落ち葉堆肥作り/実験編②

 4か月前に仕込み始めた落ち葉堆肥の切り返しを行いました。

 堆肥の切り返しは、発酵の進み具合を均一にすることと酸素の供給を目的に行います。発酵は酸素を消費しながら進むので、ある程度発酵させたら、切り返しを行うことで少なった酸素を供給します。また今回は、仕込み段階で少なかった水分の調整も同時に行うつもりで作業します。

 まずは堆肥枠の覆いを外してみます。ここで腐敗臭がしたり、ハエが大量に出てきたら……と思っていましたが、見たところ特におかしな感じは見られませんでした。

 上から観察すると、表層に積んである落ち葉に虫が食べたような穴がたくさん空いていました。虫は大事な分解者の一つです。落ち葉などの硬い有機物を食べて、糞という形で少し分解を進めてくれます。

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 そして、スコップで上から外に放り出していきます。これがなかなか骨の折れる作業でした。出せども出せども、全然減っている気がしません。それでも1時間ほどですべての落ち葉を外に出せました。

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 真ん中の落ち葉の層には写真のような白い糸状の物体がびっしりついていました。これはおそらく糸状菌という微生物の集りだと思われます。糸状菌はカビの一種で、落ち葉をよく分解する微生物として知られています。

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 一口に有機物といっても、木や藁のような硬い(固い)有機物から、野菜の残骸のような柔らかい有機物、鶏糞や豚糞、牛糞といった動物の排泄物まで幅広くあります。これらの有機物に含まれる炭素(C)と窒素(N)の割合をC/N比と呼び、有機物をざっくり区別しています。

 落ち葉はこのC/N比が比較的高く、糸状菌はC/N比が高い有機物を分解する微生物ですので、順調に落ち葉が分解されていると考えられます。

 C/N比と堆肥の質は密接に関わるのですが、少し難しい話になるのでここでは詳しく触れません。というか、私もまだ完璧には理解できていません。勉強して、分かりやすくまとめた記事を作成しようと思います。

 今回掻き出した堆肥は、下層の15cmくらいが黒くなり、落ち葉自体の形が少しずつ崩れていました。見た目は土に近く、堆肥化が進んでいました。

 上層の落ち葉はまだ形がしっかり残り、乾き気味だったので下に積みなおしながら、水をかけて踏み固めました。下層の、発酵が進んだ部分を適宜混ぜながら再度積んで作業終了です。

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 おそらく水分が足りなかったため、上層の分解はあまり進んでいなかったと思うので、今回の切り返しで分解もより進んでいくと思います。これから気温もさらに上がり、分解スピードも上がるので、早めに切り返ししていきたいと思います。

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