉で、「晴耕雨読」というものがあります。文字通り、晴れた日は田畑を耕し、雨の日は家で読書をして過ごす、という意味です。昔は雨が降ったら、畑仕事はお休みで、家でのんびり過ごす余裕があったのでしょう。

 畑での収穫適期、流通システム、さまざまな観点から考えても、雨の日に出荷をしないというのはなかなかできません。市場は安定的な供給を求めるし、すでに畑にいる野菜たちは成長を待ってくれません。

 今年アルバイトにいかせてもらっているレタス農家も、出荷は雨に関係なく毎日あります。雨の日はどうしても作業効率が落ちますし、肉体疲労も結構あります。雨の中でも外で働くのが農業だ!、というのも理解していますが、やはり気は乗りません(笑)。

 できるだけ雨の日はゆっくりできるようになれたらいいなという思いはあります。昔の農家、百姓みたいに晴耕雨読の日々を送れたらいいですね。

 

 最近読んでいる本は、亜紀書房「生き物を殺して食べる(英題:THE ETHICAL CARNIVORE MY YEAR KILLING TO EAT)」(Louise Gray著)です。題名を見ると物騒な話に聞こえますが、肉を日常的に食べる人(ほとんどの人があてはまるはずです)は無関係ではいられないテーマです。

 この本も書評として紹介したいのですが、考えさせられる内容が多く、まだうまくまとめられていません。しっかりと読み込んでいずれ紹介したいと思います。

包丁砥ぎ、始めました

 と言っても、包丁砥ぎ自体は1年半前からやっていました。

 なぜ、包丁砥ぎを始めたのか。いろんな理由があります。でも、多分包丁研ぎに興味を持っている人なら、これだけは同じなのではないのでしょうか。

 包丁の切れ味を良くしたいから。

 初めて自分で包丁を研いで、玉ねぎをみじん切りにしたときの爽快感といったら、今でも覚えています。でも、その時の研ぎ味では鶏肉を一太刀で切り離せなかったときの悔しさも。

 なんとなくのイメージで研いでいたのを、いろいろなYoutubeの動画を参考にして、大事なポイントを押さえて、意識しながら研ぐようになりました。同時に、包丁を研いでいる時間が無心になれて、心が落ち着くことに気付きました。私にとっては、ただ包丁の切れ味をよくすることだけでなく、精神的なメンテナンスタイムにもなっています。

 今、私が使用している砥石をご紹介します。

 右から、面直し用兼荒砥の両面ダイヤモンド砥石(#400/#1000)、中砥のシャプトン刃の黒幕オレンジ、そして仕上げ砥のシャプトン刃の黒幕エンジです。

 おそらくどこかのサイトを参考にして、中砥と仕上げ砥を購入したと思うのですが、どうも番手が飛びすぎているような気もします。

 まだまだ砥ぎの世界の入り口に立ったところですが、もっと上手に砥げるように日々勉強、精進していきます。いずれ、包丁の研ぎ師として自身を持って、商売にできたらいいな、とも思っています。